9月の着物と帯は何を着たら良いのか…というご質問をいただきますが、着物に決まりがあるというよりも、<着る目的に合わせる>というのが正しいように思います。
日常のきものは自分のための装いですので、その日の気候や気温に合わせて自由で良いと思っています。かつては自分の中で、薄物は重陽の節句までとしておりましたが、温暖化に伴って、中秋の名月まで、お彼岸までと、薄物や麻を着用する時季が長くなっています。今年はどうするか…、お天道様次第です。
ちなみに準礼装以上の場合、フォーマルの装いは自分のためのものではなく、礼節と礼儀を伴うものですので、その会に合わせます。9月は単衣に夏帯か単衣用の帯が基本ですが、列席者が袷の帯が多いようでしたらそれにあわせております。お茶席はお茶の流儀にあわせて、結婚式は婚礼衣装や黒留袖などが袷ですので列席者も袷で揃える場合が多いなど、現在は式典での装いも変わりつつあります。
某婦人雑誌の読者招待イベントへ
こういう集まりですと、暑くても単衣のきものを着たほうがいいかしら…と思わなくもなかったのですが、最高気温33℃! 無理をすることはやめました。
とても良いイベントでした:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
詳細は後日に。
【9月5日の装い】東京◇晴れ(湿度59%、青空!) / 最低気温25℃ 最高気温33℃
菊文様の越後型の絽小紋に古裂の切り嵌めに柘榴と小鳥の刺繍のアンティークの夏帯をコーディネート
素材は夏ものですが、文様で秋を表現。菊も柘榴も秋の意匠です。
大井川葛布の葛布のパラソル。
葛布は独特の光沢があるので紬から染めものまでコーディネートできます。
紗地に名物裂の古裂地をパッチーワークしてその上から刺繍がされている凝った帯
柘榴は初秋に実をつけます
帯あげは桔梗柄の絽ちりめん、細めに組んでいただいた帯〆は藤岡組紐
竹籠は松枝忍の初期の作品