祇園祭(7月12日) フライングの屏風祭 / 2016年祇園祭 その2 のつづき(^-^)/
祇園祭は貞観年間よりつづいている7月にひと月かけて行なわれる八坂神社の祭礼のこと。明治までは祇園御霊会といわれました。八坂神社が行なう神幸祭と山鉾町が行なう山鉾巡行があり、山桙巡行は重要無形民俗文化財とユネスコ無形文化遺産に指定されています。※祇園祭の歴史は後述します。
八坂神社のご祭神は3基の神輿に還り、7月17日に御旅所に渡御、24日に本社に戻ります。山桙巡行はその露払いの役目を担っているのだそうです。
山桙には稚児が搭乗します。他の鉾は人形ですが、長刀鉾のみが<生稚児>といわれる稚児と家来の禿が京都の町衆の名家より選出されます。大変名誉なことですが、祇園祭の期間中は、さまざまな行事に拘束され、さらに莫大な費用がかかり、そんじょそこらの家では受けることができない…といわれています。稚児は6月の大安の日に長刀鉾町と養子縁組をし祇園祭に奉仕することになるのです。
7月13日の午前中に長刀鉾のお稚児さんが四条通りの長刀鉾保存会の会所から白馬に乗って八坂神社へ参詣します。2009年に長刀鉾の禿を息子さんが務められた、京ごふく宮下の宮下貴行さんに教えていただき、みることができましたヾ(@°▽°@)ノ
唐櫃を持った白丁を共に従えてさながら大名行列のよう!
後ろからバスが迫っていますが、交通規制がしかれ祭礼が優先されます。
禿は侍烏帽子に長刀鉾の紋が入った素襖の装束
長刀鉾の紋が抜かれた朱の長柄傘には祇園守がついています
稚児は蝶蜻蛉の冠に金烏帽子、孔雀の羽根つき。そして金唐草文様の水干狩衣装束。
振袖の小袖は金雲に鳳凰文様、立涌の指貫袴でした。
小雨が降ってきて付き従える裃姿の宮本組の方々がさした長刀鉾の和傘もカッコイイ。
稚児社参の儀は山桙巡行の役目を全うするための「お位もらい」であり、正五位少将の官位にあたり十万石の大名に匹敵する厚遇を受けるとのこと。御所には参内しませんが(江戸時代には参内したこともあったらしい)、参内の後からは神の子として地上に足をつけることはできないのだそう。強力といわれる男性の肩に担がれて移動することになり(日常ではポッコリといわれる高い下駄を履く)、女人禁制の言い伝えにそって着つけから食事の用意まで男性の手によってされることになります。
※下の写真は2009年長刀鉾 稚児、禿、行事記録より。
稚児は祇園祭の神としてひと月の間、大役を果たされるのです。
ちなみに、社参を終えたお稚児さんと禿は、八坂神社境内の中村楼で稚児餅をいただきます。この儀式の翌日からは一般でもこちらで稚児餅がいただけるのだそう。これは後で知ることとなり食べ損ねたのがショック〜(T_T) 来年こそは!!!
つづきます(^-^)/
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