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十三参り / 東京友禅の小倉悟の宇宙をイメージした祝着

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旧暦の3月13日(現在は新暦の4月13日)に数え年13歳に成った男女が、成人の儀礼として大人と成ったことに感謝し、13歳の厄難を払い先の万物の福徳と英知を授かるために、虚空蔵菩薩に参詣する行事を「十三参り」といいます。はじめて自分の干支を迎える年の3月13日~5月13日に参詣される方が多いようです。13という数字は虚空蔵菩薩が十三仏の13番目の仏であることから由来。

虚空蔵菩薩さまより知恵を授かります。
後ろを振り返ってしまうと授かった知恵を返してしまうといわれ、参詣の帰り道では後ろを振り返ってはいけません。有名な京都法輪寺の十三参りでは渡月橋を渡り終わるまで振り返らないこととされています。


東京友禅の小倉悟さんが十三参りを迎えられるお嬢さまのために、祝着を染めていらっしゃるというお話をかねてからお聞きしており、ぜひ見せていただきたい!と思っておりました。つくり手が家族へ思いをこめてつくるきものには、きものにある、祈りや願いを纏うという本質がみえるように思うのです。

浅草寺に参詣されるとお聞きしていってまいりました!
東京の桜が満開を迎えたこの日は美しいキモノによる十三参り読者撮影会があったのです。
朝から雨だったのですが、晴れ女だとお聞きしていた通り午後には雨があがりました♪


小倉悟さんのお嬢さまの祝着は、なんと宇宙をイメージした振袖でした\(゜□゜)/

土星には可愛らしい桜色で、梅、菊、橘そして桜などが描かれ、繍がされています。

惑星の染めの濃淡が立体的

背紋にも土星

女の子は大人への変化する区切りとして、初めて本断ちのきものを肩あげし、おはしょりをつくって着用します。

七宝文様の帯は梅垣織物。
重ね衿、帯あげ、帯〆と、色数を抑えてとても上品なコーディネートです。

そして八掛には、宇宙船や宇宙人が…ヽ(゚◇゚ )ノ ご自分で描かれたのだそうです!

袖の振りにも無限の宇宙が広がる…:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


美しいキモノの撮影風景カメラ

奥様がお召しの江戸小紋地は小林義一さん。御親戚になることからコラボレーションした作品をつくられています。


宇宙をイメージした振袖は、きものを着ることが楽しくなる遊び心と無限に広がる宇宙のような可能性を秘めた素晴らしい祝着でございました♪ 


この日は予定が立て込んでいて、激混みの浅草寺に20分弱。この撮影だけ立ち会わせていただきました。
ありがとうございましたm(_ _ )m 

「つくり手の方が家族のためにつくる祝着」はとても興味深い。
他の作家さんのものも、ぜひ拝見させていただきたいです♪
美しいキモノで特集組んだらどうでしょう?

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美しいキモノ編集部にて打ち合わせ / 山下織物の格子柄の黄八丈に電線に燕の帯

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黒半衿をつけた江戸の町娘が着ているイメージが強い黄八丈。八丈島で織られている絹織物の総称です。経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されています。

江戸とはいわずとも昭和の香りがたっぷり漂うような装いが好きなのですが、目立ってはしまうものの現代には調和した装いを心がけています。たくさんの方にお目にかかることが多いですし、それは着物関係の方とも限りません。<きものって楽しそう!>っと思っていただける装いが理想でしょうか。


【4月13日の装い】東京◇雨のち晴れ(湿度58%) / 最低気温11℃ 最高気温19℃

山下織物の格子柄の黄八丈にれえすの花の電線に燕の帯をコーディネート

帯あげは京都きねや、帯〆は龍工房、根付紐は藤岡組紐

格子柄の黄八丈に軽い洋風感覚の帯をあわせて江戸の町娘っぽさを軽減。

電線に止まっている燕。
何気ない日常の風景の中での季節感を描いたものを工芸的なものとあわせると、現代の日常着として好ましいきもの姿になるように思います。表参道では目立ちますが…(^_^;)

