八重山染織を学ぶ 石垣市織物事業協同組合へ / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その12 のつづき(^-^)/
石垣市織物事業協同組合は観光向けの案内はされていませんが、一般の方でも見学することができます。
観光物産品ではなく、染織品として流通するものをつくっているところですので、つくり手の方の妨げにならないように、事前にご連絡されてから訪問してくださいませ。
3階には開放作業室があります。
つくり手の方がミンサー織をつくっていらっしゃいました。
経糸の巻き取り。ブラシですき絣のズレがないように行なわれます。
経糸の整経
糊張り
八重山ミンサーの八寸帯の製織
竹に描いた目盛りで五つと四つの文様をあわせていくのだそう。
1階には染色室があります。
琉球藍で染めた糸
組合の庭先に咲いていた琉球藍の花です。
つづきます(^-^)/
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八重山ミンサー 作業室と染色室 石垣市織物事業協同組合 / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その13
千總の梅文様の小紋に川島織物の雲に四方瓜に菱文様の帯
松枝忍 作品展「冬のクラフトフェア」at 日本橋三越
古布デコパージュ作家の松枝忍先生の作品が出展中。
松枝忍のバッグはリピーター多し。初日は争奪戦となります。
私もできるだけ初日に伺ってご紹介していますが、今回は未だ松葉杖生活で思うように動けず…、3日目に予定の合間をぬってチラッと覗いてきました。
初日に来られた方曰く、朝香さんの好きそうな鳥のものがたくさんありましたよ~♪とのことだったので、楽しみにしておりました:*:・( ̄∀ ̄)・:*: 色とりどりの鳥が描かれているものはコーディネートが楽しめそう♪
ユニークな犬の意匠のものも
自分が良いな~♪と思ったものを紹介すると売切れてしまってジレンマなのですが、きものカンタービレ♪をみてくださっている方が買ってくださるのは、松枝作品に限らず嬉しく思っています。
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八重山上布 苧麻と綾頭 石垣市織物事業協同組合へ / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その14
八重山ミンサー 作業室と染色室 石垣市織物事業協同組合 / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その13 のつづきです(^-^)/
産地にいって、この目で見てはじめて知ることはたくさんあります。
見ることができて嬉しかったのは、八重山上布特有の「綾頭(アヤツブル)」
私、ビックリした顔してますね(・_・;)
この機では細かな二重の十字絣が織られていました。
八重山上布らしい白地に紅露の捺染絣
綾頭について解説くださったのは、石垣市織物事業協同組合の平良佳子理事長。
八重山上布の捺染絣は大きな四角い糸巻きのような綾頭(アヤツブル)に紙をつけて糸を巻いていき捺染櫛をつかって紅露を擦りつけるように絣付けしていきます。
そして、この綾頭をそのまま機に掛けます(ノ゚ο゚)ノ
経糸の張りを錘で調節しています。
足を踏むごとに織り面が動き、織段がつきにくく、地機のように風合い良く織りあがるのだそうです!
綾頭が織機の一部となっていることから、張力のムラによる絣ズレが少なくなるということです。
八重山上布特有の機の工夫にビックリ\(゜□゜)/
八重山の地機はこちら。ジーバタといわれるのだそう。
織機につける前の綾頭と織機についている綾頭
綾頭を知ったことで、この八重山独自の工夫によってつくられる、地機のような風合い…というものを、どーしても着てみたい(-_☆)!と思ったのでした。
そして仕立ての地直し、さらに洗濯での伸縮率も知りたい!!
で、こちらを購入することに♪ 待ち望んでいた大柄絣!
しかも環掛(クヮンカキ-)に燕(トゥイグワー)という大好きな意匠
はじめての八重山上布。この夏が楽しみです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
八重山では手績みの苧麻糸の確保が難しく、経糸はラミーがつかわれることがあります。
これは貴重な経糸、緯糸、共に手績み苧麻糸の本上布です。
う~ん、こちらも捨て難かった!
