帯の展示会もテーマがありこだわれば美術展です。
京都西陣の織屋である「おび弘」「帯屋捨松」「織楽浅野」の三社による作品展、
「織三蹟」展へ (~3月11日まで)
「織三蹟」とは、書道の大御所の三人、小野道風、藤原佐理、藤原行成の三蹟に学んで、
唐様ではなく和様の美を三者三様に表す心意気のこと。
「西陣に織れぬものなし」の言葉に違わぬ、紋織物の伝統と革新、その技と美
和様にちなんで、土台は和紙でできています。
この作品展では見せ方のひとうひとつに美のこだわりが強く感じられました。
西陣織の紋紙に漆を塗ってつくったという額。上には杼がついています。
紋紙とは、設計図の紋意匠図を織るために織機に指示を与える紙。模様が細かくなるほど
枚数は増え穴の位置と数で糸の量が決まります。今ではフロッピーになったので、紋紙の
再利用が色々とされています。これは素敵 帯も素敵!
「おび弘」の池口寧祥社長
おび弘は創業60年を迎えられるとのことで、新しく生まれ変わる意味をこめて、ひよこの
誕生の綴れ帯をつくったのだそう。これスッゴク可愛い~(≧▽≦)
ひよこの質感はモールで織りだされています。唇が肉感的。ぱかっ
水色地はコントラストがはっきりしていてより印象的。
前柄がちょっと怖いんですが…(゚_゚i)
今ではあまり見なくなった本袋帯。左はブルックリン橋。お太鼓には橋、タレには自転車。
右はセーヌ川。エッフェル塔、凱旋門が見えます。
裏側は、ビッグアップルと京都鴨川。
おび弘では今でもほとんどが手織りでつくられているので織り組織の様々な組み合わせが
可能。そして帯を軽く仕上げるために裏糸が渡らないようにもできるのだそう
左側の滝文様の帯は経糸で水の流れを表し波濤は引箔。引箔経錦の帯。
櫛織りの帯に後染め(カチン染めと友禅)で文様づけされた帯。
ティファニーのステンドグラス文様。錦地引箔に海は綴織、藤は唐織。
練貫地に竹文様は唐織、引箔に疋田の雲文様。小袖柄です。
力士の廻しも特別な織機で織っていらっしゃるそうで、力士によって廻しは固いもの、弾力
のあるものと好みがあるのだそう。「金の二本線が入っているものがおび弘のもの」と
教えていただいたので、五月場所でチェックします(-_☆)
滋賀県の工房で織っていらっしゃるとのこと。
ぜひ見学させていただきレポートしたいと思います。これは面白そう~♪
「織楽浅野」「帯屋捨松」につづきます(^-^)/
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「織三蹟」展 「おび弘」at 代官山ヒルサイドテラスE棟ロビー
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