駅など人が多い所に巣作りをしてくれるので、燕の到来を楽しみにしております。そろそろかな…。


五線譜に音譜の古布コラージュした籠バッグは松枝忍、ぞうりは菱屋カレンブロッソ


ハースト婦人画報社にて「美しいキモノ」の打ち合わせφ(.. )

2016年夏号の染織レッドリストは九州編です。
来月、個人的にお訪ねすることになっている工房を先んじて染織レッドリストで執筆を担当することになりました。お仕事としての原稿書きが先となってしまいましたが、深く知る良い機会でございますので研鑽を重ねたいと思います♪


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お見舞い申しあげます

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昨夜の熊本の地震で被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。
被害が広がることなく、一刻も早く皆さまが通常の生活に戻れますように。

皆さまのご無事をお祈りします。

朝香沙都子拝



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電力自由化のQ&Aや、切替えの流れなどをご紹介します。怪しい勧誘にはご注意を!

「三彩会 三越染織逸品展」at ホテルオークラ別館  アスコットホール

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10日前のことになりますが…、三越の「三彩会」へカメラ

会場はホテルオークラのアスコットホール。美術展なども開催されるところなので、重厚感がある雰囲気がとても気に入っています。三越の展示会は落ちついてみることができるのも良いですね。お食事もご用意くださるのですが、私的には接待無用。じっくりきものを楽しみたいです。


川島織物の綴帯の特集

神坂雪佳が日本の名所を描いた浅野総一郎の別邸紫雲閣の天井画は川島織物の綴織で織られていました。残念ながら紫雲閣は焼失してしまい天井画は残されていませんが、その原画は川島織物に残されています。一部のみが復元されていました。

伊勢神宮の社殿と鶏が描かれています

綴織は織っているときにみえているのは裏面

下図には緯糸の番号が書かれているので照らし合わせて緯糸をつかいます


女性の職人さんが実演をされていました。

綴織はピンと張った経糸を杼ですくって、爪先で緯糸を掻き寄せて織り込みます。

爪はこのようにギザギザになっているのです。

このヤスリで研ぎながら作業をされています。

経糸を隠すように緯糸を斜めに通してギュッとしたに詰めるようにして織りあげるのが特徴

絽綴は、篩いをつかって捩ったところに緯糸を通すのだそうです


こちらは、1寸の間に80本の経糸密度で織られた綴帯(通常は40本)は糸が細いので柔らかい!

立体感があるので軽い印象ではないのですが、重量はとても軽かったです。締めやすそう。


工芸会の作家もののように、作家性が強いわけではなく、しかし存在感のあるしっかりした作品が並びます。

広く天井の高い会場でみると、こういった会場で着て栄える装いがわかりやすい。


江戸友禅師の成田華仙さんとカメラ
江戸友禅は京友禅の雅やかさとは違った、藍がつかわれる粋な色づかいが特徴。

つかわれるのは、顔料染料です。そして糊置きはゴム糸目。
意匠も江戸文化を継承するような細やかなものが特徴。

はんなりしているようでいて、藍が効かせ色で効いています。これも江戸友禅ならではなのだそう。


小千谷の糸屋さんによる苧麻の手績みの実演もありました

小千谷縮と越後上布

樋口隆司さんの「蒼穹」
計算し尽くされたデザインだからでしょうか、こういった会場でも栄えますね。樋口先生の作品は、手績みの苧麻ではなく、あえて機械紡績苧麻糸(ラミー)がつかわれています。


※撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載の許可を三越よりいただいております。

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ブログデザインと髪型

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突然ですが、わたくし、昔からあまり髪型を変えないタイプです。
パーティーなどにあわせてセットをすることはありますが、カットのスタイルはほぼ同じです。チャレンジ精神は旺盛で、すごく保守的なわけでもないのですが、髪型は変えたくない…(^_^;)

実はブログのデザインも同じで、あまり変えたくないのです。
ですが、アメブロの仕様が変わるとズレてしまうこともあって、やむおえず、今までに数回変えています。今は季節もののデザインにしておりますので、この先もちょくちょく変更するかもしれません。

