第52回日本伝統工芸染織展がはじまりました! (〜14日まで) 年に3回ある日本工芸会の公募展の中の染織部門展です。 初日は佐々木苑子さんによるギャラリートークがあり、たくさんの方でいっぱい@@;佐々木先生の作品解説は、技法だけでなく作品づくりの背景や先生の率直な感想もあって学びになるだけでなくとても豊かな気持ちになりました。 佐々木苑子◇紬織着物「薫香」梅の蕾の小枝から染めた糸を榊か椿の灰汁のウワズミを通すとなんともいえない恥じらいのあるこの色が生まれるのだそう。紅花、梔子、コチニールの紫。佐々木先生ならではの絣とこの優しい色が素敵♡ 鈴田滋人◇木版摺更紗着物「花芽香」鍋島更紗といわれる木版摺りと型紙捺染を併用する独特の染色方法で染められる和更紗のひとつ。モノクロに残されたところに入っている色が芽吹きを感じました。 小宮康義◇江戸小紋着尺「初鰹」※奨励賞•三越伊勢丹賞型紙は鰹に筍。初鰹の季節にピッタリ。髪結新三のちなみ柄になりそう。 松田えり子◇紋紗着物「山笑う」※日本工芸会会長賞紋紗の地紋が山を抜け間と色が陽光を思わせる、黄色のつかい方が斬新、横段のバランスが絶妙、何気ないけれど隠れたところで工夫がされている、心遣いが仕上がりの高さをだしている。佐々木先生が「高校時代山岳部だったけれど山笑うってこんな感じですよ」というのが印象的すぎました。 平山八重子◇吉野織着物「息吹」畝も美しく、ゆらぎのある表情、洗練されているだけでなく暖かさも感じました。年3回の工芸展で毎回、高度な着物をつくりつづけていらっしゃる! 鈴木ゆき子◇吉野格子絣着物「山茱萸」千切が2つの吉野機ではなく、千切が1つの塩沢でつかう機をつかっていらっしゃるのだそう。絣に動きと抜け間があって洗練された印象。 貝澤雪子◇帯「アッツシ」オヒョウの樹皮から糸をつくり原始機でおる自然布でありながら…、その力強さは残しつつ、その仕上がりの美しさに脱帽。意匠も洒落ているのです。野趣な魅力や素材に頼りすぎることなく続きをみる
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