「きもの展」内覧会レポのつづき その4です。 衣は自分の身体を守るものであり、自分を示すもの。 そこに美意識があらわれます。 戦国武将の装いは、勇姿と威厳の象徴であり、戦場で命を落とすことになっても恥じることのない嗜みであったと思われます。 まさに「男の美学」 「きもの展」では、戦国の三英傑の羽織ものが並んで展示されています。 ●織田信長所用●陣羽織 黒鳥毛揚羽蝶模様 / 安土桃山時代 東京国立博物館蔵 信長は南蛮文化を積極的に取り入れ、南蛮装束の羅紗のマントや帽子を身につけていたといわれています。 余談ですが、ポルトガルから伝来したもので、今もその名前が残っている身近なものに、合羽、襦袢、天鵞絨などがあります。 •合羽は、宣教師が身につけていたマント(capa)のことで、英語のケープと語源を同じくします。 •襦袢は、南蛮人がつかっていた素肌に着る腰丈の肌着のジバゥン(gibão)が由来で、もともとはアラビア語。 •天鵞絨は、ポルトガル語のビロード(veludo)がそのまま日本語に定着。 ポルトガルと日本 朝香沙都子『ポルトガルと日本 / 紫グラデーションの梅の花に辻が花調の小紋に露芝の切り嵌めに雲取りの銀箔帯』如月は短いということはわか続きをみる
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