Quantcast
Channel: 朝香沙都子オフィシャルブログ「着物ブログ きものカンタービレ♪」Powered by Ameba
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3500

紋付について考えた / 「きものカンタービレ♪×三越」日本の染と織 DVD鑑賞会&座談会

$
0
0

江戸小紋について考えた /「きものカンタービレ♪×三越」日本の染と織 DVD鑑賞会&座談会 のつづき(^-^)/

江戸小紋は、準礼装からオシャレ着として着ることができる汎用性のあるきものです。
小紋という普段着(洋装に例えるならワンピースやスーツ)ですが、色無地に近い感覚をもっています。もとは武士の正装であった裃の文様が由来。紋を入れることで準礼装として式典やお茶会で着ることができます。とくに格が高いとされているのは「鮫」「行儀」「通し」といわれる小紋三役です。

一つ紋付江戸小紋は、お茶会、結婚式、入卒式に着ることができます。
日本橋三越の特選呉服売場では、入卒式の母親の装いに、格は高く控えめな、紋付の江戸小紋か色無地、もしくは付け下げ訪問着をおすすめされるとのこと。お客様からは「今は訪問着が主流なのでは?」というお声もありました。三越は入卒式の主役はお子さまなので格は高くても控えめな装いを推奨。
ちなみに私はどちらでも良いと思っています。というのは入卒式は何度もあるものなので「しきたり」に縛られすぎると、洋装という選択になってしまうからです。ですが江戸小紋は帯次第で違った印象にも装うことができるので、もしも1枚買うということなら江戸小紋をおすすめいたします。入卒式には、是非きもので参列されて次世代の子供たちにきものの良さを見せてあげてほしいと願っています。

「紋を入れてしまうと普段着としては着ることができないのでは…?」というご意見もありました。
洋装が主流となっている現代で、きものが主流だったころの「しきたり」にあわせすぎる必要はないと思います。紋付は普段着として着るものではありませんが、紋付を着なければならないときのために、<あれば困らない>ということです。紋付だと仰々しくなりすぎる場合は、羽織で隠す。逆に紋付のほうが良いと思ったら、紋付の羽織を着るということもできます。紋付のきもので海や山を歩くようなことはしませんが、ホテルでの会食や歌舞伎鑑賞などは一つ紋が入った江戸小紋でも良いように思います。

伊勢神宮や明治神宮の正式参拝の装いは、本来は紋付のきものです。そして参拝では大麻を奉納していました。日本人にとって大麻は、古の時代から神事に欠かせないものなのです。
神宮参拝に大麻のものを身につけて参拝できないものかしら…と考え、小宮康孝先生の江戸小紋に栃木県の大麻畑で栽培された大麻草の手績みの大麻糸で家紋刺繍をしていただくことを思いつきました!

喪の略礼装にもなる、灰色地の絽の両面染めの江戸小紋です。
地味~なのですが、偲ぶ会のお茶席などに重宝します。


大麻糸での家紋刺繍のできあがりはこちら!
刺繍の縫い糸は絹なので、大麻糸での刺繍ははじめてとのことだったのですが、流石の出来上がりです!日本橋三越の刺繍師の石塚先生は素晴らしく腕が立つのです。※大麻糸はこちらで用意して持ち込みです。
ちなみに、紋はとても目立ちます。紋付を着るような場合は周り中が紋付ですので、家紋刺繍は安易に考えず、吟味されて上手なところにお願いされることをおすすめいたします。

手績みの大麻糸のキラキラ感キラキラ!!!
大麻糸って美しいのです~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


小宮家の江戸小紋は色焼けをしない…。それはすなわち、染色堅牢度が高いということであり、色が抜けないということです。なので、小宮家の江戸小紋に紋を入れる場合は、縫い紋となります。
ちなみに、染め抜き紋を入れる場合は、「石持ち(こくもち)」といわれる白い○で紋をいれるところを防染したものをお誂えとなるそうです。「石持ち」といわれるのは、家紋があるということは石高があるということが由来です。


こちらが手績みの大麻糸です。
来春には伊勢志摩サミットが開催されますので、お伊勢参りがきっと流行る予感がしております。
大麻のきものや帯は、とても高額になりますが、家紋刺繍の糸というのは良い考えひらめき電球
ご興味がある方は、お問い合わせくださいませ♪


座談会では、江戸小紋の汎用性について考えるところから、刺繍紋へといきつきましたが、江戸小紋はきものの利便性が現れた装いだと思います。そして、日本人と共にあった大麻について。国産の大麻糸での家紋刺繍、流行ると良いなあ~♪

自分の会をレポするというのは複雑でもあるのですが…^^;
今回は申込みができなかった!というご意見をたくさんいただきましたので、抜粋してご紹介しました。

ただ語るというのではなく、お客様との座談会という形がとれたこと、逸品のきものや帯をご紹介できたこと、とても恵まれた機会でございました。

関係者の皆さま、ありがとうございましたm(_ _ )m

「きものカンタービレ♪」のFacebookページ矢印


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3500

Trending Articles