今日は< 八朔>です。八月朔日の略から八朔(はっさく)。<田の実の節句>ともいいます。
旧暦の8月1日頃になると穂が実りだすことから、公家や武家の間でも稲の実りを祈りながら、主従の結びつきを強めるために、贈り物をすることが、主従関係を強める習慣となりました。
八朔の習慣は、公家の間では、鎌倉時代の後深草天皇の頃にはじまったとのではないかといわれています。公家間の贈り物は、和紙、香木、硯、花入れ、茶器など。宮中では八朔の日に、芒の穂を黒く焼いてお粥にいれる“尾花粥”というものを厄よけに召し上がるとか。あまり美味しいものではないそうです。
武家では、徳川家康が1590年(天正18年)8月1日に公式に江戸城に入場したとされ、徳川幕府は八朔の日を正月に次ぐ祝日とし、諸大名、旗本は白帷子を着て登城し祝詞を述べました。
祇園など京都の花街では、田の実→頼みということで、新暦の8月1日には芸奴さんや舞妓さんがお茶屋さんや芸事の師匠のお宅へ御挨拶にまわります。 ※写真は2012年の八朔の祇園
祇園界隈では黒紋付の正装姿の芸舞妓さんが連れ立って石畳の街を歩く姿を見ることができます
京都の夏の暑さは半端じゃないですが、こうした伝統行事は残ってほしいものですね♪
五穀豊穣を祝う八朔祭は、旧暦にあわせて9月1日もしくは9月の第1日曜日に行なわれることが多いようです。初穂の実りの頃があうというか、日本の祭礼や伝統行事は旧暦のほうがしっくりきます。
ちなみに果物の八朔は江戸時代末期に因島のお寺にあった原木から始まったとされ、このお寺のご住職が
「八朔(旧暦8月1日)には食べられる」と言ったことからこの名がついたそうです。しかし、実際の収穫期は12月末くらいとのことです。
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八朔 / 田の実の節句
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