京都は祇園祭ですね。今夜は宵山
きものに興味をもってから、装束に付随して神社の成り立ちや祭礼について知りたくなりました。
歴史的観点だけでなく、装束や室礼など、今に脈々と受け継がれるものに焦点をあててみると、
神々への敬意と感謝そして祈りにみられる日本人のこころが、実感として得られることがあり、
四季があるこの国の季節感とともに、愛おしく感じられます。
國學院大学博物館にて開催中の「祭礼絵巻にみる日本のこころ」展へ(~7月27日まで)
展覧会初日に開催された内覧会にお招きいただきました。
※会場内での撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載の許可をいただいております
國學院大学学びへの誘いは、國學院所蔵の学術的資産の中から展示会を開催し、
学生だけでなく誰もが学べるよう行なわれています。
この日は、國學院大学の加瀬准教授によるギャラリートークもあり、絵巻や史料に
みられる祭礼についてのお話もございましたφ(.. )
「日本書紀」巻一 三嶋本
720年(養老4年)に成立の日本最古の歴史書。
こちらは1428年(正長元年)書写者が三嶋大社参拝の折りに写して奉納したもの。
天の岩戸の神事が主説として本文に載っているのだそう。祭礼には神への祈り以外にも
重要な意味をもつことがあると、祭りの意義についてのお話も。
「祇園祭礼絵巻」 冷泉為恭画 1848年(嘉永元年)
祇園祭山鉾巡行が描かれています。
昔は山鉾から粽を投げていたんですね
蟷螂山は足利義詮軍と戦い戦死した四条隆資の武勇ぶりを蟷螂に見立てて、
1376年(永和2年)四条家の御所車に蟷螂を乗せて巡行したのがはじまりなのだそう。
蟷螂に見立ててというのは「蟷螂の斧を以て隆車のわだちをふせがんと欲す」という
中国の故事から由来しています。
「年中行事絵巻」より 祇園御霊会
制作年代は江戸後期?らしいですが、描かれているのは平安末期の様子を反映したもの
「稲荷神社両御霊神社私祭之図」 国井応文画 1877年(明治10年)
京都の祭礼ではよくみられる鉾
「佐賀祭絵巻」 江戸時代後期?
嵐山の初夏の祭礼であった嵯峨祭を描いたもの。今は5月に神輿行列があるそうです。
「和歌浦御祭礼御渡絵巻」 勝川春英画 江戸時代後期
紀州東照宮の和歌祭を描いた絵巻。勝川春英は浮世絵師として有名なのだそう。
「賀茂御蔭祭図絵巻」 松村藤連画 1777年(安永6年)
葵祭(賀茂祭)の奉幣の3日前に御蔭山から賀茂御祖神社(下鴨神社)に神霊を遷す祭礼
神馬の上に絹蓋で覆われています。絹蓋には葵文様
「賀茂祭草子」 江戸時代後期?
賀茂祭の祭祀の行列が内裏から賀茂社に向かうようすが描かれています。
「源氏物語」葵巻 久我家本 江戸時代初期写し。 青表紙本です。
葵の上と六条御息所の車争いの話がかかれているところ。
「葵祭図屏風」六曲一双 江戸時代後期 西村楠亭画
気になったのは、近衛使代の馬に銀面がなかったこと!
加瀬先生によると、昔からあったわけではないとのことでした。この辺り調べても面白そう。
お待たせしております。2013年葵祭レポ、近日中にあげます
國學院大学博物館の常設展示もとても面白かったのでつづけてご紹介いたします。
未来設定記事による自動更新です。
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「祭礼絵巻にみる日本のこころ〜学びへの誘い〜」 at 國學院大学博物館
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