丹後の海沿いの町、網野にある小林染工房へ♪
引き染め職人の小林知久佐さんと
この櫛状にギザギザになった「しけ刷毛」をつかった「しけ引き暈し」を体験させていただきました♪
「しけ引き」には「絓引き」と「志毛引き」の表記がみられますが、友禅としては「絓引き」、
牛首紬の後染めとしては「志毛引き」とされることが多いようです。
「絓引き」は絓を織り込んだような細い線ができることが由来。
※「絓」には絹の粗い糸という意味があります。
でも小林染工房の優しいほんわかした「しけ引き暈し」には「しけ」が似合う気がします♪
中国の山馬の毛をつかった「しけ刷毛」。
山馬(サンバー)は水鹿といわれる鹿のこと。馬じゃなかった…。
現在ではワシントン条約により国際間での取引が禁止されてしまって貴重品です。
このギザギザが美しい縞を生みだします。小林さんが散髪してるのだそうです。
今回は帯あげをしけ引き暈しで染めます。
小林染工房開設以来、14名の体験者は最多とのこと。
工房中が伸子張りされた白生地で埋め尽くされていました。
端午の節句も近いですが、鯉のぼりみたい
色は体験参加者各自が希望の3色の色チップや端切を事前に送ってお願いしました。
それを見本に酸性染料をブレンドしオリジナルでつくってくださった染料が25色\(゜□゜)/
染料の色合わせが引き染めの美しさのポイントだそうです。
白生地に染料を均一に染めるための地入れ。
呉汁や布海苔ではなく地入れ剤とカルボキシメチルセルロースがつかわれています。
しけ刷毛に染料を含ませてパッパと払ってつかいます。
しけ引き暈し染めです♪
しけ引きが生みだす縞の濃淡が美しい~。
さて、いよいよ帯あげを染めます♪
地入れは小林先生がしてくださいました。 ←ここから「先生」と呼ばせていただきます。
つづきます(^-^)/
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「しけ引き暈し」 前編 at 小林染工房 / 2015年春 丹後〜金比羅の旅 その2
【お知らせ】ぬぬぬパナパナのぬぬのレクチャーのお申し込みについて
「ぬぬぬパナパナのぬぬ」展のレクチャーのお申し込み受付は、まだはじまっておりません(^_^;)
朝香沙都子宛のメール等では受けつけたことになりませんのでご注意くださいませ。
お申し込み受付開始日、お申し込み先は、東京展、大阪展、それぞれ異なります。
【東京展】
キモノ文化講座(1)「キモノ井戸端会議 vol.3」
日程:5月22日(金)
時間:19時~21時
講師:朝香沙都子、西岡万紀(着付け師)、松下妙子(和裁師)
料金:2,500円(茶果付き)
定員:先着20名
お申込方法(東京展)
お申込受付開始日 5月7日(木)
メール、ファックスのいずれかで、下記事項を明記の上お申し込み下さい。
・氏名(参加者全員)
・住所・連絡先(メールor電話番号)
・参加希望イベント番号と日にち
お申込先
*件名「東京展 キモノ文化講座(1) キモノ井戸端会議 申込み」を明記してください。
E-Mail:info@nunupana.com
Fax:06-6852-1156
ーーー
【大坂展】
日程:6月4日(木)
時間:14時~15時30分
会場:阪急うめだ本店8階 特別室B
料金:1,000円
定員:先着30名
お申込方法(大阪展)
お申込受付開始日 5月13日(水)10時より
お申込先
メール:阪急百貨店うめだ本店ホームページ・ギャラリーで検索
→ぬぬぬパナパナの項目をクリックすると、申し込みフォームが出ます。
電話:06-6361-1381まで(代表から担当におつなぎします)
●ぬぬぬパナパナの詳細はこちらに
http://nunupana.com/
ーーー
パンフレットをご希望の方には郵送させていただきます。
件名「パンフレット送付希望」と明記し、
satoko.asakaあっとまーくgmai.com
facebookページ「きものカンタービレ」のメッセージまでご連絡くださいませ。
こんなことが聞きたい、知りたい、というご希望がございましたら、
メールかメッセージをいただけましたら幸いです。
自然布に癒される空間にてお待ちいたしております~♪
「しけ引き暈し」染め体験 後編 at 小林染工房 / 2015年春 丹後〜金比羅の旅 その3
「しけ引き暈し」 前編 at 小林染工房 / 2015年春 丹後~金比羅の旅 その2 のつづき
160cmの帯あげ生地をしけ刷毛をつかって染めます
まずはお試しの生地で染料の乗り具合、しけ刷毛の手応えをチェックします。
やはり、モノづくりには性格がでちゃうのでしょうか。
私、迷いなく刷毛を引いてますが、思いっきり曲がっております(^_^;)
黄色~オレンジ~黄緑色と自分のコーディネートでよくつかう、帯あげと帯〆の基本色。
小林染工房ブレンドの色、美しいと思います!
