日本には世界でも類をみない高度な技術によってつくられている華麗な絞りの産地があります。 有松です。 絞り染めは、布の一部を糸で括る、縫い締める、折りたたむ、などをして圧力をかけた状態で布を染めることで、布の一部分に圧力をかけて染料が染み込まないように防染し文様表現をしたもの。世界各国で古くから自然発生的に行なわれている技法ですが、日本のように多種な絞りの技法がある国は他にはなく、そしてこの技法の言語表現が日本以外ではみられないことから、国際的に「shibori」と表記されています。 布を立体のまま防染する、その布がつくる造形の美しさが絞りという加飾表現。 現在でも有松絞りには80種類の技法があります。 しかし有松絞りとして流通しているものの中で、その特徴である絞りと染めがすべて国産、しかも有松でされているものはほんのわずかです。 今年のきもの文化検定の夏の工房見学会の産地は「有松」。 ワタクシは予習!?とお買い物のために前日入りしました。 6年半ぶりの有松は「重要伝統的建造物群保存地区」となっているところ以外、新しい建物もできて少し変化。 有松は名古屋市緑区の一部。徳川尾張藩の奨励によってつくられた東海道沿いの「有松」と、織田信長が今川義元を打ち破った桶狭間の戦いの合戦の地の「桶狭間」を総称して、有松といわれていま続きをみる
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