「きものカンタービレ♪」はコレ!というようなオリジナルのデザインがあれば良いのですが…。

ブログのデザインは髪型に似ている…、というのも妙な表現かもしれませんが、似ている気がします。

季節にあわせて装うのは好きなのですが、髪型は変えたくない。
ブログは四季つれづれを書いていますが、ブログデザインは変えたくない。

少々落ちつきませんが、見てくださる方が楽しんでいただければと思います。

朝香沙都子拝

今年は藤の花の開花も早そうです藤


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与那国花織のてぃぬ花工房へ / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その24

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与那国馬に会いにいく / 東崎 / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その23 のつづきです

「えっ…、まだ終わってなかったの???」という声が聴こえてきそうですが、まだつづくのです(^_^;) 
書き終わってしまうと旅が終わってしまう…、味わうようにレポートしております。

与那国花織の「てぃぬ花工房」へ目
この旅で与那国島をご案内くださった、つのだれいこさんの工房です。
工房へついたときは大雨だったのですが…、光が差し込んで優しい空気が漂っていました。


つのださんは、はじめて与那国島を訪れたときにここへ住もう!と決めたのだそう。船を乗り継ぎやってきたそうで、その話をお聞きして今度は船旅もいいな~と思った私。さて、琉球染織に憧れて本土から移住して染織に携わる方の話はよくお聞きするのですが、ここに住みたいと思って住みはじめてから、織りをはじめたというお話は、ちょっと意外な気がいたしました。ですが、つのださんはもともと東京では服飾デザインのお仕事をされていたそうで、流行を追いつづけることに違和感があったから仕事をやめたの、というお話をお聞きし、この方も自然と共存し布を織るという、人としての生活の原点に魅せられるように立ち返られたのだと知りました。私が自然布や草木染に魅きつけられるのは、そうした都会にはない豊かさのように思うのです。

与那国町伝統織物協同組合による後継者育成の講座を受け、初代理事長でありこれからの用途にあうように与那国花織を木綿や苧麻から絹織物へと発展させた徳吉マサに学んだのだそう。その後、つのださんも理事長をつとめられています。

ポツポツと浮き織りになっている花織が可愛い~♪


与那国花織の幾何学柄には名前があり、それぞれ与那国言葉の数字があてはめられています。
ドゥチン花(四つ花)、イチチン花(五つ花)、ダチン花(八つ花)、イルク花(網目の中に四つ花)、ミング花(三重の菱形の花)とありますが、どれがどれだか今ひとつ…(^_^;)


与那国島の塩が入ったお守り袋。花織やシダティーの裂地でつくられています。美しい色でしょう~。すべて与那国島の植物からとれる染料で染められているのです。貝殻もご自分で浜で採ってこられたもの。


祝いの席でつかわれる手巾(ティサージ)。

木綿地や麻地に緯糸を浮きあがらせておる板花織のシダティーです。


工房では花織やドゥタティの裂地のコースターも販売されています。


猫ちゃんがいっぱいいました!

工房へきたときは大雨だったのですが雨もあがりました~。


「てぃぬ花工房」があるのは、与那国島の3つの集落のうちのひとつ比川地区。Dr.コトー診療所があるところです。染織の旅では観光はほぼ無しなので立ち寄ってはいないのですが、今も残されているのだそう。


最終便のエアコミューターで石垣島へ戻ります。与那国島は日帰りの旅。今度は泊まってのんびりしたいな~。

八重山諸島を巡っていると、石垣島は都会!の気がする…。


残るはあと2つの島巡り~。つづきます!

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手裏剣のような文様の型染め小紋に胡蝶蘭の染め帯

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【4月18日の装い】東京◇曇りのち小雨(湿度47%) / 最低気温17℃ 最高気温27℃

 

とにかく蒸し暑かった…。

こんなに暑くなるとは思わず、袷の小紋に袷の羽織。

私的には25℃を超えたら日常では単衣のほうが過ごしやすいので単衣にします。

手裏剣のような文様の型絵染め小紋に胡蝶蘭の染め帯をコーディネート

蝶の絞りの帯あげは京都きねや、帯〆は龍工房

羽織紐も龍工房

バッグはRADLEYのシグネチャーシリーズ

ぞうりは菱屋カレンブロッソ。花緒は江戸小紋地からのお誂え。

夕方から雨の予報にも関わらず、雨対策をしておりませんでした。

お天気がもってくれて良かった。

天使と栗鼠の刺繍の日傘はHANWAY

 

