「画鬼•暁斎 ~幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」展が三菱一号館美術館にて開催中(~9月6日まで)
河鍋暁斎「蟹の綱渡り図」と帯の話はこちら
この画に会いたかった! 河鍋暁斎「蟹の綱渡り図」at 三菱一号館美術館
幕末から明治に「画鬼」と称され大活躍した絵師、河鍋暁斎(かわなべきょうさい)。
6歳のときに浮世絵師の歌川国芳の門戸を叩き、後に狩野派で学び、他の流派の技法を取り入れ、
浮世絵、大和絵、錦絵、風刺画、春画、幽霊画、戯画とあらゆるジャンルを描いています。
河鍋暁斎といったら、こういった妖怪的なものを描く絵師といった印象が強かった
猫又と狸とか…。怪しげな動物達。
一番魅かれたのは、現在はメトロポリタン美術館所蔵となっている暁斎の晩年の作品群。
元となった下絵も展示されていて照らし合わせてみることができます。
蛙を捕まえる猫の表情は妖気が漂ってるのですが、蛙は何だかユーモラスな表情。
ダイナミックな筆致!
「月に狼図」は狼が生々しい生首を咥えているのですが、暁斎は9歳の時に神田川から拾った生首を
写生したといわれています。
蛙を眺める美女
蛙をアップにしたらこれがまた面白い。表装の一文字は蝶。
「18歳以上は大人といっしょに」という春画のコーナーが薄い黒幕の向こうにありました。
何も無かったらスルーしちゃいそうなのですが、囲われてるのでかえって入りにくいという(・_・;)
さて、暁斎が注目を集めたキッカケとなったのは、1881年(明治14年)第2回内国勧業博覧会に
出品した「枯木寒鴉図」に暁斎自ら100円という高価格とつけたことからだそうです。
ちなみにこの画は榮太郎飴の初代の方がお買い上げ現在も榮太郎飴総本舗所蔵。
この内国勧業博覧会の会場はジョサイア•コンドルによる設計の上野博物館。※関東大震災で焼失
コンドルは日本建築に多大な功績を残していますが、それと共に日本美術愛好家であり、暁斎の
弟子でもありました。博覧会で暁斎の作品をみたのが出会いではないか、とのこと。
コンドルが描いた「河鍋暁斎」
コンドルのスケッチブックも公開されていました。
コンドルといったら、鹿鳴館。鹿鳴館の階段と壁紙も展示されています。
そして、この展覧会の会場である三菱一号館美術館もコンドルによる設計。
元の建物は1894年(明治27年)に建てられ1968年(昭和43年)に解体されてしまいますが、
丸の内最初のオフィスビルだったそうです。2010年に三菱一号館美術館として復興されました。
ゆえに、暁斎とコンドルの師弟愛がテーマの展覧会となったのだそうです。
こういった企画って本当に面白い!
この展覧会は内覧会以外でも撮影できるスポットが用意されていました。
こういった試みは他の美術館もやって欲しい~。
コンドル先生と記念写真
巨大な猫の出現に驚いてみた((((((ノ゚⊿゚)ノ
内覧会の後には、ブリックススクエアにある京おばんざいお茶屋bar豆まるさんへ
「画鬼•暁斎展」コラボメニューの蛙の琥珀寄せ。
赤煉瓦で遊ぶ暁斎の蛙がイメージされています♪
暁斎の魅力たっぷりのこの展覧会。
おすすめです
ああ、暁斎の画のモチーフの帯、またつくってもらいたいなあ~っと、妄想が広がる広がる…。
※展覧会場での撮影及び掲載は内覧会で主催者より許可をいただいたものです。
「きものカンタービレ♪」のFacebookページ
↧
「画鬼•暁斎 〜幕末明治のスター絵師と弟子コンドル〜」at 三菱一号館美術館
↧