新宿伊勢丹にて開催中のIKESYOKU展へ(~6月17日まで)
脈々とつづく技を伝承しつつ新しい感性でものづくりをするイケテル職人さんたちの集まりです。
江戸小紋の廣瀬雄一さんと有松絞りの鵜飼小百合さんと
廣瀬さんの地張りと型付けの実演
糊がずいぶんと黒い(・_・;)?
活性炭入りの防染糊なのだそうです。
型紙は白く残る部分が彫られています。
生地の上に型紙を置き糊を塗ることで彫られた部分に糊が置かれ白く染め抜かれます。
目印の星をあわせて型紙をおくります。星は柄の継ぎ目の端っこにある小さな穴のこと。
実演でつかった生地のゆくえですが…
蝶ネクタイやシュシュになるのだそうです。良いアイディアですね!
私がいいな~っと思ったのは、林檎と籠文様の両面染めの絽の江戸小紋。
絽の生地の両面染めは大変なのだそうです。そうでしょうねえ…(^_^;)
そして、両面染めの日傘
傘は内側が目立つので、両面染めがとっても映えるのです。
この日傘は廣瀬さんの作品。
生地は東南アジア産の野蚕、持ち手は楓の樹。洋装にもあうつくりになっています。
着用しているきものは張正さんの折縫い絞り♪
江戸小紋の両面染めは、外側は鮫小紋に雨縞、内側は貝殻文様。
外側の雨縞が陽にかざすと透けて波に貝殻のようにみえます
張正さんに工房見学に伺ったときにお願いした、墨色の雪花絞りを里帰り~♪
小百合さんに着用姿をお見せしたかったのです(^-^)
雪花絞りをはじめ有松工房見学レポはこちら
小百合さんによる雪花絞りの実演
長さ13m幅41cmの木綿の生地にアイロンをかけ屏風畳みにしていきます。
生地のタワーをつくるのです。
実演されていたのは、麻の葉の板
板は4種類。基本のかたちは三角、斜め格子、麻の葉の3つ。
雪花絞りの中でも細かく小さく畳んでいくものは熟練された技術が必要で、できるのは
小百合さんのお父さまである伝統工芸師の鵜飼良彦さんだけだそうです。
布に染料を浸透させる場所と時間のさじ加減などでさまざまに文様がかわります。
スレン染料に浸ける前に水を浸透させ滲ませる技法をつかうと、こんな
ノスタルジックな趣のある麻の葉の絞りになるのだそう。
黄色や紫色の雪花絞りも素敵ですね
雪花絞りではありませんが、トリエさんのこの近江縮の麻綿の浴衣がカッコイイ
仕立ての柄あわせが難しそうですが、とってもモダンで素敵ですね。
【6月14日の装い】東京◇晴れ(湿度が低くて壮快) / 最低気温20℃ 最高気温29℃
墨色の雪花絞りをきものがわりに。
「墨に五彩あり」といいますが、墨色の濃淡は無彩色でありながら色以上に多彩な色を
表現しているような気がします。絞りの濃淡、手描きの濃淡。
墨描きで枇杷の実が描かれた絽塩瀬の染め帯をコーディネート。
墨でササッと描かれた枇杷、粗野な感じが気に入っております
枇杷の葉の固そうな質感も墨描きでよく表されています。
絽縮緬の帯あげは京都きねや、帯〆は龍工房。
墨色を生かすように色数を抑えて枇杷の実と同じ黄色で統一。
松枝忍の籠バッグも色の少ないものをチョイス。
ポイントで真っ赤な葛布の日傘をあわせました。サングラスも赤ですσ(^_^;)
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IKESYOKU展 at 新宿伊勢丹 / 墨色の雪花絞りに墨描きの枇杷の画の染め帯
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