石垣島の染織巡り、つづきます(^-^)/
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中村時蔵丈 後援会 2016年新年会へ at 帝国ホテル 光の間
中村時蔵丈の後援会の新年会へ
五代目中村時蔵丈と
国立劇場にて「小春沖津白浪 ~子狐礼三~」公演中(~1月27日まで)
会場は帝国ホテルの宴会場の光の間
最近の傾向として、きもの好きの皆さまはあらゆる場所で訪問着率が高いように思います。
私は新年会らしくお正月らしい小紋で。ヘアスタイルはパーティー仕様に華やかにしていただきました♪
司会は中村萬太郎丈。
昨年「社会人のための歌舞伎鑑賞教室 / 歌舞伎のみかた」の解説が素晴らしくその才に吃驚いたしましたが、この会も滑舌良く通る声と進行の才に感服。司会業でも活躍できそう
中村梅枝丈による素舞「老松」
老松の目出たさが新年を寿ぐ曲。
指先まで行き渡った美。そして「憂い」のある顔にうっとり~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
お料理は中華でした。宴会では新鮮!
ゲストは上方落語の桂よね吉さん。
演目は歌舞伎にちなんで「七段目」。
芝居好きの若旦那の話。つい歌舞伎口調になってしまう若旦那とじつは歌舞伎好きの小僧。オチは仮名手本忠臣蔵を知らないとわからない。
よね吉さんの緋色の長襦袢と帯のコーディネートが素敵で思わず注目してしまった。
そして、付け打ち(役柄や場面にあわせて拍子木で音をだす演出)を萬太郎丈が!
これはなかなか貴重な機会だわ~。
時蔵丈とよね吉さんのトーク。
よね吉さんが「中村仲蔵(江戸時代の歌舞伎役者)」の口演をされるそうで、時蔵丈はその話を掘り下げたい様子でしたが、話が固いとよね吉さんがズラし、それでも時蔵丈が引き戻すというやりとりが面白かった。
台本は直前に渡されることも急に変わることもあるそうで、どうやって長台詞を覚えるのか?という質問には、言葉ではなく場面でというお話も。
豪華抽選会もありました!
時蔵丈は書に絵画、陶芸も嗜まれます。その作品も当たるかも!?
私はよね吉さんの20周年記念手ぬぐいが当たりましたヾ(@°▽°@)ノ
桂よね吉さんと
最後には、昨年誕生した七代目中村時蔵のお披露目~ヾ(@°▽°@)ノ
じつに堂々としていて、これから先が楽しみですね♪
時蔵丈の奥様と萬太郎丈と
中村梅枝丈ご夫妻と 美男美女に挟まれてテンションがあがる
ちゃっかり、七代目とも
幸福たっぷりな新年会。幸先の良い年のはじめでございました。
萬屋の皆さま、ご一緒してくださった皆さま、そして「きものカンタービレ♪」をみているとお声がけくださった方々、ありがとうございましたm(_ _ )m
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八重山の藍、ナンバンコマツナギの畑へ 藍布工房 / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その15
八重山上布 苧麻と綾頭 石垣市織物事業協同組合へ / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その14のつづき(^-^)/
石垣島の中心部から川平湾方面へと向かいます。っと、その前に…、旧石垣空港近くにある八重山そばの丸八へ。丸八のおそばを食べることが目的で石垣島を訪れる人もいる人気店。しばらくお店を閉められていたのだそうですが、復活を望む要望が多く、昨年に再オープンしたばかり。
伝説の八重山そばをいただくべきだったような気がするのですが、この時はカレー気分だったので、そばだしカレーライスをこちらも美味しかったです♪
川平湾方面へ向かいます。この日は生憎の曇り空で海の色が今ひとつだったのですが…
お天気が良ければこんなコバルトブルーの海に出会えるはず
藍布(らんぶ)工房へ
藍染と紅型の工房。紅型の体験教室もされています。
工房からは川平湾が望めます
ナンバンコマツナギの畑をみせていただきましたヾ(@°▽°@)ノ