ところどころを格子にしようと思ったのですが、これだと歪みが目立っちゃう…(゚_゚i)
本番の帯あげ地は長さがあるので、刷毛をもって歩くことになるのですが足さばきが難しい。
江戸小紋のしごきの工程も足さばきが難しかったことを思いだしました。
あまり深く考えずに思いっきりがーーーーーーーーーーーっと刷毛を引いちゃいました。
やはり真っすぐにはならないものですねσ(^_^;)
クネクネしているのも味?
垂直だと歪みが目立つので、斜め格子にしました。
刷毛のつかい方が変かも…(・_・;)
あら、なんだか良い感じ(〃∇〃)♪
地紋の凸部分が濃くなって良いかも~
先日ある展示会で、牛首紬の加藤改石の後染めは「しけ引き」が良いと勧められました。
玉繭の節の部分が刷毛に引っかかって濃く浮き上がるのが模様としていいのだそう。
牛首紬の後染め、今ひとつ気に入るものがないので、いつか小林染工房で染めていただきたいです。
妄想がドンドン膨らみますね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
体験者14名、それぞれが個性的なものを染めました。
直線は難しいと知って斜めを選ぶ人が増えました
こんな曲線も素敵♪
着付けたときに帯あげが見える位置を測って色分けする人
サッと一筆書きの人も
小林染工房で染め体験をすると、弟子証明書がいただけます♪
刷毛が染められた丹後ちりめんでできています。
~証明書授与式~ ♪チャ~ラ~ラ、チャ~ラ、チャラララチャンチャンチャン♪
生地はこれから蒸しと水元の工程を経て、送っていただけるのだそうです。
楽しみ~ヾ(@°▽°@)ノ
この日の宿もお手配いただき、夜は宿で丹後の職人さんとの懇親会でした♪
染織文化講座の丹後産地研修でお会いする方々もいらっしゃいました。それはまた後日。
網野の隠れ宿、守源さん。お料理美味しかった~ヽ(゚◇゚ )ノ
繭先染めずり出し紬作家の登喜蔵の佐橘時男さんと
古代織産地連絡会とも密接な方みたいですね♪ 糸オタク仲間(・_・;)
色んなお話をお聞きできて楽しかったです。
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きもの3枚に帯1本のコーディネート / 丹後〜金比羅の旅 その4
旅先では荷物を少なくするために、帯はできるだけ同じもので通し、きものを替えます。
歩きまわって汗をかいたり、汚すことが考えられるのは、帯よりもきもののほうなので
きものの着替えはどうしても必要となります。
それに、きものを着替えたほうが、装いの印象もガラッと変わります。
今回の旅のコーディネートでは「きもの3枚に帯1本」を取り入れました。
燕に牡丹文様の栗山紅型工房の染め帯の着まわしです。
【4月23日の装い】丹後◇晴れ(青空が広がる晴天) / 最低気温7℃ 最高気温23℃
有松絞りの張正にお願いした石下結城紬の折縫い絞りの単衣のきもの
【4月24日の装い】丹後~琴平◇晴れ / 最低気温10℃ 最高気温26℃
野乃花工房の諏訪好風先生の古代米流の単衣のきもの
曙の生繭から宮坂製糸で生糸にしたもの。ヘマチン(ログウッド)とカッチの草木染めです。
【4月25日の装い】金比羅◇晴れ(すっごく良いお天気) / 最低気温11℃ 最高気温27℃
野乃花工房の諏訪好風先生の七宝文様の紫根染の単衣のきもの
染織文化講座の丹後産地研修のレポートは、5月中旬にまとめます。
先に金比羅の旅へつづきます(^-^)/
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アンパンマン列車で瀬戸内海を渡る / 丹後〜金比羅の旅 その5
車両がアンパンマン列車でした~~~ヾ(@^▽^@)ノ
岡山~高知まで走る土佐くろしお鉄道
アンパンマンの原作者である、やなせたかし氏は高知出身。
四国を走る土讃線、予讃線、高徳線、徳島線をアンパンマン列車が走っているのだそう。
天井にもアンパンマンの世界が描かれています
アンパンマンの座席シートは1号車の指定席のみ。
予約してくださってありがとうございます
しかし、いつ瀬戸大橋を渡ったのかしらん…(・_・;)
アンパン~~~ンチ
バイキンマン号やドキンちゃん号もあるそうです(・∀・)
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金刀比羅宮参拝へ 前編 500段目〜785段目本宮 / 2015年春 丹後〜琴平の旅 その6
香川県多度郡琴平町の琴平山中腹に鎮座する金刀比羅宮へ
こんぷらさんと親しまれている金比羅宮のことです。
♪~こんぴら ふねふね おいてにほかけて しゅらしゅしゅしゅ~♪
こんぴら参りといったら…、その階段の多さ!
