第91回 東をどりへ。
伝統芸能を楽しむ場には、古典的な志ま亀トータルコーディネートで♪
京都の花街には遊びにいったことがありますが、東京の花街とはとんとご縁がありません。
呉服や書画の展示会で料亭にいったことはあっても、芸者さんをお見かけしたことはないので、
とっても新鮮! お見かけしたのは歌舞伎座の杮落しの総見ぐらいでしょうか。
昭和初期には400名いたといわれる新橋芸者も今は60名ぐらいのようです。
芸は新橋!といわれる日本最高峰の踊りを楽しみにいたしておりました。
芸だけでなく美しさも半端じゃございませんでした!!
あまりの美しさに目が釘付け
化粧もしていないままだったのですが、それでもツーショットが撮りたい自虐的な私…(^o^;)
寿々女さんです
新橋の花柳界は1857年(安政4年)に常磐津の人気師匠が幕府からお墨付きをもらって
金春新道に開業したことがはじまり。金春芸者といわれました。後に新橋芸者といわれます。
当時の江戸の花街は柳橋が隆盛でしたが、江戸の粋といわれた柳橋では、薩長の志士は
歓迎されず、新興であった新橋と馴染みになります。
その結果、明治維新後の高官は新橋がご贔屓となったようです。
そして日本一の夜の社交場となり、今につづく政財界の面々の御用達となりました。
新橋といわれますが、実は東銀座から築地にある料亭と茶屋で構成されています。
東をどりでは地下の食堂にて予約制で新橋名料亭のお弁当がいただけます。
新喜楽艸心流瓶華の活花で飾られていました。
東京吉兆、新喜楽、金田中、米村、松山、やま祢の中からどれが当たるかは謎。
私は松山を頂きました。鯛と鱧が主の上品で美味でございました~♪
左は米村、右は新喜楽。
東をどりならでは!演舞場を料亭に見立てた幕間の楽しみがあります。
料亭の卵焼きと日本酒のお店も出展されていました。
こちらは、観客席でもいただけます♪
お席は桟敷席ヽ(゚◇゚ )ノ
すみれ庵の西岡さんご夫妻にお誘いいただきご一緒させていただきました。←ぬぬパナ前日
ありがとうございましたm(_ _ )m
芸者さんによるお点前を楽しめるお茶席もあります
主菓子は榮太郎総本舗の菖蒲。
小箱の色は新橋芸者が好んだことから名づけられた新橋色です。
芸者さんの着こなし。
この衣紋の抜き加減はこの和髪でこのお仕事だからこそのものだと思います。
点前は千代奈さん、半東は小福さん。
お道具も室礼も素敵でした
東をどりは1925年(大正14年)この新橋演舞場の落成記念の杮落しとして誕生します。
一見さんお断りの花柳界の一流の芸を広く知らしめるためのもの。
昔は春秋年2回公演だったそうですが、現在は5月下旬の4日間の公演となっています。
はじめての東をどりだったのですが、歌舞伎座とは客層がまったく違う!
女性よりも男性が多い。ロビーで名刺交換のやりとりがあるあたり、
やはり大人の社交場なのだなと実感いたしました。
行き交うお客様を見ているだけでも面白~い。
枝垂れ桜に工霞みの刺繍の真っ赤な振袖姿の5人で舞う華やかな「咲競五人道成寺」
で幕が開きました。鱗文様の振袖姿で鞨鼓を打ち鳴らし鐘に登るというのも見応え有り。
「艶姿三趣」はお座敷芸を見た!という心持ちになりました。最後のフィナーレは
気分がスカッとします♪
京の花街の可愛らしいはんなりした芸も良いですけど、新橋のスッキリした技にも
心魅かれました~。
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第91回 東をどり at 新橋演舞場 / 志ま亀ブルーの貝あわせ文様の小紋に笹蔓緞子の帯
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