歌舞伎夜話を聞きに歌舞伎座ギャラリーへ。
こちらは歌舞伎をより知るための体験空間になっています♪
「実盛物語」の馬。乗ってみたら案外がっしりしていました!さすがに跨げませんでしたが…、視界が高くて良い感じです♡
舞台では前と後ろに人が入って演じています。明治時代までは本物の馬が舞台上にあがることもあったのだそう。結果、失敗することもあったのだとか。
歌舞伎の世界では動かさないものが大道具、動かすものは小道具。なので、この馬は小道具ということになります。
動物の声を出す擬音笛や動物たちも展示
舟に乗って漕いでみたり、籠に乗ることもできますよ♪
「助六」の揚巻の衣裳も展示されています。華やか〜
揚巻の正月飾り文様の打掛。伊勢海老に御幣そして注連縄
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この日は萬太郎丈の夜話でした。
私、萬太郎丈の「歌舞伎のみかた」の解説のファンなのです♡
滑舌がよく聴き取りやすい語り口調、芝居でないところでも現れる所作の美しさ。目鼻立ちがクッキリされているところは、お兄さまの梅枝丈とは対照的でもあります。「山椒は小粒ながらもぴりりと辛い」というような<効く>味をもっていらっしゃる。
萬太郎は若衆姿がじつに良く似合う立役ですが、昨年は「吉野川」で初の女形の腰元、小菊を演じられています。「吉野川」は歌舞伎の要素がつまっている芝居で、役者の力量を広げてくれたのだそう。
新作歌舞伎は自分の中の引き出しが試されていくので実は苦手。でも「あらしのよるに」は原作の強さと歌舞伎のもつ受けの広さがあった、山羊らしさを表すのにどうするかのお話も。狐は脇をしめて指を丸める、狸は脇をちょっとあける、というちょっとした実演にも、へーっとあらためて感心。こういうちょっとした解説もお上手。
萬太郎丈は、学生時代は運動系ではなく茶道部で力仕事は畳を運ぶぐらいだったのだそう。(自虐ネタのように思いますが…^^;)
夜話では舞台の裏側だけでなく、役者がつくりあげられたエピソードもお聞きできるのが面白い。
進行役は松竹演芸制作部の戸部和久さん。この方、時蔵丈のときとはまた違った話の引き出し方をされていて、なかなかに興味深いものでした。
○○おじさまが〜、○○お兄様が〜と、いうようなエピソードも披露されましたが、お客様の反応がまるでご自分の親族のことのように「すべて知ってる感」なことに、お客様にとって歌舞伎は役者の成長を楽しむものなんだな…とつくづく。
歌舞伎は楽しみ方も人それぞれで、私は、美しさや切なさ、惚れ惚れするようなかっこよさやスカッとするキレ、そして時にイラッと…という感情や、物語の時代背景や衣裳、それにまつわるアレコレといったものにのみ興味があるタイプなので、他のお客様と笑いのポイントが幾分かズレている…ことにあらためて気がつきました@@;
歌舞伎座ギャラリーの入口の撮影ポイント。
舞台上で幕を引いているような写真が撮れます。