ナンバンコマツナギはマメ科の植物。八重山木藍、島藍、インド藍ともいわれます。原産国はインド、東南アジア。藍の中でもインディゴの含有率が高く19世紀に人工インディゴが合成、量産されるまでは、世界中で染料としてつかわれました。
毒を持っていそうな虫がいっぱいいました…(>_<)
日本の藍はタデ科で、蓼喰ふ虫も好き好きといわれますが、マメ科のナンバンコマツナギには虫がいるようです。
●藍染めについておさらい●
藍の葉を発酵させ泥藍をつくり藍染めの液をつくります。藍色のインディゴは水に溶解しない性質をもっています。そこでアルカリ性の灰汁と混ぜることによって還元させて水に溶解するロイコ体(ロイコインディゴ)にし、ロイコ体を繊維に浸染した後に、空気に触れさせることで酸化し藍色のインディゴに戻す。というのが、藍染めの藍色→緑色→藍色の正体となります。これが灰汁発酵建てによる藍染めです。
タデ科の藍は蓼藍の葉を発酵させて蒅(すくも)をつくりますが、琉球、八重山では泥藍をつくります。
タデ科の藍。蓼藍。
キツネノマゴ科の琉球藍。
工房にいたやんちゃな子犬が可愛い~(≧▽≦)
つぎなる工房へと向かいます(^-^)/
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「ゆかいな若冲、めでたい大観 〜HAPPYな日本美術」内覧会 at 山種美術館
2016年は伊藤若冲の生誕300年のメモリアルイヤー♪
若冲は1716年に京都の錦小路にあった青物問屋に生まれます。商売に熱心でなく、芸事にも興味を示さず、40歳で隠居し作画三昧であったというのが定説でしたが、近年では隠居後も町政に携わり錦市場存続のために奔走していたといわれています。
狩野派に学んだ後、宋元画に学び模写に励み、その後に実物写生へ。いわゆる日本画の枠にはまらず、大胆な構図であったり、モザイクアートのような升目描きであったり、墨の滲みの濃淡の技を駆使した水墨画だったり…。300年近くという長い年月を経た今見てもなぜか新鮮で驚かされるような絵画です。
山種美術館にて「ゆかいな若冲、めでたい大観 ~HAPPYな日本美術~」展が開催中(~3月6日まで)
この展覧会では、未公開の作品5点を含む計11点の若冲の作品を見ることができます。
若冲メモリアルイヤーの幕開けに相応しい展覧会です
会場に入ってはじめに眼に飛び込んできたのはこちら
伊藤若冲「河豚と蛙の相撲図」
シュールな設定なのに河豚の斑模様がリアル。そして両者の目線が面白い。
伊藤若冲「亀図」
亀は筋目描きで描かれています。線を引かずに輪郭をとり墨の濃淡で描く技。
そして若冲といったら、鶏!のイメージが強い。
伊藤若冲「群鶏図」
私が注目したのは、雌鳥。
ユーモラスな表情と丸いライン、そして墨の濃淡で表した羽毛のフカフカ感。
躍動感溢れる構図が楽しい♪
お正月らしく、幸運をもたらす七福神も。
伊藤若冲「大黒図」
みているだけでHAPPYになれそうな、伏見人形と
伊藤若冲「伏見人形図」◇山種美術館
新春の展覧会に相応しく、吉祥文様、鶴亀、松竹梅、富士山、干支の動物、そして幸せの情景。
思わず笑みがこぼれそうな日本画がたくさんです
山種美術館のカフェ椿でいただける青山菊家がつくる展覧会にちなんだ上生菓子。
大観「心神」の富士山をテーマにした黒糖風味大島餡のきんとん「雲海」と若冲「布袋図」の袋の栗餡の「招福」を。お茶は金粉入りです。
栗餡がめちゃ美味しい~(≧▽≦)
※青い日記帳×山種美術館ブロガー内覧会にて撮影させていただきました。
takさん、山﨑妙子館長、そして山種美術館の皆さま、いつもありがとうございますm(_ _ )m
会場内の撮影と「きものカンタービレ♪」への掲載の許可をいただいております。
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墨流し体験再び♪ at 染の高孝
焦茶地の結城紬に瓢箪に雀のアンティーク刺繍帯
墨流し体験見学。
宝尽くしに熨斗目文様の訪問着に宝尽くし文様の唐織の袋帯
PR: Jeepテストドライブキャンペーン開催!