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雇用の分野で障害者に対する差別が禁止され、合理的配慮の提供が義務となりました。

市松に松竹梅文様の小紋に鎧縅の帯 / 歌舞伎夜話 中村時蔵 at 歌舞伎座ギャラリー

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歌舞伎座タワーにある歌舞伎座ギャラリーへ♪

歌舞伎の舞台をより知ることができる、体験空間になっています。
馬!?に乗ったり、船や籠に乗ったり、歌舞伎の音も出してみたり、そして写真撮影もできます。
今回は夜話にギリギリ間に合う時間に駆け込んだので、スルーしてしまったのですが、次回はぜひ体験したいです♪


中村時蔵丈。いつもながらお肌がツルツルでいらっしゃいますキラキラ
麻雀がお強いらしく、強すぎてあまり誘われないのだとか。役者さんも打たれるのですね~。もしかして日吉のみどりや三田の三色で打たれたのかしら。というか…雀荘ってまだあるのかしらん(・_・;)

夜話は菅原伝授手習鑑の寺子屋の舞台セットで行なわれました。進行役は、松竹演芸制作部の戸部和久さん。じつに話を引き出すのが上手な方でした! この方のお話ももっとお聞きしてみたい。引き出しがいっぱいありそうです。
時蔵丈の女方としての役づくりについてのお話は、立役にあわせること、先人の教えを聞きまずやってみること、役はその一門によっても解釈が異なること。そして、世話物のときの道具の扱いについて、上方歌舞伎の場合、帯が関西巻きになっていて落ちつかない、など、これからの鑑賞では注目してみてみたいところもありました。
ちょっと驚いたのは、次々と演目と役の話がでてくるのですが、お客様の反応が<すべて知ってる空気感>。かなり歌舞伎通の方々がたくさんいらっしゃっている印象でした。私はみたことはあるのかもしれないけれど、ぼんやり楽しんでいて、覚えていないものも多いなあ…と改めてσ(^_^;)

時蔵丈は陶芸や書画の造詣にも秀でていらっしゃいます。横山大観の絵画をお持ち…というフリから、奥村土牛の描いた道具帳があるというお話も!土牛らしい優しい絵だそうです。見てみたい~。
舞台の裏側のお話からプライベートのお話もチラッと。とっても楽しい夜話でございました。


中村時蔵丈の奥さまとカメラ
素敵な薔薇の花の描かれた染め帯でいらっしゃいました。いつも暖かくお声がけいただきましてありがとうございますm(_ _ )m


歌舞伎座ギャラリーでは、装束も展示されています。

燕文様が可愛いラブラブ


【4月19日の装い】東京◇晴れ(湿度53%) /最低気温13℃ 最高気温22℃

市松格子に松竹梅文様の小紋に鎧縅の織なごや帯をコーディネート

端午の節句が近づいてくると、鎧縅の帯が活躍します。

地紋は矢羽根文様。

帯あげは染めもの中野の中野スズミ、帯〆は龍工房

帯あげには幸福の豚が染められています♪

鎧兜と鵜の古布コラージュバッグは松枝忍、ぞうりは菱屋カレンブロッソ


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本場奄美大島紬協同組合の百周年記念の復刻柄の泥大島に洛風林の鹿のすくい織帯

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春先になるとサラッとした大島紬が着たくなります。

【4月20日の装い】東京◇晴れ(湿度45%) / 最低気温9℃ 最高気温20℃

きもの学会の奄美大島産地研修の時にお願いして購入した泥大島。泥染めは金井一人さん、織りは佐藤ヨツエさん。本場奄美大島紬協同組合の百周年記念につくられた復刻柄の本場奄美大島紬です。
きもの学会の奄美大島産地研修のまとめリンクはこちら☆

