上田紬は表地1枚に裏地を3枚取り替えるほど丈夫なことから三裏縞とも称されました。
縞や格子柄が多いことも特徴です。結城紬、大島紬と共に日本の三大紬ともいわれます。
【1月7日の装い】東京◇晴れ / 最低気温3℃ 最高気温10℃
臙脂色に朱色の格子の上田紬に故森口華弘の手描きの梅の染め帯をコーディネート
帯あげと帯〆は龍工房
森口華弘といえば言わずと知れた「友禅」の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)。
得意とした蒔糊友禅だけでなく手描きの染め帯もあります。
染織文化講座で森口邦彦先生のお話でもありましたが、草花の描写のスケッチを
たくさんされていたとのこと。とくに梅の花を好んだようで、百貨店の催事などでは
帯地にその場でササッと描かれたそうです。これはその1枚。今では貴重品です。
作家の宮尾登美子先生の訃報が飛び込んできました。
時代と運命に翻弄されながら強く烈しく生きる女性の姿を入念な取材と読ませる創作力と
小気味よいテンポで描かれた作品は、何度読み返しても心の畑を耕してくれました。
そしてさまざまな分野への興味を引き立ててくれました。
美しいことも醜いこともすべてを含んだ情感ある文章が大好きでした。
数奇で波瀾万丈の人生の中で貫かれた、覚悟が座った筋の通った生き方を尊敬いたします。
ご冥福をお祈りいたします。
朝香沙都子拝
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臙脂色に朱色の格子の上田紬に故森口華弘の手描きの梅の染め帯
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