「着る立場できものを考える会」へ
きものが大好きで舞妓に憧れて花街に入ったけれど、背が高すぎて芸妓さんから店だし
されたという、売れっ子の芸妓の梅嘉さんと
梅嘉さんは元水泳選手。なので体格がしっかりされていますが、なよやかに着こなし。
流石でございます。そして頭の回転が早くユーモアセンス抜群のお話、お面白い!
着る立場できものを考える会はきもの研究家の清田のり子先生主宰による会。
清田先生は「日本のきもの+(ぷらす)」というA5版のきもの小冊子を
取材から編集まですべてお一人で手掛けていらっしゃる方です。
今ではインターネットが普及し、個人でサイトやブログを立ち上げ情報を発信することが
難なくできるようになりましたが、「日本のきもの+」が創刊された頃にそのようなもの
はなく、すべてを一個人されるということは大変なことだったと思います。
心底からきものを着る立場から考えていて「その為にはどうしたらいいのか?」を
商売でなく実行していらっしゃる、数少ない本物の有言実行者のお一人です。
今回は160名の定員がいっぱいで、キャンセル待ちをされた方もいらしたのだそうです。
きもの業界は低迷の一途というお話もお聞きしますが、きものを着る人、着たい人は
確実に増えているように思います。
今年のゲストは上七軒から華やかな舞妓さんと芸妓さん。
長唄「秋の色種」と端唄「紅葉の橋」を踊ってくださいました。
舞妓の市まりさん
地方をつとめられたのは、芸妓の市桃さん
そして、芸妓の梅嘉さん
踊りの後は、上七軒の歴史から年中行事、そして日々の生活をお話しくださいました。
室町の頃、北野天満宮の一部が焼失してしまい、その再建の際に残った建築用材をつかって
七軒のお茶屋が建てられました。これを七軒茶屋と称したことが上七軒の起源だそう。
●上七軒の年中行事●
「始業式」上七軒歌舞練場にて。年の始まりは黒紋付の正装でご挨拶まわり。
「お化け」厄除けでもある日本版ハロウィン節分前後は仮装してお座敷をまわります。
「梅花祭」北野天満宮で野点の席。上七軒の芸舞妓は天神さんの氏子として接待。
「北野をどり」京都の春を伝える花街の踊り。現在は上七軒から。
「五花街合同公演」五花街が同じ演目で舞台に立つので違いがわかって面白いのだとか。
「上七軒ビアガーデン」一般の人が芸舞妓さんとお話しできる機会。
「八朔」お世話になっているお師匠さんやお茶屋さんに正装してご挨拶まわり。
「寿会」秋の古典ものの踊りの会。
「時代祭」中世婦人列を五花街の持ち回りで担当。
「献茶祭」豊臣秀吉の北野大茶会にちなんだ大茶会。北野天満宮と上七軒歌舞練場でも。
「顔見世総見」芸事の上達につながるように、簪に役者さんの名前をいれてもらいます。
「事始め」年の瀬にお師匠さんに一年の感謝と翌年のご挨拶を。舞扇をいただきます。
●舞妓さんの髪型●
店だしから2年間の年少の舞妓は「割れしのぶ」、鹿の子で髷の上下を割るように包む。
その後は「おふく」になります。市まりさんの髪型はおふく。
おふくにつかわれる裂地はおふく掛けといって、色が赤から変わっていくのだそう。
花簪も年齢によって可愛らしいものから華やかなものになっていきます。
座を移して、お食事会
市まりさんと
可愛らしい~(〃∇〃)
肩と袖に折り目のようにあるのが「縫い上げ」。舞妓さんの振袖の特徴です。
舞妓さんのしているだらりの帯は約6mの長さがあります。両面の袋帯なので重さは倍。
帯のたれには置屋の紋が入っていて、昔は迷子になってもその紋でどこの置屋の
舞妓さんかわかり帰ることができたのだといいます。
舞妓さんの着付けがどうなっているのか気になります。
舞妓体験をするような年齢ではないのですが、着付けがどうなっているのか知りたい(-_☆)
男衆(おとこし)さんがされる着付けをぜひみてみたいものです。
地方を務められた芸妓の市桃さん。
芸妓になられて2年目だそうです。
芸妓さんには踊る立方さんと伴奏する地方さんがいますが、市桃さんはどちらもされるそう。
三味線を弾かれる姿が凛としていらっしゃいました。
お美しい方です。踊られても華やかでしょうねえ。。。
芸妓さんの着付けも気になります。
帯の下から覗かせている赤い布は一丈ともいわれるしごき。
お引きずりは左手で褄をもって歩きますが、こういったところでは、紐でとめているようです。
この紐はしごき紐といいます。
梅嘉さんのしごき紐は刺繍がされていました。帯〆でもとめてるのですね。
舞妓さんになるまえの仕込みさんの女の子。
店だし前なので後姿で。可愛らしい帯をしていらっしゃいました。
会場でナフキンを畳んで椅子にかけたり位置を直したりと、お気遣いくださいました。
こうして心配りや作法を身につけて舞妓さんや芸妓さんになっていくのですねえ。
お声がけくださった皆さま、ありがとうございましたm(_ _ )m
またどこかでお会いできますように♪
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会が終了してハッと気がついたのは、ぞうり( ̄□ ̄;)!!
訪問着用に四谷•三栄の十二段グラデーションぞうりをホテルに送っておいたのに、
履き替えるのを忘れていました…。
紅葉狩り用の晴雨兼用のカレンブロッソでパーティーにでてしまいました(゚_゚i)
この会のドレスコードは「きもの」
私は日中の紅葉狩りからパーティーへいくのに、自分の気持ちを切り替えたくて
訪問着に着替えましたが、小紋でも紬でももちろん良いのです。
ブライトンホテルのお部屋には大きな鏡と前身鏡がありますが、その他にも
移動式の前身鏡と敷き畳が用意されていました。このホスピタリティが素晴らしい!
志ま亀の四季草花に御所車の訪問着に西陣まいづるの笹竜胆の唐織の袋帯をコーディネート。
かづら清老舗の松文様の唐織の利休バッグはどちらの面もつかいやすくて◎
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「着る立場できものを考える会」 / 2014年秋 錦秋の京都 その7
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