洛風林の鹿文様のすくい織のなごや帯をコーディネート

桜のような桜ではないような抽象的な花

新緑の緑色の帯あげと名残の桜色の帯〆をあわせてみました。

ブーゲンビリア文様の紅型の日傘は瀬底島の紅型工房べにきち、犬の古布コラージュバッグは松枝忍

ぞうりは一脇の五線譜の花緒


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第56回東日本工芸展 at 日本橋三越 新館7階ギャラリー

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日本橋三越にて第56回東日本工芸展が開催中(~4月25日まで)カメラ

関東、甲信越、東北、北海道に在住の作家を対象に毎年開催されている公募展です。伝統工芸展は、重要無形文化財保持者(人間国宝)の先生方の作品もありますが、公募展なので、入選すれば誰の作品でも陳列されます。出品資格も問われないそうです。染織、陶芸、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門で厳しい鑑審査を経て選ばれた作品350点が一堂に展示されています。


きものの良し悪しを見極めるには、値段が高いものかどうかではありません。もちろん何が良いのかはその人の価値観によって違いますが…、工芸展に展示されるものは広く公募から選ばれたものであるということが重要です。それは伝統の技を極め活用した屈指のものであり、何より美しいものです。

この美しい布をつくる人はどんな人なのか…。そしてどんな想いでつくられているのか…。この会場には作家の先生方もいらしているので、お聞きするチャンスなのですが、タイミングを逃したり、きものを着る立場として、なぜか自分が話をしてしまうことも多く、反省…(_ _。) レポを書こうとすると、あれもこれも聞いてない(確認していない)と、あらためて気がつくのです。

きものカンタービレ♪は、染織の「徹子の部屋」を目指しております。私の筆の力量が至らずで歯がゆいですが寛容なお心でみていただければと思います。 じつは小学生のときの<将来の夢>に「ザ•ベストテン」の司会者と書いていました。とくに歌謡曲(死語?)が好きだったわけでもアイドルが好きだったわけでもないのですが、(そもそもテレビ番組をあまりみない生活だった)その時代の潮流に乗っている人と話をされている黒柳徹子さんが楽しそうだな~と思ったのが理由です。染織のつくり手の方とお話できること、そのころの夢が叶ったかのように楽しく幸せに思っております。作品を着ていたら尚楽しい~のですが、それは追々(^_^;) ご紹介するにあたって作品の撮影は先生の許可を得ているとわかりやすくする意味もあり、ご一緒の撮影をお願いしております。ある意味で夢を体現しているようにも思っています。感謝申し上げますm(_ _ )m

小宮康正先生とカメラ 根津美術館館長賞受賞
江戸小紋絽着尺「梨の切口」 梨の果汁がジュワッとしていそう…と感じたぐらい瑞々しい色!


小宮康義先生とカメラ
江戸小紋着尺「茶筅」 微妙にぼわっとしていて動きがあるようにみえました。


大高美由紀先生とカメラ 川徳賞受賞
吉野織帯「霜夜」 吉野織はウネウネした真田紐っぽいものが織りこまれている印象ですが、大高先生の作品は洗練されているようにスキッとしていました。紫色に白の絣足も美しい~キラキラ


生駒暉夫先生とカメラ
友禅染帯「五月雨」 会場の中で一番文様の印象が強かった。雨の表現も美しいですね。私好み恋の矢


遠藤あけみ先生とカメラ
型絵染着物「萌し」 型染めの面白いところは意匠は同じでも色挿しによって抑揚も自在に変えられるところでしょうか。色の濃淡で遠近感がでています。これは着用したらますます素敵になりそう。


平山八重子先生とカメラ
吉野織着物「紫にほふ」 こちらも洗練され尽くしたような吉野織。すごく緻密な織物なのですが、流れるような大らかさを感じる織物でした。先生のサッパリとされたお人柄がでている? うん、これを纏ったら幸せになれそうです♪←願望


佐々木苑子先生とカメラ 
紬織絵絣帯「歌詠み鳥」 佐々木先生の作品には織りに対する愛が深く感じます。もちろんどの先生もそうだと思いますが、素直に真っ正面から向かい合っている感じするのです。佐々木苑子の絵絣、きものは無理でも帯はいつか纏いたいです。纏いたいものがあるというのは生き甲斐でございますので、頑張りたいと思います。