参道の石段は785段、奥社までいくと1368段になります。
この階段を登ることに意義があると思いますが…、今回は500段目にある
カフェレストラン「神椿」にて参拝後にランチをいただくことにして、ここまではタクシーで。
こちらの利用者は、500段目から参道に入ることができます。
親切なタクシーの運転手さんに、金刀比羅宮の野鳥は餌をあげるとやってきますよ~♪と
教えていただき、向日葵の種をいただきました。
すると来た来た♪ スゴイ、ナイスショット
可愛い~(〃∇〃)
途中の手水舎にて浄めます。
●595段目の祓戸社●
金刀比羅宮は大物主神を祀った琴平神社からはじまり、本地垂迹説により
仏教の金毘羅と習合したといわれています。
明治の神仏分離令で神道の神社となりましたが、神仏習合の神社です。
●628段の旭社●
立派な社殿なので、本宮かと思いました…。
18mの高さがある銅板葺の総桧造二重入母屋造。本宮からの帰路との合流地点です。
●642段の賢木門●
長宗我部元親が讃岐を侵攻し金比羅大権現を焼き討ちしようとした際、琴平山の草木が
すべて敵兵に見えたことにより神罰だと悔い改め奉納したとされる門。
その際に、1本の柱が逆さまにつけられたことから、逆木門→賢木門となりました。
●652段目の闇峠●
神聖な空気が流れていました。
本宮までの段数は786段あるそうですが、ここで1段下がっているそうです。
786(なやむ)となるのは験が悪いことから1段下げて785段。
●782段、本宮まであと3段●
●785段、本宮です!●
本宮のご祭神は大物主神と崇徳天皇。
金比羅は五穀豊穣と海上交通の神として知られています。
本殿は鎮座から何度も建て替えられ、今の本殿は1878年(明治11年)のもの。
奥社はこの先にあります。さらに583段!
いつか行ってみたいですね~♪
●高台からの眺望●
雲ひとつない、美しい青空が広がっていましたヽ(゚◇゚ )
讃岐富士も見えます!
つづきます(^-^)/
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金刀比羅宮参拝へ 後編 785段目本宮〜表参道 / 丹後〜琴平の旅 その7
金刀比羅宮参拝へ 前編 500段目~785段目本宮 / 丹後~琴平の旅 その6 のつづき
金刀比羅宮の別名である金毘羅は、薬師十二神将の筆頭の水軍の神である宮毘羅のこと。
宮毘羅はサンスクリット語でクンピーラ。クンピーラの意味はガンジス川に住むワニ。
ちなみに大物主神は三輪山の神で蛇です。
●絵馬殿●
宮毘羅は水軍の神であることから、船の絵がたくさん奉納されています。
というか、船ごと奉納されていました( ̄□ ̄;)!!
●こんぴら狗●
こんぴら参りには犬を連れている方が多かったのです。
なんでだろう…???と思ったら、昔はこんぴら参りをしたくてもできない飼い主に
代わってこんぴら参りと記した袋を首に掛けた犬が代参したことがあったそうです。
それにちなんで、犬と一緒に参拝される方が多いようです。
こんぴら狗の根付つきのお守り♪
●下向道●
降りるのは楽なようですが後で足にきました(x_x;)
●500段目にある「神椿」●
資生堂パーラーのレストランです。
こちらを利用すると285段登れば本宮へ行けます。
帰りは参道を散策しつつ歩きました♪
●429段目の広場●
神馬がいました!
今治造船が奉納したスクリュー。大きい~(ノ゚ο゚)ノ
●5人百姓●
神事への境内での営業が許されている5件。
扇の形をした「加美代飴」が売られています。
●石段籠●
表参道から大門までの365段を籠にのっていくことができます。
しかし、籠を担いでいらっしゃる方はかなりご年配だったような…(・_・;)
●表参道●
讃岐うどん屋さんやお土産屋さんが立ち並んでいます。
この後は、宿の温泉にザパッと入って汗を流して、こんぴら歌舞伎の夜の部へ♪
髪の毛も洗ってきものを着替えて所要時間40分。
つづきます(^-^)/
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金丸座こと旧金比羅大芝居 バッグステージ/ 2015年春 丹後〜金比羅の旅 その8
今回の旅の目的である「こんぴら歌舞伎」が開催される
金丸座こと旧金比羅大芝居は日本最古の芝居小屋で重要文化財に指定されています。
江戸時代、多くの参拝者が訪れた金刀比羅宮の門前町は多くの興行が行なわれ、
1835年(天保6年)に金毘羅大芝居が建てられました。
明治以降には名称が何度か変り、後に映画館としてつかわれていましたが、
1970年(昭和45年)に国の重要文化財に指定され、2年後に現在の地に移築されました。
1985年(昭和60年)に第1回四国こんぴら歌舞伎大芝居が上演されてから、今年は31回目。
毎年春に上演されるこんぴら歌舞伎は四国の春の風物詩となっています。
今公演の座頭である時蔵さんを楽屋訪問♪
梅枝さんと
美しすぎてクラクラしちゃいます(@@;
時蔵さん自ら、バッグステージをご案内くださいました~~~ヾ(@^▽^@)ノ
金丸座のすごいところは、何と人力で動かしていること…
舞台転換の廻り舞台は琴平町の青年部の方4人が独楽の原理で動かしているのだそう。
このことをお聞きした次の日は、舞台転換の度に舞台下の奈落で頑張っている方々を
心底から応援してしまいました^^;
花道のスッポンからせりあがってくるせり。左右に分かれて4人がかりで、
ヨイショヨイショと持ち上げてるのだそうです。
上がってくる時に左右にガタガタしているのは、だからなんですね~。
こういったことも芝居小屋の臨場感に溢れていて楽しい~♪
舞台と花道の付け根にある空井戸。
「伊勢音頭」では井戸として効果的につかわれていました!
