「衣更えは旧暦に合わせたらどうでしょう?」というご意見もありますが、そもそも昔とは気温が違います。桜が散るころから25℃を上回ることがありますし、気温が高い期間が長くつづいているのです。春と秋が極端に短くなってしまったようですね。
<暦通り>というのは、確かにわかりやすいですが、日常生活においては、着心地よく着ることができることが何よりだと思います。でなければ、着物を着る人がこの先増えていくとは思えません。
「こういったことは権威がある人が言わないとダメ」というご意見もありましたが、それではマニュアル通りと変わらないと思います。権威や肩書きなどなくても、着物を着る人が各々過ごしやすい装いをしていく、そしてそれを流布させるのが望ましいと思っています。自然に浸透していくというのが衣生活の従来の姿です。
暑くても衣替えに合わせて10月1日から袷を着たいという方は袷を着られれば良いし、暑いから単衣にしますという方は単衣を着られれば良いと思います。
今年の秋の天候不順が「着物の着用にルールが必要なのかどうか?」ということを、あらためて考えるキッカケになってくれたらいいなと思います。
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