今日は端午の節句です
端午とは端(はし)の午のことで、もともとは月はじめ(端には始まりという意味合いもあります)
の午の日のことでしたが、午は五と音が通じることから毎月5日のこととなり、のちに奇数月と
同じ日が重なる日を特別な日と考える中国の重日思想と、田植えの前に女性だけが家に籠もり
身を清める日本の五月忌みの風習が結びついたのが、端午の節句の始まりといわれています。
衣紋道高倉流宗会頭の仙石宗久先生のお話によると、端午の節句に鎧兜を飾るようになったのは
鎌倉時代から。旧暦では端午の節句は現在の6月頃(2014年は6月2日)になり、この頃に甲冑の
虫干しをしたこと、そしてこの時季に咲く菖蒲の花と尚武をかけて男児の節句として定例化したの
だそうです。
先日行なわれた、衣紋道高倉流たかくら会の端午の節句行事は鎧直垂の着装実演
小袖姿に大口袴を着ます(今回は切り袴)
梨子打烏帽子をつけます。黒の紗に薄く漆が塗られたもので柔らかいのが特徴。
鉢巻をし後で結びます。
革の足袋、弓懸という手袋をします。着装はすべて左からですが、弓懸のみ右からします。
直垂を着装します。直垂の上衣は衽がない二巾で脇は開いています。
菊綴は上衣は背中と両袖の5カ所、袴は膝上と腿だちの相引きの4カ所についています。
共布でできた脛巾をつけます。
袴の裾を括ります。
太刀を帯びて勇ましいお姿に。行司装束とほぼ同じです。
脛当てをつけます。
貫(つらぬき)という毛皮の沓を履きます。これは熊の毛でできているのだそう。
左の肩袖を脱いで左前脇に畳みます。
左肩袖を脱いだ姿です。
脇立(わいだて)をつけます。
脇立の紐は解かないことが前提でしっかりと結わえます。
戦場から無事に帰った暁には紐は切って落とし、具足は神社などに奉納するもの
だったので、再びつかえるように解きやすくとかは考えないものなのだそう。
脇立までの姿を小具足姿といいます。戦場での休息スタイル。
籠手をつけます。
手には中啓を持ちます。公家の武将装束姿といったところでしょうか。
鎧直垂装束の完成ですヾ(@°▽°@)ノ
大鎧はこの上につけていくこととなります。
が、鎧直垂のこのお姿がかっこいい~
戦場でいつ命を落としても恥じない装いというのが嗜みだったそうです。
【4月23日の装い】東京◇晴れ / 最低気温12℃ 最高気温21℃
端午の節句にちなんで扇に菖蒲の御所解文様の帯をあわせました。
万筋の江戸小紋にぎをん齋藤の扇に菖蒲の御所解文様の塩瀬の染め帯をコーディネート。
菊の絞りの帯あげは京都えり萬、帯〆は京都きねや
流水にあやめの紗あわせの羽織。
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鎧直垂の着装実演 at 衣紋道高倉流たかくら会 / 端午の節句
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