衣紋道高倉流 衣文はじめの儀 直会 at ホテルニューオータニ鳳凰の間
「衣文はじめ」とは、衣紋道高倉流の1年間の有職故実・衣紋道の興隆発展を祈願しつつ一門の研鑽を誓願する式典のことです。高円宮妃久子殿下、承子女王殿下をお迎えしての儀式、式典、直会となります。
参列者一同を御祓いしていただく、修祓の儀(しゅばつ)
御霊を神籬(ひもろぎ)にお迎えする、降神の儀(こうじん)
※神籬とは神社や神棚以外の場所において祭祀を行う際の神さまをお迎えする依り代のこと
神饌物(みけもの)を神前にお供えする、献饌の儀(けんせん)
1年の事跡をご報告する、詔奏上の儀(みことのりほうじょう)
榊を神前に捧げる、玉串奉奠の儀(たまぐしほうてん)
神前から神饌物(みけもの)をお下げする、撤饌の儀(てっせん)
御霊にお還り願う、昇神の儀(しょうじん)
直会のお席はパワースポット!?。そして紅一点でございました
神宮の禰宜の方、天台宗、真言宗のご住職、税理士の先生、雑誌の編集長、錚々たる方々ばかりのお席…。マジシャンの前田知洋さんもご一緒に。そしてお会いしたかった方がいらした!
漫画家の宮下英樹先生と きゃー(≧▽≦)
週間ヤングマガジンにて「センゴク権兵衛」連載中です。
「センゴク」「センゴク天正記」「センゴク一統記」につづく第4部。
仙石秀久をはじめとして、これまでの時代小説や時代劇では認知度が高くない戦国武将に焦点があてられ、物語の鍵を握る人物として描かれています。一次史料がこれでもかっ!というぐらいふんだんにつかわれ、今までの通説ではない新たな説が年密な歴史的検証によって提示される、歴史オタクの必読本となのです♪
仙石秀久は高倉流宗会頭の仙石宗久先生のご先祖! 仙石家の逸話は江戸時代以降も興味深い…。
貴重なスリーショットありがとうございました!
おみくじの結果は今ひとつでしたが、幸先の良いはじまりでございました。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げますm(_ _ )m
染の北川の松竹梅文様の小紋に龍村の帯 /
志ま亀の市松文様小紋に鎧威の織なごや帯
志ま亀の大津絵丸文様の鎧威の織なごや帯
演目と役者にちなんだ柄入り総柄の小紋
オペラ鑑賞の装い / 演目を意識した華やか小紋
草紫堂の松葉文様の紫根染にれえすの花の白鳥と黒鳥の刺繍帯
2016年初場所千秋楽 伊勢ヶ濱部屋 打上式 at ホテルニューオータニ 芙蓉の間
遠く故郷を離れた孤独の中、鍛錬に励み、どんどん強くなっていく、外国人力士の努力と勝利には賞讃を惜しみません。でも相撲は日本の国技ですので、日本人力士の奮闘、そして優勝は嬉しいものです。
今日は琴奨菊関の32歳の誕生日。都内のホテルで結婚披露宴が行われます。
きもの姿がとても素敵な奥様! 国技館でアルバイトされていたことが琴奨菊関との馴れ初めであったというお話をお聞きし驚いたのですが、美しい方にはこういったご縁もあるのですね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
角界の奥様たちのきもの姿をみることを楽しみにしておりますので、またひとつ楽しみが増えました♪
おめでとうございますm(_ _ )m
さて、伊勢ヶ濱部屋の初場所打上式のレポです。
千秋楽の後にホテルニューオータニの芙蓉の間にて開かれました
華やかな席ですが、列席者のほとんどがダークスーツの男性。きものの方はとっても少ないのです…。祇園から芸妓さんがお客様といらしていました。
ビュッフェスタイルでのお料理は食べないまま終わることがほとんどなのですが、今回は周りの方のご好意でいただきました!
第70代横綱日馬富士関と
1000人の列席者の中でツーショット写真を撮るのは至難の業^^;
安美錦関と
宝富士関と
誉富士関と
聡ノ富士さんと駿馬さんと
聡ノ富士の弓取り式をいつも楽しみにしています♪
お楽しみ抽選会
相撲カレンダーが当たりました!
