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ちちぶ銘仙館 (仮織り、捺染) / 染織文化講座 秩父産地研修 その2

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ちちぶ銘仙館 (建物と整経場) / 染織文化講座 秩父産地研修 その1 のつづき(^-^)/

銘仙の最大の特徴は、経糸がずれないように仮織りした状態のものを型紙と刷毛で捺染し、
染めた経糸を織機にかけて仮織りした糸をほぐしながら織るというもの。
1908年(明治41年)に秩父出身の坂本宗太郎がこの技法の特許を習得しています。
これによって銘仙特有の大胆な色づかいで大柄の織物ができるようになったのです。

※後で調べたところ、伊勢崎、足利でも特許を取っています。
この捺染の技法はシルクスクリーンに近いもの。
日本の型紙がヨーロッパに流出し、後にヨーロッパではシルクスクリーンの技術が生まれます。
(1907年に英国でシルクスクリーンの特許が申請されていますが、量産されたのは、
フランスのリヨン式)
それが日本に型染めの技術として入ってきた例や、各産地も独自に研究していた、
さらに戦前は特許の期間が短かったことなどが要因?
そして、大正時代に爆発的に銘仙ブームが起きることになります。

わかりやすい銘仙の製造工程表。
銘仙は経糸に捺染する絣なので、経糸の工程が多くなります。


加藤式仮織機(昭和40年代製)
捺染するときに柄や文様がずれないように経糸を仮織りする織機。銘仙ならではのもの。
整経機で揃えた経糸をかけて粗く緯糸をいれ仮織りします。

ジグザグにゆるやかな緯糸が入っている状態です。
これを見ただけではどうやって織られたのかサッパリわかりませんでした(・_・;)
が…、新啓織物での実演で謎が解けることになります。


捺染加工台は長さ7m60cm、奥行80cm、高さ65cm

端から経糸をビョーンと伸ばして糸に捺染するのです。

捺染はステンレスの枠に入った型紙をつかいます。

外側のアタリといわれる印(対角線に2ヶ所あり)をあわせて送っていきます。


ーーー
※今回の見学ではこの経糸の捺染の実演がみることができなかったのが残念。
文化学園大学で開催された「染織技術をささえる人と道具」研究会の中での
パネルディスカッションで新啓織物さんの説明で捺染の工程が紹介されていました。
許可をいただきこちらの写真をご紹介します。
以下6枚の写真はシンポジウムでの映像から抜粋

この捺染は色の数だけ型紙を必要とします。

さらに色を重ねて

立体的な文様が浮き上がってきました。これは経糸だけなのです!

地色を染めるのは、しごき篦をつかっています。これもはじめて理解した!

蒸して染料を定着させてから織機にかけます。


ーーー
地染めでつかう、しごき篦。

たくさんの枠付きの型紙。色数分必要となれば大量生産しなければ元はとれませんね…。


ちちぶ銘仙館では、申込みをすると捺染の体験もできるそうです。
う~ん、これはこなければ…。

つづきます(^-^)/

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