花道下が城郭のように石詰みの壁だったことにもビックリいたしました。
照明は窓の開閉による自然光をつかっています。こちらも地元のボランティアの活動。
こんぴら歌舞伎は地元の方々と一体化になってつくられているのですね。
そういえば、撮影と掲載許可の送り先は、琴平町教育委員会生涯教育課でした(^_^;)
公演終了後の金丸座です。
客席数730席。両花道の間が枡席。
金丸座の桟敷席は1マスに5人。マスの中は自由席になっています。
演目と装いについては改めます(^-^)/
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台北@なう
きもの1枚に帯2本のコーディネート / 2015年春 丹後〜琴平の旅 その9
昨年秋に購入した野乃花工房の紫根染は単衣に仕立てました。
紫根染は落ちつくまでに時間がかかるとはお聞きしていましたが、着用したら体温で
蒸されたのか、藍染めのような発酵したような臭いがします…(・_・;)
金丸座の枡席はギュウギュウだったので、周りの方にきっとご迷惑だったに違いなく、、、
申し訳ないことをいたしました。
この日はとにかく暑かった!単衣でも暑かったのです。
金刀比羅宮参拝では燕に牡丹文様の栗山紅型の帯をコーディネート
こんぱる歌舞伎夜の部ではぎをん齊藤の扇に花菖蒲の御所解文様の染め帯をコーディネート
「葛の葉」にちなんで、キツネ文様の装いにしたいところだったのですが、
キツネ文様はなかった…。と、思う…。
千龝楽の4月26日は中村時蔵さんの還暦のお誕生日。
舞台で菊之助さんからのお言葉もありました♪
その前夜は、時蔵さん、梅枝さん、ご家族とお友達のお食事のお席に
ご一緒させていただき楽しい時を過ごさせていただきました~(≧▽≦)♪
より一層のご活躍を楽しみにさせていただいております。
時蔵さん、お肌つるつるです。思わず秘訣をお聞きする私。←聞いてどうする…
梅枝さんご夫妻と 奥さまがまた美しい方なのです(〃∇〃)
千龝楽の装いは、「吉野山」にちなんで山桜文様の小紋♪
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総統府なう
第31回四国こんぴら歌舞伎大芝居 / 2015年春 丹後〜琴平の旅 その10
こんな木戸口から入場。そして草履は持って入ります。
靴よりも脱ぎ履きが楽な草履が良いですね♪
芝居小屋らしさを生かした演出だったからでしょうか、丸ごと楽しめた感じ。
ギュウギュウなので体制は辛いんですが、時間が経つのが早かった。
【夜の部】
●芦屋道満大内鑑 葛の葉 (あしやどうまんおおうちかがみ くずのは)
信田の森の白狐のお話と安倍晴明の伝説をもとにした作品
安倍保名は森で白狐を助けたときに怪我をします。それを介抱した葛の葉と恋仲になり、
子供を授かります。この子供は後の安倍晴明というお話の中での出来事です。
機屋で機織りする葛の葉と本物の葛の葉姫の二役を演じる時蔵丈。
赤姫の葛の葉と女房の葛の葉との演じ分けが面白い。
木造建築の芝居小屋ならではの、時蔵さんが走る音が…(゚_゚i)
思わず想像してしまいましたが、こんな雰囲気も楽しいですね♪
瞬時に変わる衣裳はマジックテープがつかわれているそうです。
芝居小屋ならではの臨場感もあってワクワク。
狐ならではの江戸芝居小屋イリュージョン?も小屋にマッチしてましたね。
そして、葛の葉が和歌を障子に書き残す場面。←見せ場です
「恋しくは たずね来てみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」
葛の葉はひらっとしてるために風で裏返ることから「うらみ」という枕詞。
恨みではなく哀切が犇犇と伝わってくる葛の葉でした。
右手で書き、左手で書き、口にくわえて書き、時蔵丈、凄ーい達筆です\(゜□゜)/
森で奴に教われると、葛の葉の装束がぶっ返ります。これも見どころ!
