鳳凰祭 三月大歌舞伎 千秋楽へ はじめての3階A席最前列
のつづき(^-^)/
歌舞伎鑑賞の装いには、明確なドレスコードはありません。
役者や演目にちなんだものにするなど、自己満足のお洒落を楽しむのに相応しい場所♪
演目の「二人藤娘」にちなんで、志ま亀の大津絵文様の小紋に桜蝶の帯にしようか、
迷ったのですが、鳳凰祭の千秋楽にちなんでこんな装い。
桜文様の小紋に龍村美術織物の鳳凰丸紋の織なごや帯をコーディネート。
●壽曾我対面(ことぶきそがのたいめん)
日本三大仇討ち話のひとつ、源頼朝の富士の巻狩りの中で起こった曽我兄弟による
父の仇である工藤祐経を討った事件が元。「曽我物」として歌舞伎では定番です。
武士による封建社会の秩序と日本人の美意識の集大成のような見どころ満載の作品。
歌舞伎の様式美が集約されています。
幕が上がるとズラリ~と華やかな装束が並びます。これが圧巻\(゜□゜)/
仇役の工藤祐経は家紋の庵木瓜が黒地に金で散らされた着付。
お正月の挨拶に諸大名が来る設定なので、大名の装束は大紋。
傾城の大磯の虎、化粧坂の少将、喜瀬川亀鶴、そして小林妹舞鶴の煌びやかな打掛。
後向きで袖を広げる場面では場内から「おお~っ(ノ゚ο゚)ノ」と感嘆の声。
そして、曽我兄弟の装束は、赤地の二引両の半着付に水色の長裃。兄千鳥、弟は蝶文様です。
これは曽我物語に十郎は千鳥、五郎は蝶の直垂を着ていたという記述があることから、
トレードマークになっています。
工藤祐経が狩場の通行手形を渡す貫禄←カッコいい!
荒ぶる十郎、止める五郎、討つほうも討たれるほうも日本人の美徳に溢れてます。
曽我物は歴史的背景も装束も見どころ満載~ヽ(゚◇゚ )ノ
●身替座禅
「松羽目物」といわれる、舞台背景に能舞台と同じく老松があります。
浮気性のバカ殿様(失礼!)と嫉妬深い奥方の目を盗んで浮気するために太郎冠者を身替わり
にして出掛けますが、奥方は気がついてしまいます。そこで奥方は太郎冠者と代わって
殿様の帰りを待ちますが、何も知らずに帰ってきた殿様はペラペラと浮気ののろけ話や奥方の
悪口を言ってしまふという…たわいもないお話。
殿様の山陰右京は、薬玉文様の素襖。菊綴の下の紋は大きな雪輪に蒲公英の葉。
素襖に女性の小袖柄の薬玉文様というのは、実際にはありえませんが、殿様のなよっとした
雰囲気の演出なんでしょうか。
奥方の玉ノ井は立涌に四君子文様の小袖柄の着付。着ているのが吉右衛門なのが…(・_・;)
長谷川平蔵の女装姿という落差がスゴい
菊五郎との掛合に、場内盛りあがっておりました。
腰元のお二人の振袖姿が素敵
座って居住まいを正すときの左の袖を広げ右手を添える所作が美しい~。
太郎冠者は、格子文様の着付に肩衣、狂言文様の袴。
●恋飛脚大和往来より 封印切
歌舞伎の「世話物」の男女アレコレ話。だいたい男性の性格が軟弱だったり
考えなしで、イラッとしてしまって生理的に受けつけない
封印切は、端的に言えば、遊女のためにお客のお金を使い込む飛脚屋のお話。
冥途の飛脚としての言葉のほうが有名でしょうか。
藤十郎…、とてもイラッとするぐらい、忠兵衛でした(゚ー゚;
忠兵衛の羽織の着脱に注目
●二人藤娘
真っ暗…。
暗転した場内は光1つなく、鳥目の私は思わず手を目の前で振ってみたり(x_x;)
鼓の音色でパッと舞台が明るくなると、大きな松の大樹に藤の花
舞台中央には生成色地に縫いの藤文様の振袖に朱地に藤の帯の七之助、
花道には黒地に縫いの藤文様の振袖に白地に藤の帯の玉三郎、
大きな藤の花房を肩にして、黒塗りの笠で現れます。
どちらがどちらだか、はじめはわかりませんでした…。似ている。そして美しすぎる~~~
美しいもの×2は、美しさが倍増しますが、何倍だったのでしょう…。
その後、代わる代わる松の木陰に入り、二人は色違いの大胆な片身替わりの振袖で登場。
黒地と黄色地の片身替の玉三郎、萌黄色地と紅色地の片身替わりの七之助。
場内からは「ほうぅ~」と嘆美の声。
さらに二人揃いの藤紫色地に黒衿の振袖両袖を脱いで緋色の襦袢を見せつつ舞う。
振袖、帯、襦袢、簪、すべてが藤の意匠尽くし。
七之助のしなやかな身体…。指先、首のかしげ方、目線の送り方、美しいー。
そして玉三郎は、この世のものとは思えない、藤の精そのもの…:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
振袖の袂を徳利に見立てて差しつ差されつお酌をし酔う姿が可愛らしくて
美しさに見とれ、魂を抜かれました~。ボーッ(///∇//)
ああ!もっともっともっと見ていたかった
千秋楽でなかったら、通ってた(-。-;)
舞台写真付筋書きは何と売り切れ(T_T) こちらは駅の看板より。
五代目歌舞伎座新開場の年、配役が豪華!そして演目が充実しておりました♪
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鳳凰祭 三月大歌舞伎 演目ときもの / 桜の小紋に鳳凰丸紋の織なごや帯
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