綾町へ♪ 照葉大吊橋と綾城 / 2016年5月 宮崎の旅 その6 のつづきです (^_^)/
綾の手紬染織工房へ♪
「綾の手紬」は宮崎県綾町で秋山眞和先生が主宰で織られている絹織物のこと。秋山先生は日本古来の在来種とされる「小石丸」の養蚕にも取組まれ、座繰り製糸を行い、染色、絣括り、絣や花織など琉球の織物の技に独自のセンスを加えた製織までを一貫工程で行なわれています。
綾町の照葉樹の灰から取り出した灰汁を用いた江戸時代以来の古法による「天然灰汁発酵建て藍」による藍染は、2008年に宮崎県綾町の無形文化財に指定されています。帝王紫といわれる「貝紫」を研究し有明海に生息するアクキガイ科のアカニシ貝から大和貝紫染の染色法を解明。貝から取り出した分泌液を還元させ布に吸着させた後に空気中で酸化させ発色するという還元建て染めによる貝紫染も行なわれています。
主宰の秋山眞和先生と このショット、気に入っております(〃∇〃)
美しいキモノ2016年夏号の染織レッドリストを執筆させていただきましたが、その復習!?となる今回の工房見学。藍染めの体験をさせていただける…とお聞きしていたのですが、せっかくの機会だからと特別に「藍の天然灰汁発酵立て」の仕込みをさせていただけることに((((((ノ゚⊿゚)ノ
藍瓶とカマスに入っている阿波藍の蒅(すくも)
蒅とは、蓼藍の葉を収穫した後に乾燥、発酵、熟成させてつくられる染料のこと。
蒅を水に溶かして藍染めの液をつくりますが、藍色のインディゴは水に溶解しない性質をもっています。そこでアルカリ性の灰汁と混ぜることによって還元させて水に溶解するロイコ体(ロイコインディゴ)にし、ロイコ体を繊維に浸染した後に、空気に触れさせることで酸化し藍色のインディゴに戻す。というのが、藍染めの藍色→緑色→藍色の正体となります。これが灰汁発酵建てによる藍染めです。
蒅が入ったカマスは1俵が15貫(約56kg)
藍瓶へと移します。
そして、私は藍瓶の中へ(☆。☆)
伊勢神宮の神職用の雨草履がここでも活躍することに。
蒅を踏み込んでならします。
つづきます(^_^)/