●曽我綉俠御所染 御所五郎蔵(そがもようたてしのごしょぞめ)
金丸座の両花道が上手くつかわれた演目。
頭上を行き交う七五調の掛け合いが楽しい~。
しかし私、主人公の五郎蔵さんにどうにもイラついてしまうので(歌舞伎ってこういうの多い)
ひたすら、傾城皐月の梅枝丈の美しさに見蕩れておりました。
単衣のきものでも暑かった金丸座。
枡席を区切っている細い幅の木の上が通路なのです。
【昼の部】
●伊勢音頭恋寝刃 野道追駈け油屋奥庭 (いせおんどこいのねたば)
この日は千龝楽。時蔵さんの還暦のお誕生日だったので、貢役の菊之助丈が
万次郎役の時蔵丈にお祝いを述べるアドリブもあり会場が沸きました♪
野道追駈けの場では、このギュウギュウの客席の中を走り回りました。
皆さん平均台がお得意(・_・;)?
芝居ってこういうものよね~。会場中がテンションあがりましたよ。
二見が浦の夜明けのシーンは会場の窓が空いて本当の夜明けのようだった。
菊之助丈が演じる貢はぴんとこなの色男。
妖刀に操られて障子を破って出てくるシーンで目が合いました ←気のせいですって
キュンとくるより怖かったです。。。
●道行初音旅 吉野山 (みちゆきはつねたび)
あ、これも狐がでてきます。狐文様の帯とかあると観劇がより楽しかしらん。
静御前の鼓で忠信がスッポンから現れます。スッポンから現れるのは人ではない。
鼓の音で狐になっていくのを見てああそうだったと気がつきました。
吉野山にちなんで、桜はとうに散りましたが、山桜文様の小紋で観劇しました~♪
梅枝丈の美しさがあああ。
どんどん美しくなられますねえ:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
こんぴら歌舞伎、と~っても楽しかったです♪
また来年もぜひきたい。今度は四国城郭の旅かな。
※染織文化講座の丹後産地研修のレポートは後でまとめます。
思うことあり、今までとは違う形になるかと思います。
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有松絞りの張正の雪花絞りの色違いコーディネート
【お知らせ】ぬぬぬパナパナ東京展のレクチャーのお申し込みがスタート♪
きものは糸からつくられます。
それは植物だったり繭だったり羊の毛だったり…、誰かの手によって紡がれ織られたものです。
効率化が求められ忙しなく生きる現代では、かつて当たり前のようにつくられていた布を纏って
着ることが非日常的なものになってしまいました。
自然と共存しその叡知が生みだした素朴な風合いの布は、手間はかかりますが
洗練された手仕事による賜物。
ゆとりのない現代だからこそオシャレにサラッと纏ってみたい。
ではどう着こなしていくか。
「ぬぬぬパナパナのぬぬ」展
東京展開催日の夜限定で、レクチャーというか座談会(井戸端会議)を行ないます。
井戸端会議ですので、気軽にご参加くださいませ。
着付師の西岡万紀さんと和裁師の松下妙子さんと
昨年は自然布のお仕立ての糸、そしてお手入れについて考えてみました。
今年は、つくり手の方々のお話もお聞きしつつ「着る楽しみ(纏うこと、買うこと)」
について皆さまとお話したいと思っております。
東京展は新宿にあるとは思えない、森の中の素敵な邸宅が会場。
美しい「ぬぬ」と触れ合いつつ、素敵な時間を共有させていただけたら幸いです♪
お会いできますことを楽しみにいたしております。
朝香沙都子拝
ーーー
【東京展】
キモノ文化講座(1)「キモノ井戸端会議 vol.3」
日程:5月22日(金)
時間:19時~21時
講師:朝香沙都子、西岡万紀(着付け師)、松下妙子(和裁師)
料金:2,500円(茶果付き)
定員:先着20名
お申込方法(東京展)
お申込受付開始日 5月7日(木)
メール、ファックスのいずれかで、下記事項を明記の上お申し込み下さい。
・氏名(参加者全員)
・住所・連絡先(メールor電話番号)
・参加希望イベント番号と日にち
お申込先
*件名「東京展 キモノ文化講座(1) キモノ井戸端会議 申込み」を明記してください。
E-Mail:info@nunupana.com
Fax:06-6852-1156
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【お知らせ】ぬぬぬパナパナのぬぬ 東京展 キモノ井戸端会議vol.3 満員御礼!
満員御礼!
