久米島紬が重要無形文化財に認定されてから10年を記念しての大規模な展示会が
池袋東武百貨店にて開催されました。※会期は終了しています
久米島紬がいつから織られていたのか…、
あまりはっきりしないそうですが、14世紀末に久米島の堂の比屋(堂集落の長)が
明に渡り、養蚕の技術などを学んだ事が始まりとされています。
中断されていた久米島での養蚕が再開され、久米島紬保持団体を中心として次世代への
伝承がおこなわれています。素晴らしい!
子ども達に蚕について興味をもってもらうため、久米島博物館学芸員の宮良みゆきさんが
つくられたという蚕のぬいぐるみ。大きい…(・_・;)
足場をつくって頭をふりながら糸を吐き繭をつくるところを説明しているのだそう。
真綿から糸紡ぎの実演もありました。
久米島紬は分業でなくひとりのつくり手が染めから織まで一貫作業でおこないます。
植物染料は、蘇鉄、福木、山桃、テーチ木(車輪梅)、グール(サルトリイバラ)、ユウナ、
月桃、サトウキビなど、島に自生する植物から採取。
朝採取した植物とそれによって染められた糸も展示。
久米島紬の特徴、鉄分を含んだ泥による媒染。
久米島には沖縄全土の土が揃うといわれるほど多くの鉱物があり、泥染め、
ゆうな染めの他に土染めがあるのだそう。
近年では「大地染」といわれるようになりました。
久米島紬の図柄は琉球王朝時代に首里の王侯貴族、士族の着物のために描かれた
「御絵図帳」を元に織り上げられます。
そして仕上げに砧打ちをし、独特の光沢と風合いをだしているのです。
織の実演もありました。
この展示会ではいにしえ事業として久米島の旧家である上江洲家に伝わる絵図から
アレンジし制作された作品が多数展示されていました。
伝統的な絣柄ですが構図でこれほどモダンにもなるということに感動ヽ(゚◇゚ )ノ
この夏久米島にも心魅かれる~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
大地染の反物をピンワークしていただきました。
絣の柄が気に入ったのですが、こうして写真でみると紫金鉱の色目も良いかも♪
パーッと明るく顔写りが良かったのは、こちらの赤土です。これ着るなら今でしょ!
大地染は植物染めとはまた違う優しく深く豊かな色ですっかり魅了されました~(〃∇〃)
久米島紬の基本色は、黒褐色、赤茶色、黄色、鼠色、鶯色の5色ですが、
新たな色もつくられています。
伝統を継承しながらも現代にあったものも生み出していく力を感じます。
この展示会、これだけ充実しているのに、開催されたのがたった2日間のみ。
何と勿体ない!
時間がなくて決断できなかったのですが、今でもとっても後ろ髪を引かれています(*_*)
でもこれはもう久米島にいく? やっぱりいくしかない?
産地巡りに費やしている交通費と宿泊代できものを買った方が…という話もありますが…。
ここはいくべきでしょう!
来年は八重山巡り+久米島かな。
この日の私のコーディネートは、もちろん久米島紬でした~。
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重要無形文化財指定10周年記念 久米島紬展 at 池袋東武百貨店 バンケットホール
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