三菱一号館美術館にて開催中の「ラファエル前派の軌跡展」(〜 6月9日まで) 内覧会へ♬ そもそも…、ラファエル前派とは何ぞや? 19世紀中頃、ヴィクトリア女王治世のイギリスでは、産業革命から豊かな中産階級であるブルジュワが台頭し、美術品を集めだします。日本でいったら戦乱の世が終わって江戸時代に町人文化が華やいだ感じに似ているでしょうか。 ラファエル前派は、その時代に活躍した美術家や評論家の集団です。英国王立芸術院(ロイヤルアカデミーオブアーツ)が「絵画はこうあるべし」といった古い決まり事に固執していることに、学生であったハント、ミレイ、ロセッティが反旗して「イタリアルネッサンスの古典主義のラファエルより前の時代の自然に誠実な表現」を目指してつくった結社のようなものです。 ドーンと、ロセッティ。ここは一般の方も撮影OKとなっています。フラッシュや三脚は禁止。 ロセッティ「魔性のビーナス」 ロセッティ「クリスマス•キャロル」 その後、ロセッティに影響を受けたバーン•ジョーンズ、ウィリアム•モリスが入ったことで「生活と芸術の一致させる」ことを試みて、アーツ&クラフト運動へと発展していきます。 モリス商会の壁紙とサセックスチェア。サセックスチェアはイギリスのサセックス地方のカントリーチェアのデザインをもとにモリスの友人のフィリップ•ウェブがデザインしたものが主流ですが、真ん中の肘掛けつきはロセッティのデザインのようです。 さて、この展覧会は「ラファエル前派の軌跡」と題していますが、じつはアーツ&クラフト続きをみる
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