工芸展本展に比べると自由度が高いイメージがあるのですが、全体的に優しい作品が多かったように思いました。春だからでしょうか…桜

※会場での撮影は出展作家からの許可を得ていることがわかるようにという条件付きで許可をいただいて撮影したものです。「きものカンタービレ♪」への掲載の許可をいただいております。

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藍色の薔薇模様の紬にベネツィアの風景が描かれた染め帯 / トップブロガー説明会&懇親会

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もっと若々しい装いにしておくべきだった(+_+)


サイバーエージェントへ♪
アメブロ公式トップブロガー向けの説明会と懇親会がありました。


着物好きはネットユーザーが多いので、ブログやfacebook、instagramなど盛りあがっているようにみえるのですが、<ファッション>という大きなカテゴリーでみると<きもの>は圧倒的にユーザー数が少ないのが現状です。

ファッションカテゴリーの中を席巻しているのは、何といっても<プチプラ>。
呉服業界全体の売り上げがユニクロ1社に及ばないのと同じ状況なのです。

アメブロ公式トップブロガーの中ではファッションカテゴリーに入っているのですが、周り中すべてがプチプラの中できものカンタービレ♪は異色の存在です…(・_・;)

懇親会は、セルリアンタワー東急ホテルホテル

金田中「草」でランチをいただきました割り箸

流木と春から初夏の花々が美しい店内

春らしいお料理。蛸には桜の香りがしました。


きものカンタービレ♪は「Ameba公式トップブロガー」の称号をいただいておりますが、広告ははずしておりますし、アメブロの機能はほとんどつかっていないという…。それでもトップブロガーに認定していただき感謝しておりますm(_ _ )m


ブログは「ブロガーが更新しやすく、読者の方が読みやすく」が何より。ブログデザインをどうしようか、まだ迷走中ではあるのですが、これからも宜しくお願いいたします。



*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

【4月21日の装い】東京◇曇りのち雨(湿度71%) / 最低気温13℃ 最高気温20℃

藍色地の薔薇模様の紬にベネツィアの風景が描かれた染め帯をコーディネート

関東巻ですとシンプルな水のみの前柄。水温む季節にはこれくらいのほうが良いように思います。

水の都ベネツィアは絵になるからでしょうか、きものや帯の意匠として洒落ています。

ベネツィアの帯にあわせて、ゴンドラのバッグ

きものは日本の衣裳ですが、異国をモチーフにしたり洋風なものとのコーディネートも楽しめるのが良いですね♪


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諏訪好風の毘沙門亀甲文様の茜染に鎧縅の織なごや帯 / 展示会をハシゴ

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幼い頃より桃の節句よりも端午の節句が好きでした。鎧兜や刀剣、そして鯉のぼりも大好き♪ きものを着るようになると、季節や行事にあわせたコーディネートができるので一層楽しみとなりましたヾ(@°▽°@)ノ

【4月23日の装い】東京◇曇り(湿度57%) / 最低気温14℃ 最高気温22℃

野の花工房の諏訪好風の毘沙門亀甲文様の茜染に鎧縅の織なごや帯をコーディネート


毘沙門亀甲とは、仏教における四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)の多聞天である毘沙門天が着用している鎧の文様が三つの亀甲を繋ぎあわせた亀甲であったことから名づけられた文様のこと。毘沙門天は鎧甲冑を纏った武神ですので、端午の節句にピッタリ♪


鎧は札(さね)といわれる小さな板状のものを革や組紐の緒で結びあわせてつくられます。それを縅毛といいます。その配色の美しさから文様化されました。これは鎧の袖につけられている部分です。

毘沙門亀甲に鎧縅…。勇ましい文様ですが、茜染の赤さがそうは感じさせてくれない…(・_・;)

