表参道にあるギャラリー サロン ド フルールで開催されている
「東大寺奉納絹 第3回天平聖武絹作品展」(~9月1日まで)へ
主催者の牛田織物会長ご夫妻と
牛田織物さまが天平聖武絹を復元され、聖武天皇祭に奉納されてから、今年は30年目と
なる節目の年。天平時代の絹を復元するため弛まぬ探究心をもって、天平の昔からある
絹本来の自然の美しさを生かした織物を今もつくりつづけていらっしゃいます。
今年は私も東大寺への奉納式典にも参列させていただき、とっても感激いたしました!
天平聖武絹は天平時代に行われていた生繭を座繰りの製法で引き上げた糸をつかい
(現在は岡谷の宮坂製糸のものをつかわれています)絹に負担をかけない練り加工で
絹の自然の良さを生かした織物なのです。
「精密なものより自然の“ゆらぎ”が大事。だから生地にはスレもムラもあるけどそこがいい」
牛田さんのこだわりは、画一的でない自然にあらわれるものにあるので、草木染めでも糸染め
で織る紬でなく自然のムラやスレによる柔らかさがあわられる反物を染めるところにあります。
その良さは紙一重のもので、中々難しいとのこと。
ピシッとした直線的な展示より着装した陰影のある雰囲気が掴めるようにと、牛田会長が
自らつくられた見返り衣桁による展示。
天平聖武絹の鹿の子織りの色無地暈しの色見本は会長が240色の色鉛筆で書きあげたもの
会場に飾ってある絵も牛田会長の画。描かれているのはあるお茶会でのワンシーン。
手前にいるのは実は私だったりします。
そして春の丹後の上世屋でのワンシーンも描いていただきました!
天平聖武絹は前々からいつかつくってみた~い♪っと思っておりました。
今回、色見本に気に入った色があったこと、そして誂えを共通の知人である和裁師さん
に立ち会っていただいて、一度染めた後に仮絵羽にして暈かしの濃淡の出具合を確認し
つつ再度染めの調整を加えてから蒸して色を定着させるという納得いくまでトコトン丁寧な
お誂え案にのって誂えていただくことに(ノ゚ο゚)ノ
身長がないので、道長取りとか裾濃とか染め分けものは避けていたのですが、体型に
あわせて染めてくださるなら、チャレンジしてみる価値ありでしょう
左側と右側で濃淡のブルーにしてアシンメトリーの暈かしの色無地をつくっていただきます!
顔に当てながらバランスを考え中。左を濃く右を濃淡の暈かしで半月状にしていただこうかな。
濃淡の色無地の体型にあわせた染め付け。とても勉強になりそうです。
低コストで大量生産されるものが好まれる時代となりつつありますが、それはそれで良く
とも、やはり後世にまで残り伝わるものではないと思います。
古から伝わる布を研究し復元する探究心やこれは譲れないという拘りが良いものを生みだす
土壌となり、そして本物が受け継がれていくものとなるよう、願わずにはいられません。
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【8月27日の装い】東京◇晴れ(湿度が低くて清々しい風の吹く日。秋の気配です)
/最低気温20℃ 最高気温30℃
白地に松葉に赤い水玉文様の絽の訪問着に波に千鳥の染めに縫いの夏帯をコーディネート
千鳥好きなのです。
バッグはジャマン•ピュエッシュ、ぞうりは菱屋カレンブロッソのカフェぞうり
草津、軽井沢レポつづけてあげていきます(^-^)/
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東大寺奉納絹 第3回天平聖武絹作品展 at 南青山 サロン ド フルール
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