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芭蕉布づくりワークショップ•苧剥ぎ at 喜如嘉の糸芭蕉畑 / 琉球染織巡りの旅 その3

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喜如嘉の芭蕉布と自然布ツアー•ウェルカムパーティー /琉球染織巡りの旅 その2  のつづき♪

喜如嘉滞在中の2日間、「芭蕉布今昔展」「日本の自然布展」両展示のギャラリートーク、
ひろいのぶこ先生の講演会、古代織産地連絡会のシンポジウム、芭蕉布づくりのワークショップと、
盛りだくさんの内容で、どこからどうレポしたらいいものか…。

きもののことをよくご存じない方にも「芭蕉布」をよく知っていただくため、時系列にこだわらず、
わかりやすいように芭蕉布づくりのワークショップからご紹介することにしました(^-^)/

芭蕉布は糸芭蕉の茎の繊維を取り出してつくられます。
琉球王朝時代には沖縄全域のどこの家にも糸芭蕉の畑があったのだそう。
今回私たちが入ったのは畳み1500枚(約800坪)の世界最大の糸芭蕉畑です。

糸芭蕉はバナナと同じバショウ科の多年草。こちらは糸芭蕉の花です。

こちらが実芭蕉の花と実。島バナナといわれ美味しいのだそう。食べてみたかった!


畑仕事のための野良着スタイル!?
久米島紬に読谷山花織の帯。この水屋袴はお太鼓の中を1本の紐で通すようになっている
ので、着脱がとても楽なのです。後ろ姿が奇妙ですが上から割烹着など着てしまえば大丈夫。

糸芭蕉からでる汁は絶対に落ちない!血痕のような茶色になるとのことで二部式雨コートを着用。
このコートは衿周りと袖口がしっかり閉じられているのでスコール対策に購入したものです。


平良美恵子先生の先導で糸芭蕉の畑に向かいます。

糸芭蕉は成熟するまでに2~3年かかり、繊維を柔らかくするためには年に
3~4回葉と芯を切り落とし根と先の太さが一定になるようにするのだそう。
きものの着尺1反をつくるのには約200本の糸芭蕉がつかわれます。
「苧倒し」は10月~2月に行なわれます。


いよいよ「苧剥ぎ(ウーハギ)」ですビックリマーク
糸芭蕉の茎の幹の切り口は25から27枚のグルグルの輪層になっています。
この幹の外側から4種類にわけて繊維を取り出します。
内側にいくほど繊維は柔らかく白くなっていきます。

一番外側で緑が残っているところが「ウヮーハー」。座布団やテーブルセンターになります。
二番目に剥いだところは「ナハウー」。帯になります。
三番目が「ナハグー」。これが上質な繊維できものの着尺になるところです。

四番目の芯に近いところが「キヤギ」。真っ白で美しいですが、ナハグーと混ぜて織ると
キヤギの部分には茶色に変色してムラになるので染色用の糸としてつかわれるのだそうです。


外側の茶色い皮を取り除き、グルグルのはじまるあたりから小刀で切り込み10cm
ぐらいを入れます。

3~4つぐらい入れるでしょうか。口割というそうです。←後で調べた

引きはがして自分の右側に置きます。

どんどん剥いていくと真っ白な皮が現れます(ノ゚ο゚)ノ


さて、私もチャレンジビックリマーク
しかし…、まずグルグルのはじまるところが中々みつけられない…(@_@)
そして口割りが揃わない…。剥がすとき、絶対に折ってはダメなのですが折っちゃう汗
タマネギの皮むきのようにスパッと簡単に剥けるかと思いきや、きれいに剥けてくれない(T_T)

しかし、芯に近づいていくと現れる、糸芭蕉のこの美しさキラキラ 
瑞々しさにウットリ~(〃∇〃)
シュパーっと剥けて汁が飛び散ったら快感恋の矢
羽越しな布の方が科の木を剥がしていくと現れる木の芯の美しさに魅せられて、しな布の産地
に嫁いでしな布を織っているという話で後ほど盛りあがったのですが、←しな布織姫物語?
(科の木は梨の味がするらしいです)、繊維に魅せられるというのがわかります。

わけた皮は1枚ずつ足の先で先端を抑えて右手で表を左手で裏を持って2枚にわけます。
裏側は芭蕉紙の原料になるのだそうです。

両端をもって取った皮で束ねます。印も皮をはさんでつけます。

ご一緒したガラス作家はとても上手で、私の指導係に任命されてました(゚ー゚;
自分の不器用さにズドンと凹みましたが、サンサンと照る太陽のもと、糸芭蕉の芯の
美しさに出会う作業は楽しかったです~♪ しかし二人とも日焼けしましたね(゚_゚i)

帯になるナハウーまでさせていただきました。着尺地になるナハグーはプロにおまかせ。
次の工程である「苧炊き(ウーダキ)」の釜まで運びます。


苧炊きは芭蕉布会館の2階で行なわれていました。
わけられた4種類の繊維の柔らかさが違うため別々に苧炊きされます。
大鍋に木灰汁をいれて沸騰させた鍋底には縄がしいてあるのだそう。
そこに苧剥ぎした束ねられた繊維を入れむらなく煮ます。


次は「苧引き(ウービキ)」です(^-^)/

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