着物を着る人があまりにもマイノリティ(社会的少数)ゆえに、着物を着ているだけで良くも悪くも特別感があるのが今の日本です。 今、若い世代で着物を着る人が急速に増えています。これから着物を着ることがもっと普通になりもっと着る人が増えたら、その中で特別感があるものは、やはり自然と共生し自然からの恵みと人の手によってつくられる染織になるのではないでしょうか。 なぜなら時代が逆行することはなく、産業革命以降は効率化が重視され、今では時間が何よりも貴重なのですから。 情報化社会で育ったこの先の次世代はお財布の紐は固いですが、その分確かなものを求める気質を持っています。彼らが自由に嗜好品につかう収入を得るようになったころに、果たして手仕事による確かなものは残っているだろうか…。着物生活をしている私は、量産品や廉価品も着ますし、産地ものや作家ものも含めて様々なものを着ています。その中で、それが家の中であっても、やはり手仕事によってつくられたものを纏うとなんとも幸せな時間となります。忙しない世の中です。 その中で自然の恵みと人の手間隙をかけてつくられるものは何よりも贅沢で豊かなもの。 着物を着る人を増やすこと続きをみる
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