栗山紅型工房 その2 / きもの文化検定工房見学 その3
のつづき(^-^)/
京友禅の塩谷染工へ
振袖や宮参りの熨斗目、祝い着、一つ身、三つ身、四つ身の作品づくりに力を入れている工房。
2010年きもの文化検定の工房見学でも訪れました。
こちらは振袖の染め。
刷毛や筆ではなく、エアブラシのスプレーのようなもので染めていらっしゃいました(+_+)
こちらです。職人さんはピースとおっしゃっていました。
クリスチャン•ラッセンの画のよう…。
もとは刷毛染めをしていたそうですが、こちらのほうが楽だねぇ~とのこと。
ピースをつかうようになってから20年~30年ぐらいになるそうです。
試しに私もやらせていただきましたヾ(@°▽°@)ノ
はじめは中々、染料を勢いよく出せなかったのですが…
コツをつかめば暈かしの陰影はできそう。
できあがりはこんな感じになるのだそう。
手作業ですが、エアブラシの染料のせいでしょうか、プリントのような印象。
友禅の定義は糊をつかった防染の技法…、と思いたいのですが、近年はインクジェットの
プリントも京友禅の証紙が貼られますし…。エアブラシの技法も友禅です。
こちらは、宮参りの熨斗目。
糊置きされているところでした。
兜に宝尽くし文様。
熨斗目の意匠は、鷹、龍、虎、熨斗目、鎧兜など。
こちらの工房は樹脂をつかった金彩加工にも定評があるのとのこと。
工房に貼ってあった染料の配色伝票に、「ダック伏せ」とあったので、お聴きすると、
ダック伏せとは、地染めの防染に糊ではなくダックという油性染料をつかうとのこと。
何というか、「友禅にみえるようにする技法でつくられたものもすべて友禅…」
としているのが、とにかくまぎらわしい(-""-;)
これらの技法も技があり、職人さんはそれぞれに技術者です。
昨年、インクジェット友禅やローラー捺染をみせていただいたときも思ったのですが、
それぞれに技はあるのですから、友禅にみせようとするものを友禅とするのではなく、
それぞれの技法でキッチリわけて欲しい、と思いますが、いかがでしょう。
そして、売る側の方はそれらをきちんと理解した上で販売して欲しい。
きものを買う側からの切なる願いです。
小売店や着物コンサルタントと名乗る方々がどれだけこの違いを理解していらっしゃるのか…。
あ、辛口になってしまいましたが、きもの文化検定の工房見学はこういった様々な
技法を現場でキッチリ確認することができるので勉強になります。
やはり、自分の眼で確かめてこそ、です。
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塩谷染工 / きもの文化検定工房見学 その4
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