芭蕉布の魅力の中ではあまり語られていない印象ですが、芭蕉の繊維がもつ光沢に着目しています。 芭蕉布は糸芭蕉の茎の繊維を取り出してつくられます。糸芭蕉は成熟するまでに2~3年かかり、繊維を柔らかくするためには年に3~4回葉と芯を切り落とし根と先の太さが一定になるようにします。着尺1反をつくるのには約200本の糸芭蕉がつかわれます。 糸芭蕉の茎の幹の切り口は25から27枚のグルグルの輪層になってて、この幹の外側から4種類にわけて繊維を取り出します。内側にいくほど繊維は柔らかく白くなっていき、着尺にはナハグーといわれる内側の繊維がつかわれています。芭蕉布づくりには、23もの工程があり、反物になるまでには半年以上かかります。繊細な手仕事で根気がいりますが、その作業工程には無駄がなく、とても洗練されたものでした。 古代織産地連絡会 2014年喜如嘉の芭蕉布と自然布ツアー 絣の芭蕉布だけでなく、無地の生成りの続きをみる
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