着付けという手間がかかるゆえなのか、着物を着ている人は特別…というイメージが強いですが、着慣れてしまえば何ということもなく、日常になります。もちろん現代では圧倒的に洋装が普通であって、着物を着ることによって得られる特別感を否定するつもりはありませんが、特別感からアレコレ考え過ぎて、着物を着たい…、けれど、でも…と、着物を着るという選択を諦めてしまう方がいらっしゃるのは、日本人として心底勿体ないと思っています。
着物を着ると人からどう見られるかということを強く意識しすぎる傾向があるように思われますが…、常識があるかないかというのは、着物であれ洋服であれ「人様に迷惑をかけないようにすること」ですので、日常においては、たとえ目立つことになっても、自分が着たいものを着る、というのは、なんら悪いことではないように思うのです。
誉められれば嬉しいものですし、人様からの評価を全く意に介さないというのも無理な話ではありますが、それよりは今の自分を自分が楽しむことが大切なのだ…と年を重ねて実感しております。
着物を着ると着物警察にアレコレいわれる…とか、着物が汚れたら…とか、考え過ぎて尻込みしてしまっていたら、いつまでたっても「経験値」は溜りません。
着物に限らずですが、失敗も含めて何事も自ら経験することが大切なのです。自分が着て動いてみなければわからないことがたくさんあります。そして着たいと思う着物がいつまでも着られるわけではありません。人は確実に老いていきます。今の自分は今しかいないのです。
クリスマスイルミネーションが街を彩るこの季節、いつもより華やかに装いたい、という方、たくさんいらっしゃると思います。着物は着る人だけでなく、人生そのものを豊かに彩ってくれるものです。
「案ずるより着るが易し」
ぜひ、着物を着て経験値をためてください。
着物って楽しいですよ♪