「ぬぬぬパナパナのぬぬ」のキモノ井戸端会議vol.3は
おかげさまを持ちまして、本日の15:06に定員となりました。
お申し込みくださいました皆さま、ありがとうございます。
当日お会いできますことを楽しみにいたしております♪
きもので海外旅行 羽田空港国際線ターミナル / 2015年GW 台湾の旅 その1
台湾は初夏の陽気なので、出国時からウルトラスーパークールビズのスタイル。
小千谷の紺仁の鳥に更紗文様の綿縮に唐花文様の八寸の夏帯。
しかし、これでも暑くて倒れそうでした…(゚_゚i)
「海外にきものでいっても大丈夫でしょうか?」とご質問いただくことがありますが、
私の経験からすると、治安の悪い地域へいかなければ大丈夫です。
むしろ目立つゆえに危ない目にはあいにくいような気がします。
海外では日本よりも「きもの」という民族衣裳に対して敬意を払うことが多く、
現地の方とのコミュニケーションも豊かになります。
席は良い席に案内していただけますし概ね接客も丁寧です。
「きものなんか着てチャラチャラして危ない」というような意見もいただきますが、
日本でインドの方がサリーを着ていらしても民族衣裳を着ていると思うのと同じで、
海外できものを着ている日本人に対しては日本人が民族衣裳を着ていると思うだけで、
チャラチャラしている?という反応はないように思います。
素敵とか美しいとか誉められることは多いですが、チャラチャラ?という感覚は、
むしろ、きものを着ることが特別なことになってしまった日本人の感覚のような気がします。
ただし日本人であることを証明して歩いていることにはなりますので…。
以前は海外でも1人でタクシーに乗ったり公共機関の乗り物に乗って行きたいところへ
行っていましたが、今回は知らない土地での1人歩きは避けるようにしました。
国際線に搭乗する場合、ボディチェックではひっかかることがあります。
帯枕に何か入っていると思うらしく、場合によっては帯を取るように言われてしまうことも…。
きものを知らない人から考えたら、帯枕にはいかにも何か入っていそうに思われるようです。
ちなみに、帯のことを聞かれてもベルトと答えてはいけません。
ヒースローなどのボディチェックではベルトは外すことになっているので、面倒なことになります。
日本からの出国の際は心配ありませんが、国際線でトランジットがあるときなどは、
私は半幅帯にするようにしています。
海外旅行でのロストバゲージやディレイトバゲージはよくあることですので、
きものが入った荷物は必ず機内持ち込みにしています。
愛用しているグローブトロッターの良いところは、中に余分な仕切りや物いれなどの段差がないこと。
18インチは国内線、21インチは国際線エコノミークラスの機内持ち込みギリギリサイズ。
グローブトロッター21インチトロリーケースはきものを本だたみにして三つに折るとスッポリ
と収まります。隙間をつくらないことが、きものがシワにならないコツです。
きものは洋服と違ってコンパクトに畳めるので、荷物の容量は嵩張らず少なくなります。
羽田国際線ターミナルには仮装した方々がたくさん。
この方達、いつもいらっしゃるのでしょうか…(・_・;)
私も違和感なく?仲間となっております
ゴールデンウィークのラウンジは混み合っているかと思いきや、ガラガラ。
ビジネスで利用される方が少ないからかもしれませんね。
飛行機の離着陸を見るのが好きなので、ここでボーッとしていたいぐらいですが…。
それでは、きもので台湾旅行いってきます~♪
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台北に残る日本統治時代の建造物 監察院 / 2015年GW 台湾の旅 その2
翼がみえる後方窓側の席がお気に入り♪
羽田から台北松山空港までは約3時間半の旅。
雲の上の空の色はラピスラズリのような色でした。
こんな色のきものつくってみたいですね~。
台北松山空港に到着
GWの台北は初夏の陽気と予想はしていましたが…、
飛行機を降りたときから、空気が重たくサウナ状態(x_x;)
小千谷の紺仁の鳥と唐草文様の片貝木綿の綿縮に唐草文様のすくい織りの八寸帯を
コーディネート。天気予報が雨でしたので、洗える綿縮に身軽に動ける夏帯の装いです。
さて、台北の旅で楽しみにしていたのは、日本統治時代に台湾総督府(日本の出先官庁)
が建築した建造物群。
こちらは台湾州庁。森山松之助による建築です。
森山松之助は日本統治時代に多くの官庁建築を手掛けました。
この時代の重厚感ある建物が好み~♪
現在は監察院としてつかわれています。
当時流行したゴシックリバイバル建築
古き良き時代の面影が今も残っています。
きものつながりで…、ご参考までに。
森山松之助の建築で日本で現存する代表的なものには、諏訪の片倉館があります。
片倉館はシルクエンペラーと称された片倉財閥によって昭和3年に竣工された建物。
もとは製糸工場で働く女工さんの為の保養施設の温泉でした。
今は上諏訪温泉の源泉がひかれた千人風呂といわれる日帰り浴場となっています。
台湾監察院のお隣は、今回の旅の宿泊先のシェラトンホテル。
台湾では老舗のホテルです。内装はリニューアルされたばかりで、お部屋の間取りにも
ゆとりがあり、とても居心地が良かったです。
つづきます(^-^)/
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第49回日本伝統工芸染織展 at 日本橋三越
「あれ、朝香さん台湾にいるんじゃ…?」と、色んな方からお声がけいただきましたが、
帰国いたしております。台湾の旅レポートの途中ですが、リアルタイムレポを。
今年で49回目となる日本伝統工芸染織部会が開催する染めと織り作家の公募展が
日本橋三越の呉服売場にて開催中。(前期 ~8日、後期 ~12日)
日本工芸会会員の方と一般作家を対象に公募された作品の中から選りすぐりの
入選作が展示されています。この後は、京都、岡山、福岡と巡回。
この日は、友禅の重要無形文化財保持者である二塚長生先生によるギャラリートークが
ありました。
日本工芸会の作品展は奇をてらうようなものはなく、シンプルで端正、しかし見る側を
グッと引込む力に溢れています。その魅力はどこからくるのか?
