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衣更え / 日常のきものと準礼装(伊勢神宮の御垣内参拝の装い)

今年は秋がくるのが来るのが早かったImage may be NSFW.
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もみじ

ですが、お彼岸過ぎてから暑さがぶり返したように思います(^_^;)

日常のきものは無理せず、9月でも暑い日は透け感のない薄物で通していました。
9月は半衿、帯が夏仕様ですのでそれが可能なのですが、10月からは半衿や帯は冬仕様
となりますので、暑い日は単衣で過ごします。
365日きもの生活をはじめると、需要が大きくなるのは単衣のきものです。

基本的に10月1日からは袷となります。
日常に着るきものは、しきたりにとらわれず自由に着ていますが、
準礼装や礼装はどんなに暑くても、衣更えのしきたりに従っています。

2012年10月1日の伊勢神宮外宮(豊受大神宮)の御垣内参拝での装い
台風一過の次の日で、最低気温22℃最高気温28℃の暑さでしたが、袷の準礼装です。
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2012年10月2日の伊勢神宮内宮(皇大神宮)での御垣内参拝と御神楽奉納の装い
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伊勢神宮は参道が広く長く…、そして、陽射しの照り返しも強く、
このときに着たきものは、汗だく、さらに歩きすぎて八掛も擦り切れてしまい、
仕立て直しと悉皆をプロにお願いすることになりました。
メンテナンスのことを考えると、着るのが勿体ない…と正直思ってしまうのですが、
準礼装や礼装は、自分の楽しみのためだけに装うお洒落、とは違うものです。

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この時季の恒例ですが、衣更えについて、まとめておきますφ(.. )

衣更えの習慣はかつては更衣といわれ平安時代の宮中行事として始まったとされています。
当初は中国の慣習に倣い旧暦の4月1日と10月1日に夏装束と冬装束の衣更えが行われ
ていました。
装束は重ね着であり重ね色目には四季通用の雑と春夏秋冬があります。
重ね色目には、袷の表と裏の生地の配色を楽しむ重ね色目、五衣のように重ね着を
したときのかさね色目、経糸と緯糸の色で表す織色の重ね色目、があります。
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江戸時代の武家社会になると、端午の節句と重陽の節句を区切りに年4回行われるようになり、
旧暦4月1日~5月4日は袷(表地に裏のついているきもの)
旧暦5月5日~8月31日は帷子(裏のない麻織物)、単衣(裏をつけない絹,もしくは木綿のきもの)
旧暦9月1日~9月8日は袷(表地に裏のついているきもの)
旧暦9月9日~3月31日は綿入れ(表地と裏の間に薄綿をいれたもの)
綿入れの着用期間が長いことからも、現代よりも寒かったであろうことがわかります。
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明治に入ると西洋化政策がすすみ、明治5年11月9日には改暦が発表され23日後の
明治5年12月3日を明治6年1月1日と改めて、グレゴリオ暦(太陽暦)に改暦されます。
明治政府は、役人.軍人.警察官の制服の衣替えを新暦の6月1日~9月30日を夏服、
10月1日~5月31日を冬服と制定しました。
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現在のきものの衣更えの習慣は、明治政府の定めた洋服の衣替えに倣ったものです。
6月1日~30日、9月1日~30日は単衣(裏地のないきもの、絽ちりめん、紗あわせ)
7月1日~8月31日は薄物(麻、絽、紗、透ける織物)
10月1日~5月31日は袷(裏地のついているきもの)
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秋はきものの展示会や美術展の最盛期。
岡谷レポ、米沢レポ、他にも色々とありますが、レポートしていきます(^-^)/

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