有職織物は公家の装束や調度品につかわれた織物。
その文様はシルクロードの彼方の古代ギリシャやササン朝ペルシャの意匠が中国から日本へ
渡来し国風文化とともに日本風に洗練されていったものです。
平安時代の装束は、かさねの色目で色を表したので、単色で文様が繰り返されるものが
主流となりました。
かさねの色目には、女房装束の五衣のように重ね着でかさねた襲の色目、袷の表地と裏地
の配色を多のすむ重ねの色目、経糸と緯糸の色を違えて反物を織りだす織色があります。
かさねの色目を生かすために、有職織物は単色で文様をくり返す上品な織物となっていきます。
装束として身につける機会はまずありませんが、有職織物の古帛紗を集めています。
衣紋道山科流の装束製作を司る宮中内蔵寮御用装束調進方高田家の製作による古帛紗。
明日は炉開きです
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有職織物の古帛紗
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