東京メトロ三越前駅の地下通路では、きものサローネの100体コーディネートが展示中( ~明日まで!)
今の世の中は着物を着ているだけでとても目立ってしまいますが、洋装の中に着物を着る人がいても違和感がなく自然な状態になってほしいと思っているので、誰でも通りすがりにみることができる展示というのは良いと思っています。
きものと帯を布として展示しているのではなく、着た姿がわかるように、帯、帯あげ、帯〆とコーディネートされているというのもわかりやすい。こういった展示では目立とうとするのか、奇抜なものが多くなってしまいますが、街にあっても自然なもののほうが私は見ていて安心します。中には、説明をお聞きしないとわかりにくい、でも特別な工夫がされているものも。
衿の形が素敵な道中着ですが、この道中着はそれだけではないのです。
道中着の身体の右の内側脇についている紐がとても長くなっています
これを着用するときには、身体の後ろ側からグルッとまわして
身体の左側の内側脇についている輪状になっている紐に通して
下前の内紐と結びます。
右内側からこの紐で道中着を持ち上げて身体に沿わせることになるので、つったようにでる脇のシワがよらなくなります。
脇のシワ、これです。わかりますでしょうか。
展示してあるものは試すことができませんが、別なものを試着させていただきました。脇のシワの解消になり後姿に余裕がでてスッキリした着姿になります。
※展示ブースに荷物が置いてありますがこれはいけません。ごめんなさい!
こちらの紐は「ひさえ紐」といいます。
開発されたのは、仁井ひさえさんという和裁師さんです。
ちょっとした工夫で誰にでもできる美しい着姿を広げたいということで、丁寧にご説明くださいました。商売としてだけでなくこういう気持ちを持っている方は本当の着物好きだと思います。
100体コーディネートには、それぞれにこんな工夫がされているかもしれません。
出展者についての説明が書かれたパネルが展示されていますので、気になったらチェックして検索されてみると良いと思います(^_^)v