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Channel: 朝香沙都子オフィシャルブログ「着物ブログ きものカンタービレ♪」Powered by Ameba
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竺仙の千鳥の長板中形の浴衣に国産大麻(トチギシロ)の手績みの半幅帯

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先日は千鳥文様の綿コーマ地の注染浴衣でしたが、今日は千鳥文様の長板中形の浴衣です。家でネットに入れて洗濯機で洗って生乾きの状態で畳んでいます。基本的に糊づけはしません。

 

長板中形の特徴は両面染めであること。江戸後期に江戸小紋を染める技から長板本藍染めの技法が生まれました。6.5mの長板に白生地を張り、型紙をおいてヘラで防染糊をおきます。生地を乾かした後、さらに生地の裏に表の模様とピッタリ重なるように糊をおきます。その後、藍に何度も浸す浸け染です。これにより白が映える藍染となります。

帯は、国産大麻のトチギシロの手績みの大麻糸で織られた半幅帯

大麻博物館監修のもとに、国産大麻のトチギシロから糸づくりし121人の手によって績まれたものです。糸の太さは一定ではありませんがそれも味となっています。

たくさんの人で一反のきものや帯の糸を績むこと、昔は普通だったのだそうです。芭蕉布の平良美恵子さん曰く、今ではお葬式の香典はお金になっているけれど、昔はお金の代わりに持ち寄った材料でみんなで糸を績んで渡すことが通例で、みんなが同じ意志で同じトーンで績むユイマールの精神があるとのこと。ユイマールはユイ(結い)+マール(順番)という相互扶助の意味。芭蕉畑の草取りをし、芯どめをし、時間がかかることはみんなで助け合う。たくさんの人が集まってやることで手技を磨き上げていくことにもなり、糸になり布になることに名前はいらない。名前より本来の布の力を感じるものになります。

大麻博物館の館長より着心地のお試しのためにお借りしているものなのですが、何度か水を通した状態でこちらへきたので、すでに柔らかくなっています。

麻というと涼しいものですが、大麻は暖かい。糸も真綿のようにフェルト化してきています。

 

国産のトチギシロという大麻草は繊維型といわれる繊維とするのに向いた植物で、薬理作用のあるテトラヒドロカンナビドール(THC)は0%です。色々と混同されていますが、本来は知識があれば問題のないことなのです。

 

柔らかくて締心地が良い。補正もせずに家でゆったり過ごすのにとてもホッコリできる帯となっています。

 

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