帯あげと帯〆も赤でパキッと。

白地に赤の可愛らしい帯あげをあわせてみました。

日傘は大井川葛布、鵜に鎧の古布コラージュバッグは松枝忍


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

展示会をハシゴしました♪

銀座もとじ「松枝家の久留米絣 ~継承と展開~」 (~4月24日まで)
松枝哲哉先生とカメラ 
地震でどうされているか心配だったのですが、お元気そうで良かった。


日本橋髙島屋「琉球びんがた城間家三代継承展」(~4月26日まで)
城間栄市先生とカメラ
12月に沖縄博物館で開催された「城間びんがた三代継承展」 ← レポはこちら☆
その後…が気になっていたので、お会いできて良かったです(^_^;)


東日本伝統工芸展、松原伸生展も。← 別記事でレポします

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「松原伸生 〜長板中形•藍形染の美〜」展 at ちばぎんひまわりギャラリー

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「松原伸生 ~長板中形•藍形染の美~」がちばぎんひまわりギャラリーにて開催中(~5月22日まで)

ギャラリーはとても落ちついた雰囲気。そして藍の清々しさでいっぱいです♪

長板中形は江戸時代に誕生した型染めのひとつで、両面糊置きの浸染の本藍染めの技法のこと。元々は分業制で、型彫師、型付け、藍甕の浸染と専門の職人がいました。長板は三間半(約6.5m)の樅の木の一枚板をつかって染められることから長板中形といわれます。松原先生はすべての工程をこなされるそうです。型紙は大きいものは自分でも彫るけれど細かいものは発注するのだそう。祖父にあたられる人間国宝の松原定吉氏の頃からの型紙もあるが、昔の型紙は小さいので今の時代にあう意匠の新しいものもつくっているとのことでした。

工程の制作のイメージ映像も流れていました。

生き生きとした鯉の藍型染が鯉のぼりのようです。こちらは松原先生がご自身で彫られた型紙の長板中形。

照明が煌々とあたっていて色焼けが心配だったのですが、このギャラリーでは展示用のLED照明がつかわれているので大丈夫なのだそう。

ジャパンブルーの美しさにうっとり♪
そして清々しさに浄化されました…:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


松原伸生先生の工房での藍染め体験のレポ → 型付け☆ と 藍染め☆


ちばぎんひまわりギャラリーは、日本橋三越の向かい、コレド室町3の4階にあります。
色焼けさせない照明といい落ちついた空間といい、染織の展覧会にはとっても良いではないですか!と思ったのですが、千葉県出身か在住の作家のみ使用が可能。千葉の文化•芸術活動をちばぎんが地域活性化のために支援しているのだそうです。

※撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載許可を松原伸生先生よりいただいております。

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型絵染で型絵染を鑑賞「芹沢銈介のいろは 〜金子量重コレクション〜」at 東京国立近代美術館工芸館

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国立近代美術館工芸館にて「芹沢銈介のいろは ~金子量重コレクション~」が開催中(~5月8日まで)


工芸館は旧近衛師団司令部庁舎として建築され明治洋風煉瓦つくり建築の典型例として重要無形文化財に指定されています。クラシカルな建物にきもの姿は似合う…♪


休館日に美しいキモノの読者鑑賞会が開催されました。編集長代理の吉川明子さんとカメラ
藤紫色に藤と扇面がたっぷり描かれた染め帯が素敵ラブラブ


アジア民俗学者である金子量重氏によって寄贈された430点の芹沢銈介のコレクションと近代美術館所蔵の作品及び資料が展示されています。模様、もの、旅、の3つをテーマとして、技法や制作された背景も探る展覧会です。鑑賞会では学芸員の今井陽子先生による解説もありました。


芹沢銈介は柳宗悦と琉球紅型に感銘を受け自分なりの型絵染の世界をつくりだしました。

生活につかわれる道具から美を見出した用の美をさらに意匠化。

そして芹沢銈介が旅先で出会ったものはその眼を通して意匠化されていくきます。型絵染は型紙をつかって染められる量産の手法ですが、繰り返しのパターンから生まれるリズムがつくりだす美の世界でもあります。


図案に遠慮せず自由に小刀をつかって大らかにつくられた型紙でそめられる型絵染。
芹沢銈介は、1956年に「型絵染」重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。


