先日の和の美をはぐくむ会では、木村孝先生が出演されているNHK「にっぽんの芸能」の
1コーナーのご紹介がありました。孝先生が登場する時間には視聴率もグーンっとあがるのだそう。
紹介されたのは「付けさげ」についてのO.Aの回。
●「訪問着」と「付けさげ」の違い
「訪問着」は文様が衣桁に掛かった絵羽の状態で描かれています。
一度絵羽の状態にしてからつくられるので、縫い目の部分にかかって文様があります。
「付けさげ」は反物の状態で描かれます。
肩裾上下を考えてつくられるので小紋のように文様が逆さになったりすることはありません。
縫い目を考えてつくられる付けさげ訪問着もあります。
孝先生がつくられた「付けさげ」の反物を縮小したもので、反物のどの部分が身頃になり袖に
なるのかの説明。これはわかりやすい
訪問着ほど仰々しくもならず、文様によっては訪問着と同格の準礼装にもなる汎用性
の高いきもの。お茶会の装いなどにはとくに重宝します。
この日の私の装いも付けさげ訪問着でした。木村孝先生と
【11月17日の装い】東京◇晴れ(秋晴れの日でした) / 最低気温9℃ 最高気温19℃
この付けさげは縫い目にかかって文様があるので一見訪問着と区別がつきません。
ですが、付けさげですのでお手頃価格こういったものと出会えると嬉しいです。
学士会館のような重厚感がある建物には白地のきものがあいそう…と思っていたので、
シミや汚れが目立つことを恐れずに、地色にこだわって選びました。
矢代仁の菊桐と御簾文様の付けさげ訪問着に川島織物の四君子七宝の袋帯をコーディネート。
自然光の景色の中でみるとまた違ってみえるような…。
鶴文様の帯あげは加藤萬、帯〆は龍工房帯あげの色は明るいもののほうが顔色がよく見えます。
帯〆はきものと帯の文様の色とリンクさせ尚且つ要となるように選びました。
蘭、竹、菊、梅の四君子がデフォルメされ七宝におさまった文様の袋帯。
意匠が気に入ってずいぶん前に川島織物さんにお願いしたものですが、意外と地味な
印象で手持ちの訪問着にも色無地にもあわせることなくしまいっぱなしにされていた帯です。
この付けさげ訪問着にはピッタリでしたヾ(@°▽°@)ノ
着付けとヘアセットは美容室にお願いいたしました。
きもの生活をしているだけに、パーティーなどの晴れの日と日常の褻の日はメリハリをつけて
変えるようにしています。理想の着付けとヘアセットをお願いするのは難しいですね…
平緒文様のバッグはかづら清老舗。
12段グラデーションのぞうりは四谷•三栄
膨れ織の道行は加賀友禅作家の毎田健治デザインのもの。
年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず…
大切な方々との大切な行事のひとつ。少々感傷深く思う秋の日でした。
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和の美をはぐくむ会の装い / 矢代仁の菊桐に御簾文様の付けさげ訪問着に川島織物の四君子文様の袋帯
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