「小春穏沖津白波 ~子狐礼三~」の観劇に国立劇場へ
実はこの公演、2回観劇しました~♪
1回目は「着物で歌舞伎」という企画に参加。着物を着ていく場所としての歌舞伎鑑賞ではなく、バッグステージツアーや茶話会などの特典という名に相応しい特典と主宰の方による詳細なレジュメ付きの素晴らしい企画で毎回とっても楽しみにいたしております
今回は観劇の前に国立劇場伝統芸能情報館にて、中村時蔵丈と芸能研究家の北潟喜久先生によるレクチャーがありました。皆さまお上品にお話をお聞きしている中で小学生のような私…(^_^;)
歌舞伎は一幕ごとに作者が違うため、ストーリーや場面設定などでは辻褄があわないことも屢々。理屈でなく様式美を楽しむものとのこと。昔は著作権などもなかったのでオマージュしたものもつぎつぎとつくられたのだとか。「小春穏沖津白波」には、新薄雪物語や三人吉三の場面のオマージュが登場します。今回の公演は原作をもとにさらに新しく書かれ、装束や舞台セットは昔の写真を参考にしてつくられているのだそう。「入事」という原作にはない台詞や演出もあり。この公演では「マイナンバー」「びっくりポン!」「履いてます!」五郎丸選手の真似などがありました。ちなみに…、私はテレビをみないので「履いてます!」での爆笑はまったくわからなかったのですが…、千秋楽にお誘いくださったアメリカ在住の方のほうが知っていた(^_^;)
見どころは「雪月花」のダンマリと大詰の鳥居での立回り。雪景色の山の中から月が美しい芒が原、そして桜満開の風景へと変わっていく中で、無言で手探りで胡蝶の香合を奪い合います。大詰めの鳥居があるのは、元は鎌倉の佐助稲荷だそうですが、今回は赤坂山王となっているとのこと。これによって最後は高輪ヶ原の海辺でした。花道を船でいくシーンの動きがどうなっているのだろう…???と謎だったのですが、船の下に人が入っていて人力なのだそう!←これは歌舞伎鑑賞後に時蔵丈の奥様に教えていただきました。
レクチャーの後は時蔵丈との撮影会も。
楽しい企画をありがとうございましたm(_ _ )m
「小春穏沖津白波 ~子狐礼三~」
初演は1864年(元治元年)市村座。河竹黙阿弥の作です。2016年は河竹黙阿弥の生誕200年。その幕開けに相応しい舞台です。室町時代の大名、月本家の御家騒動を背景に胡蝶の香合を巡って三人の盗賊が活躍します。当初は敵同士だった三人が義兄弟の契りをかわし悪人を成敗するというようなお話。白浪五人男の日本駄右衛門も登場します。主役は狐の妖術つかいの子狐礼三。いわゆる白波もの。ちなみに白波ものというのは義侠心にあつい盗賊が活躍するお話です。
幕間でいただいたお弁当
3幕目終了後、大詰前の花道には鳥居へとつづく灯籠が
国立劇場の1月公演では、最後に手ぬぐい投げがあります。
花道脇の良いお席だったので、手ぬぐいいただきましたヾ(@^▽^@)ノ
こ+9本線の格子+立で国立劇場という判じ文です。
観劇の後にはお茶もご一緒してくださった、時蔵丈夫人の晃枝さんと
主宰者の方、ありがとうございました。心より感謝を!
狐のポーズをしてみました
そして、千秋楽に再び♪
国立劇場も歌舞伎座と同じく、日本画のギャラリーとなっています。
国立劇場に飾られた大凧は新潟でつくられているのだそう。
2回の観劇も全く飽きさせない、見事なお芝居。菊之助の糸繰りする女姿は可愛らしく、小狐礼三の狐六方はカッコイイ。そして鳥居の上を走り回る(アクリル板がはってあるそう)立回りは圧巻!。女好き?の若殿役の梅枝がハマっていたのは意外。時蔵のお才の七五調のくだりは流石。そして菊五郎がでてくると舞台がしまるのだなあ…とつくづく。大詰の鳥居がグルッとまわるシーンは上の階の席から再び見てみたいと思うほど!楽しい歌舞伎鑑賞でございました。
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「小春穏沖津白波 〜子狐礼三〜」at 国立劇場 / 着物で歌舞伎と千秋楽♪
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