何度も申しあげていることですが、日常着としてのきものは気候と場所にあわせれば、とくに決まりはないと考えています。きものも洋服と同じく着るものですから、機能性や利便性を重視するのが当然のことです。温暖化の昨今、無理せずきものを楽しむには、衣替えの習慣にとらわれるよりも、気候や陽射しにあわせて着たいものです。しかし現代の洋装のように、冬でもノースリーブのようなメリハリのない装いが定着してしまうのはつまらない…。やはりきものは季節感を大事にしつつ、そして適度に快適にというのが理想です♪
現在のきものの衣更えの習慣は、明治政府の定めた洋服の衣替えに倣ったもの。明治に入ると西洋化政策がすすみ、1872年(明治5年)11月9日には改暦が発表され23日後の1872年(明治5年)12月3日を1873年(明治6年)1月1日と改めて、グレゴリオ暦(太陽暦)に改暦されます。明治政府は、役人.軍人.警察官の制服の衣替えを新暦の6月1日~9月30日を夏服、10月1日~5月31日を冬服と制定しました。
これによって、目安としたのが現在の衣替えです。ザックリと大雑把にまとめると…。
6月1日~30日、9月1日~30日は単衣(裏地のないきもの、絽ちりめん、紗あわせ)
7月1日~8月31日は薄物(麻、絽、紗、透ける織物)
10月1日~5月31日は袷(裏地のついているきもの)
きものが日常着だった頃はあくまでも目安であって臨機応変に対処されていたようですが、きものを着ることが非日常となり、さらに着付け教室の台頭によって定着するものとなりました。
しかし温暖化の影響、そして日常着にきものを着る人が増えたことによって、5月から単衣というような臨機応変な方が増えています。これは良い傾向~♪
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