「即位礼正殿の儀」は、皇位を継承したことを国内外に示す国事。「饗宴の儀」は、天皇陛下が皇位を継承したことを祝う祝宴。 世界各国の皇族、王族、国家元首が参列する最高儀礼の国事です。 内閣総理大臣決定による「即位礼正殿の儀の細目について」には参列者のドレスコードが明記されています。 「饗宴の儀の次第概要」にも。 着物の場合「白襟紋付又はこれらに相当するもの」となっていますが、これは誤解を招く表記です。 白襟紋付なら礼装(フォーマル)になるわけでも準礼装(セミフォーマル)になるわけでもないのです。 男性のドレスコードに「タキシードも可」とするならば、女性のドレスコードにも「着物は白襟紋付、振袖か留袖。(白襟紋付訪問着、白襟紋付色無地、白襟紋付三役江戸小紋も可)」としたほうがわかりやすいのではないでしょうか。 燕尾服とモーニングコートはフォーマルの第一礼装。タキシードはセミフォーマルであり準礼装です。 振袖と留袖がフォーマルの第一礼装。訪問着はセミフォーマルであり準礼装となります。 着物は、留袖も、訪問着も、色無地も江戸小紋も、小紋も御召も紬も、そして浴衣も、形状は同じです。素材と加飾表現、意匠取りと文様、そして「紋の数と紋が有る無し」で格が変わります。 「色留袖の紋の数、比翼の有る無しは定義しない。 紋付訪問着、紋付色留袖、紋付三役江戸小紋はセミフォーマルとして可と」細かく表記したほうが誤解もありません。 フォーマルの語源はフォームであり形式。世界各国の方々が集まる席ですが、天皇陛下に敬意を表しの皇位継承を祝うという思いはひとつです。そういった共通の思いを装いで整え表すものがフォーマルなのです。 ここで第一礼装を着なくていったいいつ着るのだろう…と個人的に続きをみる
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