雪原に広げられた小千谷縮の反物 小千谷縮の最終工程「雪晒し」です。 今年の冬の大寒波の影響で、小千谷の街は雪の壁に覆われていました。雪晒しは太陽がないと意味がありませんし、かといって雪解けが進んで雪が少なくなってもできません。雪解けがはじまる前の晴れる日が多くなる2月下旬から3月の晴天の日に行なわれます。10時から14時くらいまでの4時間くらい6〜10日間繰り返してされますが、人のいない雪原に広げたままにはしておけず、かといってつきっきりに反物をみているわけにもいかずなので、今ではほとんどご自分の工房の庭先などでひっそりとするものとなっています。 越後の雪山を背景に雪原に反物が広げられる風景は絵になるので、「雪晒し」といったらこういった光景が眼に浮かびますが、現在はこの状態で雪晒しが行なわれるのは、おぢや風船一揆と同時開催される雪原祭りのときだけなのです。 雪晒しは雪に紫外線が反応することにより発生したオゾンによって殺菌、漂白されて白い部分はより白く、色柄部分はより鮮やかになるといわれていますが、科学的な根拠はありません。ですが白い部分は白くなり絣がクッキリと鮮やかになります。和紙をつくるための楮も雪晒しで漂白します。印伝の漆も紫外線があたることによって白くなる続きをみる
『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』