お土産は、伊勢ヶ濱部屋力士の幟マグカップ
伊勢二見の御福餅本家の御福餅~♪
ありがとうございました♪
来場所も楽しみです。
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「小春穏沖津白波 〜子狐礼三〜」at 国立劇場 / 着物で歌舞伎と千秋楽♪
「小春穏沖津白波 ~子狐礼三~」の観劇に国立劇場へ
実はこの公演、2回観劇しました~♪
1回目は「着物で歌舞伎」という企画に参加。着物を着ていく場所としての歌舞伎鑑賞ではなく、バッグステージツアーや茶話会などの特典という名に相応しい特典と主宰の方による詳細なレジュメ付きの素晴らしい企画で毎回とっても楽しみにいたしております
今回は観劇の前に国立劇場伝統芸能情報館にて、中村時蔵丈と芸能研究家の北潟喜久先生によるレクチャーがありました。皆さまお上品にお話をお聞きしている中で小学生のような私…(^_^;)
歌舞伎は一幕ごとに作者が違うため、ストーリーや場面設定などでは辻褄があわないことも屢々。理屈でなく様式美を楽しむものとのこと。昔は著作権などもなかったのでオマージュしたものもつぎつぎとつくられたのだとか。「小春穏沖津白波」には、新薄雪物語や三人吉三の場面のオマージュが登場します。今回の公演は原作をもとにさらに新しく書かれ、装束や舞台セットは昔の写真を参考にしてつくられているのだそう。「入事」という原作にはない台詞や演出もあり。この公演では「マイナンバー」「びっくりポン!」「履いてます!」五郎丸選手の真似などがありました。ちなみに…、私はテレビをみないので「履いてます!」での爆笑はまったくわからなかったのですが…、千秋楽にお誘いくださったアメリカ在住の方のほうが知っていた(^_^;)
見どころは「雪月花」のダンマリと大詰の鳥居での立回り。雪景色の山の中から月が美しい芒が原、そして桜満開の風景へと変わっていく中で、無言で手探りで胡蝶の香合を奪い合います。大詰めの鳥居があるのは、元は鎌倉の佐助稲荷だそうですが、今回は赤坂山王となっているとのこと。これによって最後は高輪ヶ原の海辺でした。花道を船でいくシーンの動きがどうなっているのだろう…???と謎だったのですが、船の下に人が入っていて人力なのだそう!←これは歌舞伎鑑賞後に時蔵丈の奥様に教えていただきました。
レクチャーの後は時蔵丈との撮影会も。
楽しい企画をありがとうございましたm(_ _ )m
「小春穏沖津白波 ~子狐礼三~」
初演は1864年(元治元年)市村座。河竹黙阿弥の作です。2016年は河竹黙阿弥の生誕200年。その幕開けに相応しい舞台です。室町時代の大名、月本家の御家騒動を背景に胡蝶の香合を巡って三人の盗賊が活躍します。当初は敵同士だった三人が義兄弟の契りをかわし悪人を成敗するというようなお話。白浪五人男の日本駄右衛門も登場します。主役は狐の妖術つかいの子狐礼三。いわゆる白波もの。ちなみに白波ものというのは義侠心にあつい盗賊が活躍するお話です。
幕間でいただいたお弁当
3幕目終了後、大詰前の花道には鳥居へとつづく灯籠が
国立劇場の1月公演では、最後に手ぬぐい投げがあります。
花道脇の良いお席だったので、手ぬぐいいただきましたヾ(@^▽^@)ノ
こ+9本線の格子+立で国立劇場という判じ文です。
観劇の後にはお茶もご一緒してくださった、時蔵丈夫人の晃枝さんと
主宰者の方、ありがとうございました。心より感謝を!
狐のポーズをしてみました
そして、千秋楽に再び♪
国立劇場も歌舞伎座と同じく、日本画のギャラリーとなっています。
国立劇場に飾られた大凧は新潟でつくられているのだそう。
2回の観劇も全く飽きさせない、見事なお芝居。菊之助の糸繰りする女姿は可愛らしく、小狐礼三の狐六方はカッコイイ。そして鳥居の上を走り回る(アクリル板がはってあるそう)立回りは圧巻!。女好き?の若殿役の梅枝がハマっていたのは意外。時蔵のお才の七五調のくだりは流石。そして菊五郎がでてくると舞台がしまるのだなあ…とつくづく。大詰の鳥居がグルッとまわるシーンは上の階の席から再び見てみたいと思うほど!楽しい歌舞伎鑑賞でございました。
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