どうしてこんなに「きもの」が好きなのか?
洋装と比べたら、着付けは手間がかかり、着脱も困難、動きやすいとは言い難く、
機能的なものでもありません。
脱いだら洗濯機へポイとできるものは少なく、メンテナンスにもコストがかかります。
ですが…、一反の布に施された染めと織りを「きもの」として着る和装には、
洋装からは決して得られることのできない大きな魅力があります。
きものの最大の特徴は形が決まっていることです。
洋服のようなパターンによる流行はなく、1反の布を8等分して仕立てます。
決まった形の中で、きものと帯そして小物のコーディネートで無限のバリエーションを楽しむ、
そこには知識と教養、そして遊び心が見え隠れします。
時代背景や物語性がある意匠、祈りと願いが込められた吉祥文様、
そして四季がある国ならではの、季節の花と色を纏い移ろう四季を謳歌する喜び。
礼装に求められる「格」も室礼とおもてなしの心を重んじる日本人ならではの感覚です。
知れば知るほど知りたくなる、きものの魅力とその奥深さ!
今年はさらにその糸口を見つけた年となりました。
それは自分が纏っている布の糸1本も命あるものからいただいたものであり、
誰かの手によってつなげられて織られているということを実感したから。
植物から糸をつくる大変さを多く学んだ年でしたが、今年の最後には繭から糸を取り出す
座繰り操糸を体験する機会をいただき、日本が世界に誇った絹糸づくりを身を以て知りました。
命あるものから糸をいただくこと、そして美しい布にするための人の英知と熟練の技から
生まれる手仕事ならではの風合い。
これを最大限に生かせるものは「きもの」である、そして着てみてこそのものであると思っています。
「きものカンタービレ♪」という名には、きものを歌うように楽しむという思いを込めています。
時々誤解されるのですが、ブログはすべて私、朝香沙都子が自腹でやっているものであり、
ブログからの収益というものは1円もありません。 (他媒体での執筆は原稿料をいただきます)
アメブロで表示される広告は邪魔になるので、私がアメブロ側にお金を払って外しています。
「きものカンタービレ♪」の取材にかかる費用、交通費や宿泊費なども自腹。
タイアップなどのお話もお断りしています。
だからこそできる、きものを着る立場(買う立場)からの純粋な主観による情報発信です。
このことは自分なりに誇りに思っております。
つくり手の代弁者となる記録人であり、体現者である「きもの」を着る人
いつまでできるのかわかりませんが、「きものカンタービレ♪」をみてくださる方がいるなら
、これからもできる限りつづけていきたいと思っております。
皆さまからいただくメッセージ、いつも励みになっています。
facebookページへのいいね!もありがとうございました。
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2014年を振り返って…。
芭蕉布の糸づくりを体験。
植物から糸を取り出す困難さを知る。
沖縄への旅は琉球染織の里帰り / 琉球染織巡りの旅 まとめリンク
きもの文化検定の合格祝賀会。前日の工房見学も楽しみにしております。
蓄積は力なり。過去の合格に甘んじることなく努力し続けることが何よりの宝です。
きもの文化検定 合格者表彰式&記念パーティー at 京都ホテルオークラ
たくさんの美術展から内覧会のお招きをいただきました。
きものカンタービレ♪で紹介されると美術館にきもの姿の人が増えると喜んでいただけて嬉しい!
「ザ•ビューティフル ~英国の唯美主義~」内覧会at三菱一号館美術館
「美しいキモノ」の贅沢で華やかな読者イベント。
朝香沙都子の連載は来年で5年目を迎えます。
「大使、大使夫人による10カ国のガーデニング」 at ホテルオークラ東京
きもの学で知り合った皆さまとご一緒したきもの学会研修旅行。
その後の旅も楽しかった~(≧▽≦)
2014年5月 日本きもの学会奄美大島産地実地研修旅行 奄美大島&鹿児島の旅 まとめリンク
東京と大阪できものを着る立場からのレクチャー講師&お手伝い。
とても貴重な経験をさせていただきました。
2014年 「ぬぬぬパナパナのぬぬ」まとめリンク
BSプレミアム「美の壺」に出演。
「きものに日傘が似合う理由」語らせていただきました。登場時間が長くてびっくり
美の壺file314「光を装う日傘」
旅といえば染織めぐりのこの頃ですが、久しぶりにのんびりしました。
我が家はテレビがないのですが、この旅で「美の壺」のOAを見ることができました。
なまこ壁の街並~長八美術館~あじさいの丘 / 2014年夏 伊豆の旅 その4
個人的に伺った能登上布の工房見学も興味深かった!
染織文化講座2年目は、実技や産地研修が充実していました。
染織文化講座 「加賀友禅 実地研修」at 鶴見染飾工芸 / 2014年夏 金沢の旅 その11
中村時蔵さんに投扇興を教えていただきました~(〃∇〃)
投扇興を楽しむ♪ 中村時蔵丈 後援会 夏の会 at 浅草 草津亭
今年の8月にリニューアルオープンした岡谷蚕糸博物館。
実際に糸がつくられる製糸所が併設され見学できるという画期的な試み。
年末に再度訪問し、座繰り操糸体験をさせていただきました。
宮坂製糸所 ~上州式座繰り繰糸、諏訪式座繰り繰糸、自動繰糸~/ 岡谷蚕糸博物館 その4
我が家の恒例、草津の音楽祭と軽井沢での避暑。
名実ともにウィーンフィルの顔であったウェルナー・ヒンク氏と
第35回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル
世界遺産に認定され盛り上がる富岡製糸場見学。
これを機会に日本のきもの産業が盛り上がってくれことを願っております。
富岡製糸場 ~建物と歴史~/ 染織文化講座 富岡製糸場産地研修と草木染実習 その2
現地にいってみなければわからないこと多しと実感した産地めぐり。
古代米琉 諏訪好風先生のお話 at 野乃花染工房 / 2014年秋 米沢染織巡りの旅 その2
休みがちで進歩がない自分が歯がゆいですが、この空気感は好き。
牛歩の歩みでもつづけていきたいと思います。
賀寿の祝のお茶会 at 帝国ホテル「 東光庵」/ お茶会の装い 菊桐に御簾の訪問着に四君子の袋帯
古都の紅葉は美しい~。
今年も堪能いたしました♪
真如堂 志ま亀で巡る紅葉の旅 / 2014年秋 錦秋の京都 その5
はじめての南座の顔見世。
花街総見の華やかさに来年も来ようと決めたのでした。
吉例顔見世興行 東西合同歌舞伎 先斗町 花街総見 at 京都四條南座
芭蕉布にはじまり古来からある自然布について学ぶ機会をたくさんいただいた年でした。
コストパフォーマンスだけを考えたら植物を育て糸からつくる自然布は残らない。
しかし、そこには日本人が見失いつつある大事なものが残されていることを知りました。
2014年秋 しな織の里を訪ねる 庄内の旅 まとめリンク
充実した素晴らしい1年でした。今年は良い年だった~ヽ(゚◇゚ )ノ
糸が繋いでくれたご縁に心より感謝いたします。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします。
皆さま、どうぞ良いお年をお迎えくださいませm(_ _ )m
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「きもの」が好きな理由、そして「きものカンタービレ♪」 / 2014年を振り返って
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