この内覧会には大雨と雷及び突風気象情報 発令中! の中でも参加したかったのです。
なぜなら、この画が展示されているから。
「志村ふくみ《聖堂》を着る」
滋賀県立近代美術館には、人間国宝の染織家の志村ふくみ先生の作品が数多く所蔵されて
いることで知られています。藍染めの紬の作品《聖堂》もそのうちのひとつ。
それを鑑賞した福田美蘭はこの画を描きました。
志村ふくみの作品は、それまで私が持っていた紬や草木染めの印象を覆し、深く微妙な
ぼかしの色感に力強さと格調の高さを感じて、着物でありながら一枚の絵画を見ている
ような印象を受けた。 ー 福田美蘭展 図録解説より ー
福田美蘭は、衣桁にかけられた状態でしか見ることができない貴重な美術品となってしまった
着物が、本来の着る状態から離れていってしまうことについて憂い、自分自身が着用した姿を
想像して描いています。実際には着ていなくても絵画の中ではそれを可能にすることができるのだと。
なるほど~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
帯や帯〆、帯あげ、ぞうり、バッグなどのコーディネートも福田美蘭によるものなのでしょう。
着姿のシワの描かれ方を拝見すると、着物を着慣れている方のようです。
衣桁にかけられたものを鑑賞する状態になってしまいがちの、人間国宝の作家の作品。
どんなに貴重であっても、きものはやはり着てこそだと思います。
それを絵画の上でやってしまうとは、面白い
きもの好きとして、福田美蘭の作品だけでなく、福田美蘭その人が好きになりました
ちなみに、この「志村ふくみ《聖堂》を着る」も滋賀県立近代美術館の所蔵となっています。
きものとそれを着た画家の画が同時に展示されることがあったら是非みたいものです。
この他の作品は別記事にてご紹介します(^-^)/
※会場内での撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載の許可をいただいております。
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「志村ふくみ《聖堂》を着る」/ 『福田美蘭 展』内覧会 at 東京都美術館
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