工芸館のしっとりした雰囲気と型絵染はとてもあっているように思います。桜が終わり新緑が美しい時季となりました。皇居周辺の散策を兼ねての鑑賞がオススメです♪

※館内の撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載の許可をいただいております。

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「きものスチューデント♪」始動

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若い方からきもの周りのご相談をいただくことが多く、都度お答えはしているのですが、やはり土台となる環境 (和の習い事で着用する、きものを着る人が身近にいる生活、etc) とかけ離れてしまうと、きものは面倒でよくわからないものとなってしまうことが否めません。

そんなこともあり、ご要望にお応えする形で土台づくりともいえる、<きもの生活のススメ>、そして<きものを見る眼を養うプロジェクト>をはじめました。

題して「きものスチューデント♪」

「きものカンタービレ♪」とは別枠です。
個人情報もございますので、この様子についてのネット配信は当面いたしません。

きものを着ることが非日常のオシャレであるならば尚のこと、その特別なファッションは素敵でありたいもの。日常はお洋服で非日常的な特別なときにきものを着るという楽しみ方でも良いのですが、それだけでは仕草やTPOに相応しい装いというのは中々身につかないように思います。毎日きものを着る必要はありませんが、お出掛けだけではなく、生活の中にきものを取り入れてみるということからはじめます。

●「自分で考えながら着ること」
先ずはきものを自分で着てみます。そして着崩れしない着姿になるために、どう補うかを考えます。それからきものを着るために必要なものを(低価格で)揃えます。足袋、補正用のタオル、晒し、ステテコ、そして長襦袢。毎日きもの生活ですと、長襦袢の半衿付けが面倒なのですが、私はほとんど裁縫をしません。委託もしますし、日常用ならこれでいいのではというアイテムもつかっています。
着付けはその人の体型や手の動かし方によって楽なものが違います。マニュアルよりも自分で検証することが何よりです。ですが他の人のやり方を見るのは大事。ちょっとしたコツというのはあるものなのです。

●そして「着慣れること」
着方のアドバイスはいたしますが、着付教室ではありません。個々にきものを生活の中に取り入れ、着崩れを直しつつ実践で学ぶのが必須であり、その経験こそが意味のあることだと考えております。

きものは現代においては生活必需品ではなく嗜好品です。素材も技術も手仕事でなされるものから量産型のものまでさまざま。そしてそれは価格に反映されるものですが、店頭で売られるときには、素材も技の仕様も差異が生じていることがあります。そして価格はあってないようなものになっているようです。こういった現状に対して思うところがありますが、やはり信頼できる売り手に出会うか、購入する側が自分の眼を養うしかないのです。それはきものを見る眼と売る人を見る眼と両方です。

<きものの素材や技を見極める知識>の習得カリキュラムをつくりながら思うのは、着付教室のセミナーなどでありがちな<きものを(納得していただいてこの価格で)購入していただくための知識>とでは、重要視するところも、学ぶ順番も異なるということです。朝香沙都子は全力できものを購入する側ですので、発信している情報すべてが、必要に応じてきものを購入し着用する立場としてのものです。

●「知ること」そして「見極めること」
きものは、素材だけでなく用途にあわせてつくられた形式のそれぞれに名称があります。例えば「紬と小紋の違いはなんですか?」というご質問をいただくのですが、広義で考えると、紬糸で織ったものが紬です。しかし紬は産地によって違いがあり、大島紬のように今は生糸で織られているものもあります。小紋というのは白生地に型紙で後染めしたもの。生地の名称ではなくきものの形式の名称のひとつとなります。
…っと、このような話をいきなりしても、難しい…と思われるだけですので、まずは「白生地とは何か」を考えることにしました。これを知ることによって「紬とは何か」が理解しやすくなります。

試行錯誤で手探りではありますが、きものを着ることを次世代へ伝承していくために、そして自分自身も新たな視点からきものについて考察するためにやってみる価値はあるように思います。すでに始まっておりますが、ご興味のある方はお問い合わせくださいませ。尚、受講の対象は大学生のみとさせていただいております。 

※関連項目 「きものの日」のニュースで考えた

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いらかの波と雲の波っぽい結城紬

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♪ いらかの波と雲の波 重なる波の中空に~♪
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いらかの波と雲の波っぽい結城紬の単衣
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