二塚先生のギャラリートークは、それぞれの作品の引き付けポイント!の秘密の説明がありました。
二塚先生の探究心と精神は何と清らかで美しいのだろう…と、そのお話に感激いたしました。
私はつい作家の独自性や技を知識として吸収することに夢中になってしまうのですが、
会期中にもう一度じっくり鑑賞したいと思います。
二塚長生先生と
隣り合う染料が滲み混じり合うのを防ぐための糸目糊置き。その糸目をデザインとしてつかう
白上げの技法を追求し、脇役であった真糊をつかった糊置きによって生まれる線を意匠の
主役とした友禅が二塚長生作品の特徴です。
海から吹き上げる風の勢いが見事に糸目糊で表されています!
友禅訪問着「海からの風」
鈴田滋人先生と
木版摺りと型紙捺染を併用する独特の染色方法で染められる和更紗のひとつ鍋島更紗。
版を繰返すことと置く位置によって生まれる空間が生み出す文様が独特のリズムとなって
います。
卵色の地色に松の意匠が気高くも優しい印象でした。
木版摺更紗着物「松映」
私が今展覧会で一番着てみたい!と思った作品
ただ現代的というのでなく、新しく美しい久留米絣だ!!!と、感激いたしました。
松枝哲哉先生と
久留米絣着物「光響」
遠藤あけみ先生と
文様で埋め尽くされている中で計算されつくした動きがあります。
文様と文様が重なることでできる文様と色のグラデーションが面白い。
着用姿もぜひ見てみたい作品です。
会場に遠藤先生の作品を着ていらした方がいらっしゃったのですが(この方と好みが
かぶるようで、私がない袖が触れず指をくわえている作品をいつも見事に着ていらっしゃる)
着用されるとまた違った印象で、ホントきものっていいな~と思います。
型絵染着物「北野」 ※奨励賞、京都新聞社賞受賞
渡辺桂子先生と
昨年の日本伝統工芸染織展で気になる作品としてご紹介した先生にお会いできました。
ああ、昨年の茶屋染が麻だったのかお聞きしそびれました…
工芸会の作品では珍しいなと思った可愛らしいカモメの意匠が増殖?
土屋順紀先生からのアドバイスで常滑の情景を描くようになったのだそう。
友禅着物「沖へ」
右肩と左袖の外側にくるカモメが着てみたら面白そう。
四ツ井健先生と
ダイナミックな作品なのでいつもとっても気になっていました。お会いできて嬉しかった!
金沢?でも加賀友禅の印象とは違います。
流れ落ちる水からはしぶきまできそうなダイナミックな躍動感。
作品がとっても伸びやかで生き生きとしているのです。
友禅着物「清流」
生駒暉夫先生と
生地の素材のこだわりとそれを生かした作品。この生地には山繭が織り込まれていました。
染め帯をお願いしたいな~と思っているのですが、うーん、こういう作品を拝見すると
シルエットを生かしたきものが欲しいなっと思います。
着たい作品がありすぎてどうしたらいいのだろう…(・_・;)
友禅着物「秋日」
これからの染織界を担っていく若い先生も。
小宮康義先生と
私の中で、小宮家の江戸小紋の色らしい色の印象でした。
次につくっていただくのはこの色がいいなあ。
江戸小紋着尺「投扇興」
工芸展での先生同士のお話をお聞きするのが密かな(もうバレバレですが)楽しみだったりします。
左から、平山八重子先生、西橋はる美先生、石月まり子先生と
西橋はる美先生の作品の前で。
西橋先生は佐渡島で草木染めをされていらっしゃいます。佐渡は自然が豊かで草木も
豊富なのだそう。この作品でつかわれている優しい黄色の染料はクララ。
クララ???眩草と書くのですが、根を噛むとクラクラすることから名づけられたのだそうです。
紬織着物「草露」
※撮影は、佐賀錦作家の小形由美子先生がしてくださいました。
小形先生、ありがとうございましたm(_ _ )m
会場での撮影は禁止されています。
作家の先生に許可をいただきましたもののみ撮影、掲載の許可をいただいております。
作家の先生と一緒になぜ撮影するのか?
「きものカンタービレ♪」の目指すところが、染織界の「徹子の部屋」だと思っていただければ。
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2015年大相撲五月場所 初日 at 両国国技館
大相撲五月場所がはじまりました!
