「第65回日本伝統工芸展」 日本橋三越にて開催中。(~10月1日まで) 伝統工芸の保存と後継者の育成を目的として日本工芸会が毎年開催。染織、陶芸、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門の国内最大規模の公募展です。重要無形文化財保持者の作品をはじめ、一流の目で選定された素晴らしい入選作約600点あまりをガラス越しでなく肉眼で間近にみることができます。 染織作品は200点以上の応募があった中から入選したのは83点。他に重要無形保持者11点の作品が展示されています。 日本工芸会と日本橋三越より特別な撮影許可をいただいております。まずは、重要無形保持者の作家の先生方(いわゆる人間国宝)と作品をご紹介します。 「紬織」重要無形文化財保持者の佐々木苑子さん / 紬織絵絣着物「翠影」深い緑色は梔子に藍。彩り豊な絣にうっすらと金糸も入っています。ワタクシの大好きな佐々木先生らしい鳥の緯絣が入った絵羽の訪問着です。袖は少し長くエレガント。ああ、いつかこんなの着てみたい♡光栄にも3日目は佐々木先生とお茶をご一緒させていただき、第19回展から出展されているからこそご存知の伝統工芸展の作家の先生方の変遷などの貴重なお話もお聞きすることができました。 「木版摺更紗」重要無形保持者の鈴田滋人さん / 木版摺更紗着物「樹映」木版摺更紗は木版摺りと型紙捺染を併用する独特の染色方法で染められる和更紗のひとつ。江戸時代の鍋島更紗を起源としています。樹木の葉が更紗で表現。鈴田先生の工芸展出展作家の総評をチラッとお聞きすると、白のつかい方が作品を生かすかどうかに大きく関わっているとのこと。この作品も白が効いています。 「紋紗」重要無形文化財技術保持者の土屋順紀さん / 紋紗着物「薔薇の精」織の技法と植物染めを生かし、独自の絣の技を融合させた紋紗。今年は赤い作品をつくろうと決めていたとのこと。ハンブルクバレエ団のニジンスキーの「薔薇の精」から赤と緑で薔薇を表現。赤に対して添続きをみる
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