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「五線譜に描いた夢 〜日本近代音楽の150年〜」at 東京オペラシティアートギャラリー

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東京オペラシティアートギャラリーにて開催中「五線譜に描いた夢 日本の近代音楽の150年」へサーチ
(~12月23日まで)


黒船の来航によってもたらされたものは、文明だけでなく五線譜に描かれる旋律も。
それまでは宣教師によってもたらされたもの、天正遣欧使節が秀吉の前で演奏したもの、
シーボルトが江戸に持参したピアノ、蘭学者宇田川榕庵による西洋音楽用語解説本、
というものはあったようですが、徳川幕府による徹底的な鎖国政策以来、日本の民衆が
はじめて耳にした西洋音楽というのは、1853年(嘉永6年)浦和に来航したペリーに
随行していた楽隊による行進曲の演奏でした。

※その曲は「ヤンキードゥードゥル」、日本では「アルプス一万尺」として歌われている曲。
「ヤンキードゥードゥル」はアメリカでは独立戦争時の愛国歌として親しまれています。
もとはイギリスが植民地のアメリカを蔑んで歌ったものらしいのですが、アメリカでは
原曲とは反対の替え歌をつくり愛唱歌となります。

その後、開港地につくられた外国人居留地で西洋音楽が奏でられるようになります。

美術展なので、展示物としては史料、書簡、楽譜、絵画などなのですが、これらが興味深い(-_☆)
日本人がはじめて耳にした西洋音楽に対する驚きが見てとれる、楽隊や楽器の絵図がありました。


明治政府は欧米列強の脅威にさらされつつ、近代国家を目指します。
薩摩藩は、廃藩置県前に薩摩バンドという軍楽隊をつくりました。日本国国家の「君が代」は
大山巌がイギリス軍の軍楽隊隊長より、国際的に国歌の必要性を説かれつくられてたという
説があります。※異説もあり

音楽は政治的影響につかわれたという背景もみえてきます。


①幕末から明治へ ②大正モダニズムと音楽 ③昭和の戦争と音楽 ④「戦後」から21世紀へ
という構成となっていて、資料展示だけでなく、音源や映像でも楽しめました。

ノスタルジックなものについ魅かれてしまう…ドキドキ


「宵待草」で有名な竹久夢二の楽譜の装幀画
大正ロマンの象徴でもあります。これらの楽譜はセノオ楽譜。

宮城道雄の箏や萩原朔太郎が愛用したギター(燕が象嵌で描かれてました!)も展示


●音源として良かったもの:*:・( ̄∀ ̄)・:*:♪
宮城道雄の箏、ルメ•ショーメーのヴァイオリンによる「春の海」
久野ひさののベートーベン「月光」
貴志康一「日本組曲」

そして、戦後の近代音楽への歩みも必見目
サントリーホールの誕生、日本オペラ、そして国内オーケストラ。
世界に羽ばたいた武満徹。前衛的な音楽の印象が強い方も多いと思いますが、日本の邦楽
とオーケストラを融合させた作品もつくっています♪


展示されていた五線譜を脳内で再現しようにも、映像の音が邪魔だったのがことだけが残念…(_ _。)


音楽に関するこういった歴史的展示はとっても新鮮ビックリマーク
今までにはなかったのではないでしょうか…?

時代背景に五線譜の旋律が流れてくる♪
眼だけでなく耳に残る美術展です。

東京オペラシティのツリーは夜になるとイルミネーションが灯ります。
巨人の像と同じく見上げてみました(ノ゚ο゚)ノ



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