五月場所のお茶屋さん通りは藤の花で飾られています。
今場所は鶴竜が休場なのが残念。゚(T^T)゚。
入り待ちはたくさんの人で溢れかえりました。
五月場所と九月場所は個性的な力士のきもの姿を見ることができるので楽しみなのです♪
相撲女子急増の火付け役となった遠藤。やっぱりショッキングピンクでした。
入り待ちレポ&力士の夏きもの姿コレクションは後日にまとめますφ(.. )
初日ならではの行事を中心をご紹介(^-^)/
この日は、国技館でたった3席だけある1人椅子席。2階正面です。
プレスかどっぷり相撲オタク専用といわれるプレミア席でした ←知らなかった
「カンタービレさん、ついにそこですかっ!」とツッコミいただきました(^_^;)
●協会ご挨拶●
初日は相撲協会理事長が幕内上位の力士を従えての挨拶があります。
●幕内力士土俵入り●
●横綱土俵入り●
●賜盃返還式•優勝旗返還式●
●優勝額除幕式●
大相撲の本場所で幕内最高優勝を達成した力士に毎日新聞社より贈呈。
国技館四方には8枚ずつ32枚の優勝額が飾られています。
2枚ずつ新たな優勝額がかけられ外されたものは優勝力士に贈られます。
●顔ぶれ言上●
次の日の取組の発表です。
行司最高位の木村庄之助は空位ですので、第40代式守伊之助。
●取組●
白鵬VS逸ノ城
逸ノ城が突き落としで勝利\(゜□゜)/
座布団が舞っています。(投げてはいけません)
これで白鵬の7場所連続優勝はなくなりました。日馬富士頑張れ!!!
●弓取式●
平安時代の相撲節会で左近衛府と右近衛府に分かれて相撲を取り、
勝者の立ち合い役が矢を背負って舞ったのが始まりとされています。
今場所は伊勢が濱部屋の聡ノ富士が担当。
今場所のちゃんこは田子の浦部屋が担当
鮭がたっぷり入ってました。
今場所限定の晩柑ソフトクリーム。
サッパリして美味♪ でも国技館ソフトはバニラがおすすめです。
行司装束、力士のきものコレクションは別記事でまとめますφ(.. )
相撲人気の復活を実感しました~。
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「わーと日本橋」at COREDO室町1 日本橋三井ホール
日本の伝統的衣裳である「きもの」と竹をつかって空間を演出する「竹明かり」
を融合した「和」× 「Art」 がコンセプトのイベント。
会場となったのは、きもの振興会やきものサローネなどのイベントでつかわれる
日本橋三井ホール。
私はきものは着てこそのものだと思っています。
日常的なファッションとしてのきものはとくに、反物でかかっている状態よりも、
小物までコーディネートされた着姿でみせるというのは、とても良い試み
ボディへの着付けの印象は着付け師の技が多分に影響を与えますが、
今回は着付け師の方がパネルに表記されていたのも良かったです。
サローネの100体コーディネートからはじまったこのイベント。
2020年の東京オリンピックへ向けて、世界中の人がここへ着たら、きものを見ることができる!
という企画を下地とした壮大なコンセプトがあるのだそう。
会場をご案内くださった企画プロデューサーの中野光太郎さんと
中野さんの熱意と企画力は素晴らしい!
残念だったのは、会場のラインティングとBGM。
好みの問題もあるので、ひとくくりには申しあげられませんが、きものの素材感を消し去って
しまうようなラインティングとスピーカーから流れる大音量の映画のサントラBGMは
私はストレスが溜ります…(-。-;)
誉田屋源兵衛の復刻きものコレクションは真っ暗でほとんど見えず…。
キャプションはよくわかりませんでしたが誉田屋さんのセンスは好きなので注目しています。
色焼け防止のためにあえて暗くしているのだそうですが、暗すぎましたー。
世界196カ国をテーマとした「きもの」と「帯」を創造するイマジンワールドプロジェクト。
きもの100万、帯50万で制作を発注しているのだそう。
この価格で買い求めることは無理ですが、同制作費で各メーカーに発注されているという
観点でみると、いろんな面での技量を推し量ることができる気がします。
これは、面白い!!!
今後が楽しみな企画です。
ここで、木原明先生の遺作となったきものを見ることができました。
友禅と絞り染、この二つの技法を併用し、さらに臈纈染の滲みが生かされた作品。
ツバルという国はオセアニアにある海と空が美しい島国だそうです。
帯はツバルの硬貨を意匠とした服部織物の手織本金プラチナ引箔錦。
「ブラタク」といわれるブラジル産の絹をつかって制作された千總のきもの。
ブラジルの底抜けの明るさを南国の花と鳥で表現、さらにメッセージがローマ字で描かれています。
帯はブラジリア大聖堂を意匠とした龍村美術織物の引箔錦。
しかし、これらも色焼け防止とのことで、薄暗い中での展示でした。
今ではLED照明をつかうなど、色焼けしない照明もありますので、着ることでなく技を見せることを
目的とされるなら、ぜひ美術館で展示していただきたい、と思います。
きものを日常的なファッションとして見るのか、芸術として捉えるのか、
二頭追うものは一頭も獲ずという言葉がありますが、相乗効果とするイベントは本当に難しいですね。
きものサローネなどで特に感じることなのですが、業界の極一部の内輪での盛り上がりや
自己満足でなく、広くきもの好きの方に目を向けて欲しいと心から願っています。
藤工房の加藤さん、草履と帯〆の一脇さん、きもの愛好家の方と飲み
厚岸の牡蠣、美味しかったです~♪
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