今年は秋の訪れが早かった…。
残暑厳しいここ数年の印象が強過ぎることもあり、とても涼しく感じた9月1日です。
しかし雨だったので歩けば蒸し蒸し( ̄_ ̄ i)
何度も書いておりますが、日常着は気候と場所にあわせれば、とくに決まりはないと考えています。
礼装や準礼装、ドレスコードがある会は、会の趣旨と周りにあわせるようにしております。
きもの生活をしている私にとっては、暑いから、雨だからお洋服を着るという選択肢はありません。
その日の気候、陽射しや湿度にあった着心地の良いものを、文様は季節感先取りで着ています。
きものも洋服と同じく着るものですから、機能性や利便性を重視するのが当然のこと。
そして、気候の変化と時代の変遷によって変化していくものです。
●衣更えのおおよそ目安●
現在のきものの衣更えの習慣は、明治政府の定めた洋服の衣替えに倣ったものです。
6月1日~30日、9月1日~30日は単衣(裏地のないきもの、絽ちりめん、紗あわせ)
7月1日~8月31日は薄物(麻、絽、紗、透ける織物)
10月1日~5月31日は袷(裏地のついているきもの)
※現在はクールビズが推奨されています。
5月~単衣、6月中旬~薄物、重陽の節句~単衣
●9月のきものまわり●
半衿 / 絽塩瀬、絽ちりめん、楊柳など
長襦袢 / 絽、紋紗、麻、爽竹
帯 / 絽、絽綴、紗、紗紬、絽塩瀬、絽ちりめん、単衣用、(私は彼岸中日以降は塩瀬、綴)
帯あげ / 絽、紗、絽ちりめん、楊柳など
帯〆 / 通年同じもので良し
【9月1日の装い】東京◇小雨が降ったり止んだり(湿度89%) / 最低気温21℃ 最高気温26℃
気温は低いのですが雨の日は湿度が高く蒸し蒸し 麻のきものが快適です。
織田工房の柿渋で色づけした燕文様の捺染絣の小千谷縮に秋桜の描かれた麻の帯をコーディネート
絽の帯あげは加藤萬、細めの冠組の帯〆は龍工房
いわゆる衣更えの目安でいったら9月1日から単衣。麻のきものは8月いっぱいとされています。
ですが、今日は雨でしたので水に強い小千谷縮にしました。麻のきものです。
単衣の中でも浮かないように、墨色の長襦袢を着て透け感を抑えています。
墨色の長襦袢を着ると一見、単衣のきもののように見えます。
ちなみに白い襦袢ですとこれぐらい透けます。比べてみると透け感の違いがわかりやすいかと。
墨色の長襦袢、女性用としてはあまりみかけませんが、男性用の長襦袢地として売っています。
昨夜、軽井沢&草津から帰って参りました。
夏の旅レポートはリアルタイム記事と併走してあげていきます。
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9月のきものと帯 / 小千谷縮に墨色の長襦袢
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