着物生活ですので、台風の日でも着物ですが、雨の日に外を歩くようなお出掛けには、縮緬や御召の袷仕立ての着物はできるだけ着ないようにしています。 なぜなら…、強撚糸をつかった着物は、雨に濡れなくとも湿度で縮むのです。 ひとえ仕立てでしたら、ああ縮んだ…ぐらいで、普段着なら多少短くなっても着ることはできますが、袷仕立ての場合は、表地と裏地の伸縮率の違いでたるみがでて袋状になります。 縮んだ着物は仕立てあがった状態で元に戻すことはできませんので、着物を反物の状態に戻して湯のしをし、再びお仕立てすることになります。(これを「解き洗い張り仕立て直し」といいます。) 例えば…、染の北川のカサブランカ模様の型染めの小紋。白生地は松岡姫の鬼シボ縮緬です。この華やかで写実的な花鳥風月を表した小紋のシリーズは、海外やオペラ、ガラコンサートなどで活躍し、とても気に入っておりました。ですが、染の北川は今年の5月に自己破産してしまい、もうこの小紋のシリーズを手に入れることはできません。本当に残念です。なので大切に着なければ…。 雨の日の湿度でどれくらい縮むのか…?縮緬の裂地を室外の窓ガラスに貼付けて伸縮率を比べてみました。違いを確認する為に室内側の窓ガラスにも貼付けました。ベランダはそれなりに広さがあり庇がでているので、窓ガラスに雨があたることはありません。ですが1時間ぐらいで横幅がキューっと縮みました。湿度だけで、横幅がかなり縮んだことがわかります。 もともとの反幅が3続きをみる
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