稀勢の里の奇跡の逆転優勝で話題となり、相撲に興味をもたれた方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。この勢いにのって!?行司装束もご紹介します。
相撲は国技であり神事でもありますが、スポーツのひとつ。
その審判がこんなにも華麗な衣装を纏っているものは他にもあるのでしょうか?
行司の装束は、鎌倉時代の鎧直垂風であり烏帽子も古風な折烏帽子。菊綴は丸組み紐(もの字)ではなく、水干のような鎧直垂の房であることも特徴。そして行司は力士と同じく相撲部屋に属し階級があります。
行司の最高位は立行司。行司の定員45名の最上位が木村庄之助です。
これは役名であるため、木村庄之助が空位となると式守伊之助が昇格して木村庄之助となります。現在は木村庄之助は空位のままですので、最高位は式守伊之助となっています。
<行司の階級のおさらい>
はだし行司 ◇ 序の口格行司→序二段格行司→三段目格行司→幕下格行司
格足袋行司 ◇ 十両格行司→幕内格行司
格草履行司 ◇ 三役格行司→立行司(式守伊之助)→立行司(木村庄之助)
40代 式守伊之助 (2013年11月場所〜 )
行司の階級の違いは、直垂の菊綴と袖と袴の括り紐、烏帽子のあご紐、そして軍配の紐の房の色の違いでみることができます。菊綴や紐と房の色は階級で同じ。直垂の色そのものには決まりはありません。
【階級】立行司•式守伊之助
【菊綴、房色】紫白
【履物、物具】白足袋、上草履、短刀、印籠
最高格である立行司は短刀を差しています。これは軍配を差し違えた場合には切腹する覚悟を示しているといわれています。実際に切腹した人はいないそうですが、差し違えた場合には相撲協会に進退伺いをだすことが慣例だったのだそうです。」
40代式守伊之助は幕内格行司に昇進してから異例の早さで立行司へと昇進しました。立行司となってから4度の軍配差し違えがあり、木村庄之助への昇進が見送られたままとなり、庄之助空位がつづく異例の事態となっています。
直垂の上着には軍配文様の丸紋、袴には満開の桜に囲まれた天守閣の刺繍が入っていました。
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