「第92回 国展」が国立新美術館にて開催中(〜5月14日まで) 国展とは国画創作協会の通称。画家の登竜門である文展といわれる文部省美術展覧会(現在の日展)の審査に不満を抱いた京都の画家、土田麦僊、村上華岳らが、西洋美術と東洋美術の融合と新しい日本画の想像を目指して1918年(大正7年)に「国画創作協会」を設立しました。絵画部、版画部、彫刻部、工芸部、写真部の5部門からなる公募展となっています。 染織関連の展示会も色々です。商品を常設の店鋪ではなく販売する展示会、美術展のようなコレクション展、そして広く一般から作品を募集して審査や受賞を伴う公募展があります。今現在つくられている染織の最高峰の流れを知るには、やはり公募展になるかと思います。 時間も手間もかかる手仕事による工芸品でもある染織品は、気軽においそれと衝動買いできるような価格のものでもなく(少なくてもワタクシにとっては)やはり見る眼を養うことが大切。新しい出会いがあったり、お気に入りの作家さんをみつけたり、公募展は鑑賞目的であり、その先の購入やコーディネートまで妄想しつつ楽しめる場でもあります。 大きな公募展というと、伝統工芸展と国展でしょうか。伝統工芸展は重要無形文化財保持者(人間国宝)を生みだす母体となっていて、国画会は人間国宝の方も出展しますが、技に突出するというより作家の内面的な表現が自由に表現されている印続きをみる
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